妊娠初期に運動をしても大丈夫?
妊娠中の運動は、基本的に胎盤が完成しつわりが落ち着いてくる妊娠16週以降が望ましいとされています。ただし、妊娠の経過が順調で、安静などの指示が出ていない場合は、主治医の許可を得た上で運動することも可能なため、妊婦健診の際に確認してみるとよいでしょう。
妊娠する前から定期的にウォーキングやランニングなどの運動をしていた人は、妊娠後体調がよければ継続して行っても問題ありません。医師に許可を得て、運動する際の注意点を確認してから行うようにしてください。
妊娠初期に運動を行うメリット
- 妊娠中の体力を維持する
- 出産に向けて筋力をつける
- 体の血行をよくする
- マイナートラブルを予防する
- ストレス発散や気分転換につながる
妊娠初期に運動を行うことは、流産につながるのでは?と不安になるかもしれませんが、妊娠初期に起こる流産は、ほとんどの場合胎児側に原因があるため、運動が流産の直接的な原因となることはありません。
妊娠初期のうちから運動を継続することは、妊娠中に出る不快な症状の軽減や、精神的なストレスの解消など、心身のリラックス効果も期待できます。
- ハイハットスタジオ「よくある筆問」(https://highhat-studio.jp/faq,2018年12月4日最終閲覧)
- 田中ウィメンズクリニック「マタニティビクス」(http://www.tanaka-wc.com/delivery/maternitybics.php,2018年12月4日最終閲覧)
- レディースクリニックつねざわ「妊娠と運動、スポーツ」(https://ameblo.jp/lc-tsunezawa/entry-11936146332.html,2018年12月4日最終閲覧)
妊娠初期にできる運動の種類
妊娠初期に運動を行うときは母子にとって安全であることが前提で、ゆったりとした動きで全身を動かすような有酸素運動がおすすめです。息が上がってしまうほど激しい無酸素運動や、瞬発力を必要とする運動、接触を伴うような運動はやめましょう。
運動が苦手またはやりたくないにもかかわらず、健康維持のために「やらなければならない」という認識で行うのは逆効果となるため、あくまで自分が行いたい程度の運動を無理なく行うようにしましょう。
ウォーキング
ウォーキングは元々運動が苦手という人でも行える運動で、1日約30分、通常の歩行よりもゆっくりめのスピードで歩くことが効果的です。
買い物や通院のついでに歩くのもよいでしょう。ウォーキングすることで、心身共にリフレッシュできてストレス発散にもなります。
妊婦体操
妊婦体操は、立ったままや座ったままでもできるエクササイズです。繰り返し行うことで、出産に必要な筋肉を鍛えることや関節を柔らかくすることができます。妊娠がわかってからすぐに行うことができて、気分転換やストレス発散にもなるため、体調がよいときにできるとよいですね。
妊娠初期は徐々に子宮が大きくなってくることで、体の重心が傾き姿勢が悪くなりやすくなります。筋肉の緊張によって疲れがたまりやすくなるため、日常生活でよい姿勢を保つことが大切です。立ち姿勢やイスの座り方などを意識して行うようにします。
また足は疲れがたまりやすいため、1日数回足の裏を床につけた状態でつま先を上にそらせたり、足先を上下に動かしてみたりするとよいでしょう。妊婦体操は、妊娠の時期によって方法が異なるため、かかりつけの病院で確認してから行うようにしてください。
- 日本マタニティフィットネス協会「よくある質問」(https://www.j-m-f-a.jp/faq/,2018年12月4日最終閲覧)
- 共立産婦人科医院「マタニティ体操」(http://www.kyoritsu-lc.com/マタニティビクス/,2018年12月6日最終閲覧)
- レディースクリニック つねざわ「妊娠と運動、スポーツ」(https://ameblo.jp/lc-tsunezawa/entry-11936146332.html,2018年12月6日最終閲覧)
妊娠初期に運動を行うときの注意点
妊娠初期に運動を行う場合は、必ず医師の許可を得ることが必要です。体調がよいからといって自己判断で行うことはやめましょう。
疲れを感じない程度の有酸素運動を行うようにして、飛び上がったり急に止まったりする瞬発力が必要な運動、転倒や接触する可能性がある運動は避けるようにします。極端に暑い、または寒い場所での運動も控えた方がベターです。運動する際には、水分補給をこまめにすることも忘れずに。
また、何かあった場合すぐに病院に行けるようにしましょう。
上の子の運動会は参加しても大丈夫?
第二子以降の妊娠だった場合、妊娠の時期によっては上の子の運動会に参加する必要があるかと思います。親子競技に参加する可能性も考えられます。
参加すること自体は問題ありませんが、体に負担がかかるような競技であれば参加を控えた方がよいことも。可能であれば家族に代理参加をお願いしてみましょう。
また、季節によっては熱中症や脱水に注意が必要な場合があります。自分の子供が出場する時間だけ参加するなど、長時間炎天下にいるような状態にならないための工夫が必要です。
妊娠初期で運動会への参加は大変だったと思う人が多いようです。体調が安定しない中、体を動かすことは体力的にも精神的にも疲れてしまいますね。
特に、幼稚園や保育園の運動会では、保護者が道具を運ぶことや準備など積極的に参加する場面も考えられるため、少し難しいかもしれないと思ったら、周りの保護者や先生に相談してみるとよいかもしれません。
- 国立成育医療研究センター「国立成育医療研究センターのマタニティブック 妊娠BOOK」P23-26(ベネッセコーポレーション,2015年)
無理をしないことが大切です
妊娠初期は著しく体が変化する時期のため、妊娠特有の不快な症状に悩まされることがあるでしょう。体調不良が原因で運動不足になることもありますが、体調が安定しないうちはできるだけ運動は控えた方が安心です。
妊娠の経過に問題がなく、安静の指示が出ていなければ妊娠初期でも軽い運動を行うことが可能です。ただし、運動を行う際は、必ず医師の許可を得てから行うようにしてください。