妊娠「超」初期症状とは?
妊娠超初期とは、医学的な用語ではありませんが、妊娠反応が陽性になる前の時期を指します。
1ヶ月に1度、規則的に月経がある方であれば、最終月経が始まった日が妊娠0週0日となります。この時点では妊娠が成立していません。着床が成立するのは排卵してから約1週間後、つまり妊娠3週ごろということになります。
妊娠検査薬では早くても妊娠4週からしか陽性反応が出ないため、妊娠3週~4週の間は妊娠していても妊娠反応が陽性にならない時期があります。
- 山本産婦人科「妊娠初期の出来事」山本産婦人科(http://www.yc-tsu.jp/dekigoto/ninsin/nin_4.html,2017年7月5日最終閲覧)
- ウィミンズクリニック札幌「妊婦さんへ」ウィミンズクリニック札幌(http://www.w-clinic-sapporo.or.jp/contents/s_m_6-30.htm,2017年7月5日最終閲覧)
- フィオーレ第一病院「妊娠の計算の方法」フィオーレ第一病院(http://daiichi.sekisaikai.jp/modules/page2/index.php?id=15,2017年7月5日最終閲覧)
- 井上裕美(監)他「病気がみえる vol.10産科」6(メディクメディア,平成27年)
妊娠超初期に先輩ママが体験した16の体の変化
妊娠超初期症状として先輩ママが挙げた症状を16ご紹介します。
1.微熱が出たようなだるさが続く
妊娠が成立すると高温期が持続するので微熱が出たように感じることがあります。妊娠に気付かない時期に、風邪のような症状が出て市販薬を飲むということがあるかもしれませんね。
妊娠が分かったときに薬の影響を心配する方がいますが、妊娠が分かる前に飲んだ薬がその後の妊娠や胎児に影響を及ぼす可能性がないとは言い切れません。
特に、抗生剤や解熱鎮痛剤は影響を与える恐れもあるため、妊娠を望んでいる場合は薬を服用する前に医師や薬剤師に相談するとよいでしょう。
2.頭痛がする・頭がズキズキする
確かに妊娠中に頭痛を訴えられる方は多いですが、症状の出現する時期を考えると、月経前のホルモン状態による血管の収縮が原因と考えられます。
体調が安定するまでは無理をしないようにしましょう。また、仕事や家事の量を減らすなど、ストレスを溜めないことも大切です。あまり神経質にならないようにしてリラックスすることを心がけましょう。
3.肌荒れ、ニキビができる
妊娠によるホルモンバランスの変化でニキビができることもあります。栄養バランスのとれた食事や睡眠時間をしっかりとるなど、生活習慣にも気をつけてみてください。
4.いつもはない眠気が襲ってくる
生理予定日前に起こる眠気は、黄体ホルモンの分泌が関係して起こる症状です。黄体ホルモンは排卵後に分泌されるため、妊娠していてもしていなくても眠気ができることはあります。
もし眠ってしまっても大丈夫な環境であれば、我慢せず眠ってしまうのが一番ですが、仕事などがあって眠ってばかりもいられないときには、体を動かすなどして気分転換ができるとよいですね。
5.下痢
普段から生理予定日前に下痢になる体質という場合、少し早い時期から下痢の症状があると、体調不良なのか妊娠なのかいろいろと考えてしまいますよね。
この症状も、黄体ホルモンによる影響と考えられます。水分を摂取しなければトイレに行かなくて済むとつい思ってしまいがちですが、水分補給は十分に行いましょう。
6.胸が張っているような気がする
こちらも、妊娠によるものというよりは排卵後の黄体ホルモンによる影響が考えられます。
生理前の時期に胸が張ることはあるため、少し様子をみて落ち着くようなら心配はいりません。もしも、出血などの異常があるときには病院で受診しましょう。
7.生理日前なのに出血した
普段とは違う出血が持続的にある場合には、産婦人科を受診してください。この時期の出血は、化学流産の可能性があります。
