妊娠中に病気で受診した場合の医療費は、健康保険は適用されるものの自己負担です。切迫早産や妊娠糖尿病などで入院が必要となり、高額な医療費がかかる可能性もあります。
ただし、加入している健康保険の「高額療養費」申請を行うことで負担を軽減することも可能ですし、妊娠前から加入している医療保険が適用となる場合もありますし。また、妊娠してからでも条件を満たせば入れる保険もあるので、自分の状況に合わせてそうしたリスクヘッジを検討することも大切です。
基本的には自己負担となる妊娠中の医療費ですが、健康保険適用の部分についても助成している自治体もあります。たとえば栃木県では、妊娠の届け出をした月の初日から、出産した月の翌月末までの妊産婦を対象に、病気やケガなどで病院で診察を受けた場合、医療費の自己負担額を市町が助成しています。
所得制限はなく、医療機関ごとに月500円の自己負担で診察を受けることができます。妊娠がわかったら、自分の住んでいる自治体にどのような助成制度があるのかあらかじめ調べておくとよさそうですね。
- 栃木県庁「経済的な支援制度」(https://www.pref.tochigi.lg.jp/e06/welfare/kodomo/kosodatesoudan/shiennseido.html,2021年4月2日最終閲覧)
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html,2021年4月6日最終閲覧)
マタニティウェアや出産準備の費用も必要
ママの体の変化に合わせて、マタニティウェアや下着などが必要になる場合もあります。季節の変化に応じて買い替えなければいけないことも想定して、あらかじめ予算を立てておきましょう。フリマアプリなどを利用したり、妊娠期以外でも使用できるものを購入したりする人もいます。
また、生まれてくる赤ちゃんのために、肌着や洋服、おむつなどの準備も必要です。ベビーベッドやベビーカー、チャイルドシートなど大きな出費になるものは、せっかく買ったのに使わなかったということにならないよう、産後に様子を見て買うのもおすすめです。
使うかわからない、子どもに合うかわからないようなものは、レンタルを利用する手もあります。産後に備えて、妊娠中に用意するものと予算をリストアップしておくとよさそうですね。
出産にあたって必要なお金とは?
妊娠期間を終えていざ出産となると、出産費用がかかります。人によって異なる部分もありますが、分娩や入院にかかる費用、そして生まれてくる赤ちゃんのお世話にかかる費用に、里帰り費用、内祝いや行事のためにかかる費用など、出費はかさみます。どのような費用がかかるのか、みていきたいと思います。
分娩や入院にかかる費用は平均50万円
病院や助産院などに支払う金額は、国民健康保険中央会が公表している「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」によると、正常分娩の場合は平均50万5,759円です。出産費用には、分娩料だけでなく数日間の入院料や検査料、新生児管理保育料などさまざまな料金が含まれています。
- 国民健康保険中央会「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」(https://www.kokuho.or.jp/statistics/birth/lib/h28nendo_syussan1-4.pdf,2021年4月2日最終閲覧)
頭に入れておきたい出産に関わる費用
妊娠中は、経過が良好でもいつ何が起こるかわからないものです。予想外に費用がかさむ場合もあるため、ポイントを抑えておきましょう。
まず、帝王切開になった場合。健康保険が適用されますが、3割の自己負担が必要になるため自然分娩よりも出費が増える傾向にあります。今や、4人に1人が帝王切開で出産をしていることがわかっています。帝王切開になることも想定しておくと、いざという時に慌てないですみそうです。
さらに、出産が早朝や深夜、休日や祝日に重なった場合には、割増料金がかかることもあります。
- 厚生労働省「平成 29 年(2017) 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況 」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/17/dl/09gaikyo29.pdf,2021年4月2日最終閲覧)
出産育児一時金42万円が健康保険から受け取れる
出産費用については、加入している健康保険から一律42万円の出産育児一時金が給付されます。さらに、健康保険組合によっては付加給付がある場合もあるので、出産前にどれだけ給付が受けられるか確認しておくといいでしょう。
ただし、分娩や入院費が平均額を大幅に上回る産院もあるため、予算に見合った産院選びが重要です。また、分娩や入院の平均費用は、都道府県ごとに大幅な差があることがわかっています。
全国でもっとも高いのは東京都で62万1,814円、もっとも安いのは鳥取県で39万6,331円と、その差は22万5,483円。都道府県によって大幅な開きがあることが見て取れます。
- 国民健康保険中央会「出産費用の都道府県別平均値、中央値(様式5)」(https://www.kokuho.or.jp/statistics/birth/2017-0620.html,2021年4月2日最終閲覧)









