「ちょっと待っててね」が通用しないのが子ども、静かに待てなくても大丈夫
子どもと生活していると意外と多い「少しだけ待つ時間」。ファミレスでの待ち時間、車に荷物運ぶ時、病院であとお会計だけという時、バス停でバスを待っている時など、大人にとってはほんの数分なのに、いろいろなものに興味が沸き、動きたい盛りの子どもにとっては数分待っているのも難しいことです。
「ちょっとだけ」なのに待てない子どもに、大人はタジタジ…という場面はありませんか?でも、それが子どもなので「静かにできないこと」を悩まなくても大丈夫。
この記事では、保育士ママがそんな時どうしてるのか、アイデアをご紹介します。ちょっとしたアイデアで隙間時間を乗り切りましょう。
待ち時間・隙間時間に楽しめる遊びおすすめ10選
音や声を出すもの、出さないものがあります。その場に応じて使い分けてくださいね。
1.指を歩かせて遊ぶ
大人の指をまるで足のように見立てて、歩かせてみましょう。
子どもの腕の上をを歩かせたり、太ももや手のひらなどを歩かせたりすれば、大喜び。ちょっとしたふれあい遊びにもなりますよ。
2.一緒に10数えてみよう
ゆっくり数えて時間を稼ぎましょう。大人だったら、10秒あれば急いで靴も履けるし、出かける前に「玄関まで来たのに忘れ物した」という時も、10秒あれば取りに行けますよね。
あとほんの少しという時にこの技を使ってみてくださいね。
3.「何かの音が聞こえるね」
「あれ?これなんの音だろう」と言うと、意外と「え?何の音が聞こえるんだろう」と耳をすましてくれます。「鳥が鳴いているね」「バイクのエンジン音かな」と普段気にしない音も聞こえてくるものです。
究極は「○○君の息の音がするね「○○ちゃんの胸に手を当ててごらん、心臓の音がするね」などと、聞こえないレベルの音にも耳を傾けることもできます。少し心を落ち着かせる時にもおすすめです。
4.ものに命を吹き込もう
手元にあるものなら何でもOK。ハンカチ、その辺の石ころ、スプーン、落ち葉。「こんにちは」と挨拶をさせれば一瞬でパペットに変身。お話ができる子なら会話をしてみても楽しいです。「私はハンカチの国からやってきたの。あなたのお名前は?」「僕は石ころ。ずっとここにいるのに飽きちゃったんだ。君は素敵な靴を履いているね」など話しかけてみてください。
突然話始める物たちに、子どもたちも興味津々です。小さい子なら、目の前で動かすだけでも楽しいです。ハンカチちゃんを動かしながら歌を歌ったりするのもおすすめです。子どもの想像力は無限大。その力を最大限に使いましょう。
5.みんな大好き、わらべ歌遊びや手あそび
保育士ママあるあるかもしれませんが、ちょっとの時間でもつい歌を口ずさんだり、手あそび歌を歌いながら触れ合ったりすることがいろいろな場面であります。
子どもが好きなテレビの歌や、アニメの主題歌なども喜んでくれますが、一押しは「にらめっこ」です。親子で楽しめて、なおかつ面白い。保育園でも盛り上がるのは、やっぱり保育士の変顔です。
6.一緒に歌おう
歌を歌うといっても、カラオケ風。あくまでも子どもが主導で、大人は合いの手をいれたり、手拍子や拍手の盛り上げ役。最初は恥ずかしそうに歌っていても気付くとノリノリで歌っていることもあります。
一緒に歌ったり、盛り上げたりして、楽しい雰囲気を作ってくださいね。
7.ハンカチ絵本。子どもも登場人物の一人に
ハンカチを絵本に見立てて、即興で絵本を作って読んでみましょう。お家にあるお気に入りの絵本をアレンジしたりすると楽しさもアップ。一番喜んでくれるのは、絵本の中に本人を登場させることです。主人公にすればさらに喜んでくれます。
ハンカチも手元にない場合は、手を本のようにパカッと開けばOKです。
8.電話遊び
手やハンカチなどを電話に見立てて、ボタンを押す真似をして、プルルルル。「もしもし、○○ちゃんですか?」「元気かな、何して遊んでるの?「今日はどこにお出かけに行くのかな?」と電話を掛ける真似をすると子どもも思わず「はい、もしもし」と電話に出てくれます。
恥ずかしかったり、最初は気分が乗らなくて、電話に出てくれなかったりする場合は「もしもしパパですか?お仕事今日も頑張ってるね」「○○君、今度一緒に遊ぼうね」と身近な人にかける真似でも楽しいです。
好きなキャラクターがいるのなら「いつもテレビで見てます。今度会ってみたいです」と電話を掛けるまねをすれば、つい笑顔になるでしょう。
9.ポケットに一個入れておこう、指人形
ポケットや鞄に一つ入れておくだけで意外と重宝するのが指人形。子どもに持たせてお話を作るのもよし、大人が指にはめて、子どもに話しかけるのもよし。声色を変えながら話しをすると喜んでくれます。
また指人形作戦は隙間時間遊びだけでなく、気持ちの切り替えがなかなかできない場面などでも活躍します。お父さんやお母さんが話してもなかなか聞く耳を持ってくれないことも、第三者と話すという感覚になり、身近な大人が話すよりも耳を傾けてくれることもありますよ。
10.これできる?口笛・フィンガースナップ
少し大きい子向けですが、隙間時間つぶしになります。口笛やフィンガースナップのように、ちょっとコツのいることが、子どもたちは大好きです。できるかわからないけど、練習したらできるかも?という気持ちになった子は楽しんでくれるでしょう。
「待つ」は繰り返すうちに慣れてくる
何も持っていない時でもできる遊びを多く紹介いたしました。何か特別なものを用意しなくても、できる遊びは実はたくさんあるのです。いつだって子どもたちは「遊びの天才」です。すぐにできるものばかりですので、ぜひ生活の中に取り入れてみてくださいね。
あの手この手で試してみても、うちの子は待てない…。ほかのお子さんは上手に待ってるのに。そんな風に周りと比べてしまうことがあるかもしてません。でも、その必要は全くありません。待てる子もいれば、待てない子もいる。みんなが上手に待てるわけでは決してないのです。
待つということも、すぐにできるようになるわけではなく、「待つ」という経験を繰り返すからこそ、少しずつ待つことができるようになります。
歩き出すのが早かった子もいれば、ゆっくりだった子もいる。言葉を話すのが早い子もいれば、ゆっくりな子もいる。それと同じように「待つ」ということも少しずつできるようになっていくのです。「ほんの数分待ってー」と大変なこともあるかと思いますが、この記事のアイデアをアレンジしたり組み合わせたりして、一緒に乗り切りましょう。