妊娠するとおりものが増える?
妊娠すると、ホルモンバランスの変化によっておりものの分泌量が増えます。通常のおりものは乳白色もしくは透明に近い色で、少し酸っぱいようなにおいがすることが特徴です。感染症を予防するため膣内は酸性に保たれています。
中には妊娠しておりものの量が減ったという人もいるかもしれませんが、おりものの分泌量には個人差があるため、あまり心配しなくてもよいでしょう。
- 広尾レディース「妊娠3ヶ月」(http://www.hiroo-ladies.com/sanka/maternity/maternity03.html,2018年12月7日最終閲覧)
- 池袋レディースクリニック「婦人科20のポイント」(https://www.ikebukuro-fujinka.jp/smartphone/gynecology/specialty.html,2018年12月7日最終閲覧)
- 西川レディースクリニック「おりもの・感染症」(http://www.nishikawa-lc.com/std.html,2018年12月7日最終閲覧)
- 茶屋町レディースクリニック心斎橋「オリモノの異常」(https://shinsaibashilc.com/guide/disc,2018年12月7日最終閲覧)
生理前と妊娠初期のおりものの違い
おりものの量や状態は、年齢やそのときの体調によっても異なります。通常、排卵期におりものの量が多くなり、その後受精卵が着床すれば妊娠、着床しなければ生理を迎えます。
妊娠していない時の生理前は、白くてペタペタしたおりもの。
妊娠した今回は、黄色いおりものが2~3日続いて、病気かな?と思ったりしましたが、次の日には透明な伸びるおりもの。「また排卵日?」とも思いましたが、妊娠でした。
そのときの体調によってもおりものの状態が変わるため、生理前と妊娠時のおりものの違いをはっきりと見極めるのは難しいですね。
おりものの違いで妊娠に気づいたという人も、いつもの生理前と全く変わらなかったけれど妊娠していたという人もいます。
- 池袋レディースクリニック「婦人科20のポイント」(https://www.ikebukuro-fujinka.jp/smartphone/gynecology/specialty.html,2018年12月7日最終閲覧)
妊娠初期に茶色やピンク色のおりものが出るのはよくない?
茶色やピンク色のおりものは、血液が混ざった状態で不正出血が起こっている可能性があります。健診時の内診の後におりものに血が混じることがありますが、徐々に出血がなくなればあまり心配はいりません。
ただし、性行為や内診などの刺激がないのに、茶色やピンク色の血が混じったようなおりものが出た場合は受診が必要です。また、おりものではなく真っ赤な鮮血が出たり、少量の出血が続いたりする場合は異所性妊娠や流産の兆候である可能性もあるためすぐに病院を受診しましょう。
妊娠初期に出るピンク色や茶色のおりものが出ると、何か異常が起こっているのではないかと不安になるものです。内診のたびに出血があったという人もいるようです。診察を受けて異常がないことがわかれば少し安心ですね。
また、かゆみやにおいなど、いつもと違うおりものは体の不調を知らせるサインにもなるため、以下のようなおりものが出た場合も早めに病院を受診しましょう。
黄色、黄緑色っぽいおりもの
濃い黄色や緑色っぽいのおりものはクラミジアに感染していることが考えられます。症状は下腹部痛を伴いますが、女性の約80%が無症状であるとされ、感染に気づかないまま症状が進行すると、子宮頸管炎や子宮内膜炎、卵管炎を起こすことがあります。
妊娠中にかかると、流産や早産の原因となるため早期発見、治療することが大切です。
白くてポロポロとしたおりもの
白くてポロポロとした酒かす状のおりものが出た場合は、カンジダ膣炎に感染している可能性があります。強いかゆみが出ることが特徴で、疲れや体調不良などいつもよりも免疫力が低下しているときに発症しやすく、妊娠中にかかりやすい感染症の一つです。
かゆみがあるからといって、患部をせっけんなどでゴシゴシと洗ってしまうと症状が悪化することがあるため、ぬるま湯で軽く洗う程度にとどめましょう。
カンジダ膣炎と診断された場合は、膣洗浄や膣錠、クリームなどによる治療を行います。
黄色い泡状のおりもの
泡状で黄色く悪臭を伴ったおりものが出た場合は、トリコモナス膣炎の可能性があります。おりものとともに外陰部に強いかゆみが出ることが特徴です。
症状が進行すると、排尿痛やおりものに血が混じることもあります。流産や早産の要因にもなるため、症状に気づいたら病院を受診し治療を受けるようにしましょう。
- 茶屋町レディースクリニック心斎橋「オリモノの異常」(https://shinsaibashilc.com/guide/disc,2018年12月7日最終閲覧)
- 山の手クリニック「クラミジア」(https://www.y-cn.jp/std/chlamydia.html,2018年12月7日最終閲覧)
- はなおかレディースクリニック「かゆみ・カンジダ膣炎」(https://www.hanaoka-ladiesclinic.com/faq/symptoms/candida.html,2018年12月7日最終閲覧)
- 山の手クリニック「トリコモナス」(https://www.y-cn.jp/std/trichomoniasis.html,2018年12月7日最終閲覧)
- 今井産婦人科内科医院「Q&A」(http://imaiclinic.jp/qaa/qaa04.html#03,2018年12月7日最終閲覧)
- 札幌医科大学のレディースクリニック「婦人科部門Q&A」(http://web.sapmed.ac.jp/gyn/faq/gynecology/,2018年12月7日最終閲覧)
- 山王クリニック「妊娠中の気になる症状」(https://sannoh.or.jp/obstetrician/symptom/index.php,2018年12月7日最終閲覧)
- 小阪産病院「妊娠中はこんなことに気をつけましょう」(https://www.kosaka.or.jp/utility/pdf/0101-4.pdf,2018年12月7日最終閲覧)
神経質になりすぎず、気になったら病院に!
妊娠するとホルモンバランスの影響でおりものの量が増えます。不快に感じることもありますが、こまめに下着を交換したりおりものシートを使ったりして常に清潔に保ちたいですね。
ただし、きれいにしようとするあまり膣内を洗いすぎてしまうのはよくありません。入浴時にせっけんを使わずにお湯で洗い流す程度にとどめ、あまり神経質になりすぎないようにしましょう。
かゆみやにおいなどおりものがいつもと違いおかしいなと思ったら、かかりつけ医に相談してみるのが安心です。