遊びを通して得意分野を見つけてあげたいけれど・・・
日々、元気な姿で楽しそうに遊ぶ子供たち。友達と触れ合ったり、新たな遊具を使ったりと、遊びを通してさまざまな経験を積んでいきます。「子供は遊ぶことが仕事」という言葉をどこかで聞いたことのあるママもいるかもしれませんね。
しかし、実際に何をして遊ばせればよいのか、どのくらいの時間遊ばせるのが適正なのか、毎日子育てをしていても迷ってしまうママもいるのではないでしょうか。
遊び場「PAPAMO」を運営するGOB Incubation Partnersが、子供の習いごとと遊びについて調査を行いました。98%の親が「未就学児には遊ぶことが何より重要」と答える一方で、「子供が1日に遊ぶ時間は十分に足りているか」という問いには、半数近くの親から足りていないという答えが出る結果に。
回答をした半数以上の方が「子供の得意なことを見いだすにあたり、専門家の意見が欲しい」と考えており、親自身も子供との遊びや得意分野の見い出し方に頭を悩ませている結果が見えてきました。
今回は、そんな調査結果に関して詳しくふれていきます。
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査地域:東京、神奈川、千葉、埼玉を含む首都圏
- 調査対象:3歳~5歳の子供を持ち、現在子供に習い事をさせている、またはこれまでにさせたことがある20代~50代の母親
- 調査協力:株式会社マーシュ
- 有効回答数:合計300サンプル
- 調査時期:2018年8月下旬
- 関連調査:「2018年 習い事と遊びの調査 "教育ママ"はもう絶滅!今どきママが求める習い事とは」
未就学児には「遊び」が何より重要と考える親がほとんど
未就学児の「遊び」に関する親を対象にした調査では、実際にどのような結果が出たのでしょうか。
子供の遊ぶことに対する親の意識や、遊ぶ時間は足りていると思うか、現実ではどのくらい遊びの時間を確保しているのかなどの結果を掲載します。
未就学児を育てる各家庭の意識を一緒にのぞいてみましょう。
※以下調査結果「GOB Incubation Partners株式会社『PAPAMO』調べ」
未就学のうちは「遊ぶこと」は何より重要だと思いますか?
遊ぶことの重要性に関する問いには、合計98%の親が「とてもそう思う」「まぁそう思う」と答えていることが分かりました。
「遊ぶこと」の定義として、テレビゲームや携帯ゲームは含まないとのことなので、それら以外で遊ぶことが重要と考える親が多いようです。
自分の子供の1日の遊ぶ時間は十分に足りていると思いますか?
子供の遊ぶ時間が足りているかどうかの問いに対しては、「とてもそう思う」「まぁそう思う」は合計58%、「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の合計は42%という結果になりました。
一つ前の質問で、大半の親が「遊ぶことは何より重要」と考える一方、子供の1日に遊ぶ時間が十分に足りていないのではと考える親が半数近くいることが分かりますね。
親として子供と一緒に遊ぶ時間は十分に足りていますか?
こちらの問いに対する結果も、「とてもそう思う」「まぁそう思う」と「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の割合が約半々になりました。遊ぶ時間が足りていないと感じる親の方が若干多くなっています。
日々忙しい生活の中で、ゆっくり子供と向き合って遊ぶ時間を確保できているとは限りません。園などではもちろん遊んでいるはずですが、「自分自身が子供と遊ぶ時間は本当に足りているのか?」となると、考えてしまうものなのかもしれませんね。
子供とは1日のうちどのくらいの時間遊んでいますか?
親が1日のうちに子供と遊ぶ時間に関して、平日は「1時間未満」が合計56%、休日でも合計50%が「3時間未満」という結果になりました。
平日は働いているママもいるでしょうし、休日も育児以外にも家事があるので、1日中一緒に遊び続けられるということはないでしょう。また、何をして遊んであげたらよいのか分からない…と感じているママもいるかもしれません。
自分は子供と遊ぶ時間が少ないのでは?と悩んでいたママもいると思いますが、多くの親が同じ悩みを持っているようです。
子供の得意なことを見いだすにあたり、専門家の意見が欲しい
「遊び」に対する親の意識や時間などの調査結果を見ましたが、ではどのような遊びをしてあげたらいよいのかと考えてしまいますね。
未就学のうちに遊びの中で子供の得意分野を見つけることができるなら、そこを伸ばしてあげたいと考えるかもしれません。しかし実際には、親だけでは見いだすことが難しいと考えている方が多いことが分かりました。
第三者や専門家の意見が欲しい?
子供の好きなことや得意なことを見い出すには、6割以上の親が「第三者、専門家の意見が欲しい」と思っているとのこと。
親が子供のことを一番分かっているという考えもあるかもしれません。しかし、例えば保育園や幼稚園の先生たちは親が知らない子供の得意分野を知っているかもしれませんね。
子供の得意分野発掘には、第三者や専門家の意見が聞きたい親が多くいることにうなずけます。
子供の好きなことややりたいことが本当に理解できていますか?
一つ前の質問で、半数以上の親が「第三者、専門家の意見が欲しい」と答えましたが、一方で全体の7割近くの親が「子供の好きなことや得意なことを理解している」と感じているようです。
子供の得意分野はある程度分かっていても、専門家の助言も欲しいのが本音ということではないでしょうか。
子供が遊んでもらえる第三の場としての習い事への期待
各質問の回答から、遊びは子供にとって大切だけど、親だけでは遊ぶ時間の確保や子供の得意分野に関して発掘が難しいのでは…という本音がかいま見えたのではないでしょうか。
ここからは、親でも園でもない「第三の遊び場」、すなわち「習いごと」が必要なのではという意見を中心に見ていきましょう。母親と父親の意識の差にも注目です。
親として子供とどうやって遊べばよいかわからない
全体で39%・約4割の親が「子供とどうやって遊んでよいかわからない」と回答しています。父親より子供と過ごす時間の長い母親の方が、若干回答数が多い結果となりました。
毎日お世話をする母親は遊びがマンネリ化してしまったり、「どのように遊んであげるのがより良いのか」と考えてしまったりすることが、この結果につながったのかもしれません。
家や保育園、幼稚園以外の第三の遊び場が必要?
「家庭や保育園、幼稚園以外の第三の遊び場が必要か?」の問いには、全体で8割以上の親が必要と答えました。必要と答えた中でも「とてもそう思う」と答えた両親の割合の差は、母親が15ポイントうわ回りました。
日頃子供と一緒に過ごす時間の長い母親の方が、自分以外にも思いっきり遊んでくれたり、何かを教えてくれたりする場が欲しいと切実に考えている結果が見受けられました。
習いごとは第三の場所として有効?
「習いごとは第三の場所として有効か?」という問いには、一つ前の質問と同様8割以上の親が肯定的な答えを出す結果となりました。
未就学の子供にとっては、習いごとも「遊び」として楽しく過ごせる場所になるのではないでしょうか。家庭や園以外に遊べる場所ができると、親と2人きりで遊ぶより何か学びも習得してくれるのでは…と、肯定的な意見が多かったと推察できます。
遊びを通して子供の「好き」を見つけてあげたい
今回の調査を通して、遊ぶことは大切という考えがありながら、親と遊ぶ時間確保の問題や、家庭でも園でもない第3の遊び場を通して何かを経験させてあげたい、という親心がかいま見えました。
親自身も、家庭にいる自分と外で他人に会うときの自分が異なるように、子供にも外では親も知らない才能や好きなことがあるのかもしれません。
園生活や習いごと、遊びを通してもっとたくさんの子供の「好き」を見つけたあげたいですね。