夫婦間でお金に関する価値観が異なると、どんな弊害が?
お金との付き合い方が夫婦でずれていると、普段のお金の使い道はもちろん、大きな買い物の意思決定をする際、お互いに不満が募るという可能性があります。これは家計が苦しい時はもちろん、そうでない段階でも起こります。
よく耳にするのが、ママは将来の教育費に備えて今から積み立てが必要と考えているのに、パパのほうは目先のことだけを考えている、というケース。パパが何も気にせずに支出する姿を見て、ママはイライラ…。身に覚えがある方もいるかもしれませんね。
こういったイライラは、「お金を貯めなければならない」というママと、そうでないパパとで認識が異なることから生じるすれ違いでしょう。
不安を1人で抱えることが不満の温床に
家計相談を行っていると、「将来に不安を持つママがパパに不満を抱える」というケースによく遭遇します。ママが1人で将来への心配事を抱えてしまい、そうでないパパに怒りの矛先が向くのでしょう(もちろん、パパとママの立場が逆転しているご家庭もあります)。
家計の将来を見通して安心を得ることができれば、夫婦関係も自然と良くなるものです。
「話し合っても収入が増えるわけではないので意味がない」と考える方がいるかもしれません。しかし不安は1人で抱えるよりも夫婦で共有することで確実に軽くなります。そして一緒に解決方法を探すことで、少なくとも何もできないよりは前進するのです。
家計に対する夫婦間の認識のズレ、どう調整する?
前出のケースは、「今のままでは将来、教育費が足りなくなるかも知れない」という問題意識がママ側にしかなかったため生じたすれ違いです。
もしかしたらその原因は、「お互いの教育費に対する価値観そのものがズレている」ことにあるかもしれません。たとえばママは「大学卒業までは親が学費を出してあげたい」と思っていても、パパは「大学以降は子供自身に少しでも学費を負担させたい」「私立に進学するなら奨学金も検討したい」と考えているケースもありえます。
価値観のズレがどこに潜んでいるのか見極めるためにも、やはり夫婦で話し合うことが必要といえます。