妊娠初期症状はいつから始まる?
受精卵が子宮に着床し妊娠が成立するのは、排卵日から約1週間後ですが、着床時に月経様出血(一般的には着床出血ともいいます)が起こることもあります。
妊娠が成立していれば、排卵日から約2週間後の妊娠4週目以降には妊娠検査薬が陽性になります。妊娠初期症状は、早ければ陽性反応が出る頃から出始め、体のだるさや眠気、吐き気などが出てきます。
- 清水産婦人科クリニック「妊娠初期の症状」(https://www.shimizuclinic.net/knowledge/妊娠初期の症状/,2018年11月8日最終閲覧)
- 今井産婦人科内科医院「妊娠(初期)に関すること」(http://imaiclinic.jp/qaa/qaa04.html,2018年11月8日最終閲覧)
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P12-13、18-19(朝日新聞出版,2016年)
- 荻田和秀(監)「らくらくあんしん妊娠・出産」P20-21(学研プラス,2017年)
- 国立成育医療研究センター「国立成育医療研究センターのマタニティブック 妊娠BOOK」P14(ベネッセコーポレーション,2015年)
- フィオーレ第一病院「妊娠したかな?と思ったら」(http://daiichi.sekisaikai.jp/modules/page2/index.php?id=2,2018年11月16日最終閲覧)
妊娠初期症状の特徴
妊娠初期症状の大きな特徴は、妊娠によって生理がストップすることです。ホルモンバランスの変化によって、乳房の張りやチクチクとした痛み、乳首の黒ずみなどの症状が出ることもあるでしょう。
体に現れる症状はもちろんですが、イライラするなど精神的に不快な症状が出ることも妊娠初期症状の特徴です。妊娠初期症状の出方や程度には個人差があるため、中には不快な症状がほとんど出ないという人もいます。
高温期が続く
基礎体温は生理周期によって変動します。妊娠していなければ排卵後に高温期になり、次の生理が始まる頃に体温が下がってきますが、妊娠している場合は、体温を上げる働きのある黄体ホルモンによって体温の高い状態が維持されます。高温期が続くことで体が熱っぽく、だるさや眠気を感じやすくなる人もいるでしょう。
生活の変化やストレスなどによって、多少の生理周期のずれが起こることがありますが、普段から規則正しい周期であるにも関わらず生理が遅れ、高温期が続くときは妊娠の可能性があります。
おりものが変化する
妊娠すると黄体ホルモンの働きによっておりものの量が多くなります。この時期のおりものは透明か白色でサラっとした状態が特徴です。
妊娠初期は、少量の血が混ざったピンク色や茶色のおりものが出ることがありますが、量が増えるようなことや、生理痛のような痛みを伴うような場合は病院を受診するようにしましょう。
食の好みが変わる
妊娠すると食べ物の好みが変わることがあります。早ければ受精卵が着床する妊娠3週頃から、空腹時に吐き気を感じるようになるなどつわりの症状が出始める人もいるでしょう。
食の好みが変わると、普段食べなかったものが食べたくなったり、好きだったものが食べられなくなったりすることがあります。無理して食べることはせず、体調に合わせて食べられるものを摂取するようにしましょう。
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P18-19(朝日新聞出版,2016年)
- 茶屋町レディースクリニック心斎橋「月経前症候群」(https://shinsaibashilc.com/guide/pms,2018年11月8日最終閲覧)
- 五位堂医院「妊娠?と思ったら」(http://hakuhoukai.or.jp/goido/obstetrics/obstetrics-c01/,2018年11月8日最終閲覧)
- 産婦人科クリニックさくら「産婦人科診療」(http://www.cl-sacra.com/sanhujinka,2018年11月8日最終閲覧)
妊娠初期症状と生理前症状との違い
妊娠初期症状と生理前に起こる月経前症候群(PMS)は症状が似ています。生理周期が安定せず排卵日の予測がしにくい方は、生理の遅れと思っていたら実は妊娠していたということも考えられます。
妊娠初期症状と生理前症状の違いを見極めるポイントは、排卵日後に高温期がどれくらい続いているかということです。高温期が14日以上続く場合は、妊娠している可能性があります。普段基礎体温を測っていないという方でも、毎日の体温の変化を観察してみるとよいでしょう。
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P18-19(朝日新聞出版,2016年)
- はなおかレディースクリニック「基礎体温と排卵日の予測」(https://www.hanaoka-ladiesclinic.com/funin/kiso.html,2018年11月14日最終閲覧)
妊娠初期症状はいつからあった?生理前とは違う?ママたちの体験談
妊娠初期症状は生理前に現れる症状と似ているため、いつもの生理前と同じような体調だと妊娠に気づかない人もいるでしょう。
妊娠周期が安定している人であれば、生理の遅れによって妊娠に気づきやすいかもしれませんが、生理が遅れやすい人や不安定な人は判断が難しいこともありますよね。
妊娠初期症状の出方や程度には個人差がありますが、症状はいつから現れるのでしょうか。ママたちの体験談をご紹介します。
生理予定日前から体調の変化があった
生理予定日の一週間前くらいから、いつもの生理前とは異なる体の変化に気づくことがあるようです。生理周期が28日の人で妊娠の可能性がある場合は、生理予定日一週間前は受精卵が子宮内に着床する頃でもあります。
生理予定日前後にいつもより少ない量の出血があったときは、不正出血の可能性があります。いつもと違う体調の変化と少量の出血があったら、妊娠検査薬を試してみるのもよいでしょう。
ドラッグストアなどで販売されている妊娠検査薬は、生理開始予定日の約1週間後から使用することが可能です。しかし、少しでも早く確認したいという方は早期妊娠検査薬と呼ばれる、生理開始予定日当日から使用できる検査薬を購入してみるのもよいでしょう。
生理予定日付近で症状が出始めた
妊娠していた場合、生理予定日付近になると少しずつ妊娠初期症状が出てくるという人がいます。人によって症状は異なりますが、つわりのような症状が出ることもあるようです。
生理予定日後に症状が出始めた
生理予定日までは何も症状が出ていない人でも、生理予定日を過ぎてから徐々に現れる人もいます。
一人目と二人目では症状の出方や時期も違った
妊娠初期症状は一人目妊娠時と二人目妊娠時でも症状が異なる場合があります。一人目の妊娠でつらい症状が出ても次の妊娠でまた同じようにつらいとは限りません。
妊娠初期症状がなかった人も
出産を経験しているママの中には、妊娠初期症状がなかった、もしくはいつもの生理前と変わらなかったという人もいます。妊娠していた場合、妊娠初期特有の症状が出ていなくても高温期が続くため、生理が遅れているなと思ったら妊娠検査薬で調べてみるとよいかもしれません。
- 渋谷レディースクリニック「妊娠検査薬について」(https://www.shibuya-ladies.jp/contraception/check01.php,2018年11月16日最終閲覧)
妊娠初期症状の現れ方は人それぞれです
妊娠初期症状は高温期が続くことが特徴ですが、生理前の症状とも似ているため、妊娠していてもいつもの生理前と変わらないと感じる人もいるでしょう。
早ければ生理予定日よりも早く妊娠の兆候に気づくことがあるかもしれませんが、症状の出方には個人差があります。生理予定日を過ぎても生理が始まらない、高温期が続いているという場合は妊娠の可能性があるため、妊娠検査薬で調べてみるとよいかもしれません。