胎嚢の大きさってふつうどれくらい?
胎嚢とは、子宮内で胎児を包んでいる袋状のものをさします。胎嚢はGS(Gestationl sac)ともいいます。
妊娠4週あたりでは、子宮内に数ミリ程度の黒い陰影がみられる場合がありますが、粘液がたまっていても同じように見えることから、すぐに胎嚢とは断定できません。
胎嚢ができる時期や大きさは個人差がありますが、正常な妊娠であれば、妊娠5週くらいには胎嚢が見えてきます。
妊娠週数が早い場合や排卵が遅れている場合は、1~2週間の誤差を考慮した上で診察を進めていきます。超音波検査で子宮内に胎嚢が確認できない場合は、尿検査を再度行うことがあります。
胎嚢の平均的な大きさ
- 4週目:まだ見えない
- 5週目:16.73mm
- 6週目:23.94mm
- 7週目:30.11mm
- 8週目:42.03mm
- 9週目:51.96mm
上記は三重大学医学部の資料による数値です。胎嚢は妊娠週数が進むにつれて大きくなっていきますが、上記数値はおおよその胎嚢の大きさです。あくまで標準の数値なので大きさをあまり気にする必要はありません。
妊娠6~7週あたりになると、胎芽といって、赤ちゃんそのものを観察することができます。心臓の動きが見られる場合もあります。
- 愛和レディースクリニック「妊娠」愛和レディースクリニック(http://www.aiwa-ladies.com/pregnancy.html,2022年12月27日最終閲覧)
- フィオーレ第一病院「妊娠したかな?と思ったら」フィオーレ第一病院(https://fiore.sekisaikai.jp/pregnancy/,2022年12月27日最終閲覧)
胎嚢が見えなくても大丈夫なの?
胎嚢の大きさは妊娠週数自体が間違っている場合もある上、個人差も大きいのでそこまで神経質にならなくて大丈夫です。
元気な心拍があれば大丈夫
超音波機器の調子が悪かったり、おなかに当てる角度が悪かったりするといくら超音波診断といえども確認できないこともあります。特に妊娠初期は排卵日がずれていたりすると病院も妊娠周数を正確に把握できていないこともあるといわれています。
そのため、胎嚢の確認にこだわるのではなく赤ちゃんの心拍に注目するほうが重要といえます。
妊娠7週くらいになると胎児の心臓が見え、心拍もはっきりしてくる時期です。心拍が確認できると高い確率で妊娠を継続できると考えられます。
心拍が感じ取れないときは
子宮内で胎嚢が認められても、心拍が確認できない場合は改めて心拍の確認をすることになります。
再受診して、妊娠6~妊娠7週になっても心拍動が確認されない場合は妊娠継続はされず流産にいたる可能性があります。
- フィオーレ第一病院「妊娠したかな?と思ったら」フィオーレ第一病院(https://fiore.sekisaikai.jp/pregnancy/,2022年12月27日最終閲覧)
- まのレディースクリニック「妊娠Q&A」まのレディースクリニック(http://www.yuhookai.jp/MLC09_QA.html,2022年12月27日最終閲覧)
先輩ママの体験談
実際に妊娠して胎嚢の大きさを確認した先輩ママの体験談を紹介します。胎嚢が小さめだったり見えなかったりして心配な方は、きっと励まされることでしょう。
初めての妊娠で不安…
(中略)
5週で胎嚢12mm近く育っているにも関わらず、卵黄嚢が見えないのは大丈夫なのでしょうか?
初めての妊娠で流産しないかとても不安です😢
ママリに投稿されたのは、胎嚢が確認できたものの、卵黄嚢が見えないという方からの質問。
先輩ママの中には、同じような時期に卵黄嚢が見えなかったものの、今でも順調に育って、翌週には卵黄嚢と心拍が確認できたという方が。
また、6週目でも胎嚢が小さめで卵黄嚢が確認できないという方もいますので、あまり焦らずゆっくり成長を待ってみるのがよさそうです。
赤ちゃんの生命力を信じてゆったり過ごす
同じ質問に対して、先輩ママからアドバイスも寄せられています。
妊娠初期は赤ちゃんの姿を確認できないこともあり、心配になってしまいますが、焦って不安になってもママの心身にとって良くありませんよね。
どうなるかはまた次の診察で確認するしかないので、それを待つ間は赤ちゃんの生命力を信じて、ゆったり過ごすことを心掛けてみてください。
胎嚢の大きさより、元気に育っていることを喜んで
待望の妊娠がわかり喜ばしいものの、次はおなかの中で赤ちゃんが順調に育っているかどうかが心配になってしまいますよね。
胎嚢の大きさは、妊娠週数によって変わっていくので、赤ちゃんの成長の目安のひとつにはなりますが、個人差が大きいのであまり神経質になりすぎないことも必要です。
平均的な胎嚢の大きさなどの数値から成長度合いを計ることもできますが、あまり数値にこだわりすぎると、不安で眠れなくなったり食欲がなくなったりして、母体に影響が出てしまうかもしれません。
先輩ママの体験談なども参考に、あまり心配し過ぎないように、なるべくリラックスして妊娠初期の赤ちゃんの成長を待ってあげてくださいね。