化学流産は、妊娠反応が出たものの、超音波検査での確認ができる前に流産してしまった状態を指します。妊娠検査薬を使っていない段階では、通常の生理と考えてしまうことが多いとされています。
- 日本産科婦人科学会「流産・切迫流産」(http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/ryuzan.html,2017年10月5日最終閲覧)
8.おりものがいつもと違う
いつもと違うおりものが出る場合には妊娠性のもの、非妊娠性のものがあります。明らかな不快感が生じるものは感染症などの可能性もありますので産婦人科の受診をおすすめしますが、少し気になる程度であれば検査薬が陽性になって産婦人科を受診したときに医師に尋ねてみてください。
9.基礎体温が不自然に変化する
妊娠を望んでいると、基礎体温を細かく気にしてしまいますよね。妊娠していると、高温期が継続します。
人によっては、少しの変化で不安になったり、「妊娠かもしれない」と思ったりするかもしれません。いつもと違う変化があったとしても、焦らず様子を見ることができるとよいですね。
10.匂いに敏感になる
においに敏感になるというのは、つわりの症状の一種です。個人差はありますが、妊娠4週前後から症状があらわれる方もいます。
普段は何も感じないような匂いが急にダメになると、風邪などの体調不良を疑ってしまうことがあるでしょう。あまりに酷く、ご飯も食べられないという場合には迷わず病院へ行きましょう。
11.唾液が増える
唾液が増えるのは、つわり症状の一種です。妊娠検査薬が使用できるタイミングまで待ってみましょう。
他に症状がないかどうかなど客観的に探してみて、気になる点があるならば病院に行ってみてもらうのがよいでしょう。
12.腹痛(下腹部痛)
ちくちくとした痛みが続くと思ったら妊娠していたという体験談もあるので、我慢せず、過度の痛みを感じる場合には病院に相談してみるのもいいかもしれません。
13.胃がムカムカ
こちらの方のような胃のむかつきは、つわり症状の一種です。食べたものが胃の中に入っている感覚も耐えられなくなるほどのムカムカを感じてしまう方もいるようです。
極度の胃のムカムカを感じ、ご飯も食べられなくなってしまう場合には迷わず病院に行くようにしましょう。
14.好みの変化
前までは、甘いものとかあんまり食べなかったんですけど、よく食べたり飲んだりしてます。
妊娠すると、味覚の変化があったりするらしいんですけど皆さんはあったか知りたいです。
好みの変化も、つわり症状の一種です。もし好みに変化が出てきたら、自分の食べられるものを食べられるだけ食べるようにしましょう。もちろんバランスよく食べられることに越したことはありませんが、この段階ではそこまで栄養については気にしなくても大丈夫です。
妊娠中、胎児に糖分の供給が必要になるため、糖分を欲するようになることがありますが、それは妊娠中期以降に起こる症状のひとつです。
15.食欲がない
食欲がなくなるのも、つわり症状の一種です。
「あのとき食欲が湧かなかったのは妊娠していたからだったんだ」と後から知ることもあるようですね。
16.タバコのにおいが苦手になる
体質の変化には個人差がありますが、タバコの匂いがきつく感じるようになることもあるようです。タバコは本人が吸っていなくても副流煙による影響があるため、匂いに敏感になるのはよいことかもしれませんね。
普段と異なる体の変化が妊娠超初期症状とは言い切れない
市販されている妊娠検査薬は正しい使い方をすれば正確な結果が得られます。しかし、それよりも早い時期に普段と異なる症状があった場合、妊娠によるものと考えてしまう人もいるでしょう。
ここまで紹介してきた妊娠超初期症状ですが、これはあくまでも体験談に基づいたものですので、参考程度に考えるようにしてください。風邪などの病気によるものと症状が似ていることもあるので、妊娠の可能性があることを伝えた上で病院を受診するようにしましょう。