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褒めるとき「他の子より上手ね」は避けて【保育士解説】自己肯定感を伸ばす声掛けのコツ

子育てにおいて褒めることは良いことだとはなんとなくわかってるけれど、どこを褒めたらいいんだろう?と思ったことはありませんか?わかっているようで、わかっていない。あるいはモヤっとしている「褒める」について、保育士ママ5人で運営している【いつママ(@itsumama__)のるなママ】がお答えします。

親子 PIXTA

「褒める」と「認める」の違い

「褒める」ということは、ものごとの結果に対して「すごいね」「いい子だね」と声をかけることを指します。一方で「認める」というのは、ものごとのプロセスや努力そのものに対して「頑張ったね」「よく考えてやっていたね」といったの声をかけることを言います。

場合によっては結果が大切なシーンはありますが、子どもの心により響くのは「認める」ではないかと私は考えています。どうして認めることが大切なのか説明します。

「認められた」が信頼関係につながる

認められることで、自己肯定感がアップしたり、自信につながり、挑戦する心や困難なことにも粘り強く取り組む心が育ち、「認められた」ということが子どもにとって大きなパワーにもなります。そして「自分の努力や頑張って取り組む姿を見ていてくれた」という気持ちは信頼関係をより強くしていきます。

認める声掛けの例

子どもを認めていることを伝えるにはどんな声掛けの方法があるのか、以下を参考にしてみてください。具体的な例を挙げてみました。

かけっこのとき

「頑張って最後まで走りきれたね」「練習頑張っていたよね」「走っているときの真剣な顔が素敵だったよ」

描いた絵を見せてくれたとき

「ここの色が素敵だね」「色んな色を使って描いたんだね」「画用紙に元気いっぱい描けたね」

お手伝いをしてくれた時

「お皿を運んでくれてありがとう」「とっても助かったよ」

NG声掛けは「人と比べること」

子ども 順位

子どもの姿を具体的に認めようとして誰かと比べるというのは避けたほうがいいでしょう。「○○ちゃんよりも、かっこよかったよ」「○○ちゃんよりも、ここが素敵だね」「○○ちゃんよりも色んな色で描けていてきれいだね」などと、誰かの評価を下げて認めようとすると、優越感ばかりが強調されたり、相手を尊重する気持ちが育たなくなる場合があります。

もし比べるなら、子ども自身の過去と比べ、「前はできなかったけど、頑張ったからできるようになったんだね、よかったね」と声をかけるのがおすすめです。

「認める」が苦手な方向け、初心者でもできる2つの声掛け

考える PIXTA

「認めるのが大事」ということはわかっても、すぐに実行しようと思うと何から声をかけていいか悩む…という方もいるでしょう。いざ「よし、認めてあげよう」と構えると意外と難しいものですよね。そんなときは、まず以下の2つの声掛けから始めてみましょう。

子どもは「自分に関心を持ってくれているか」ということをとてもよく感じています。おすすめの方法をお伝えいたします。

見たままを言葉にする

親子 PIXTA

子どもにとって「見ててくれたんだ」「見ててくれる人がちゃんといるんだ」ということはとてもうれしくて、今後も何かに取り組む時の安心材料になります。

ブロックで何かを作って見せてくれたとき。「どこを認めてあげよう…」そんな風に思ったら、見たままを伝えてください。「緑のブロックをたくさん使ったんだね」「一個だけ赤いブロックがあるね」「大きな作品を作ったね」これで十分です。

「作った作品をちゃんと見てもらえた」ということだけでも子どもはうれしく感じています。

子どもに質問する

年齢が上がってお話が上手にできるのであれば、本人に聞いてしまうのもOK。

「どんなところを頑張ったの?」と聞いて答えてくれれば、子どもが答えてくれたところを繰り返して本人に伝えれば大丈夫です。例えば縄跳びの練習をしていとき「縄跳びの練習どこを頑張ったの?」と聞いて「たくさんジャンプするのを頑張ったよ」と答えてくれたら「ジャンプたくさんしたんだね」と伝えるだけでも大丈夫。

「見ていてくれた」「聞いてくれた」というのが子どもにもちゃんと伝わります。

考えすぎずにトライしてみて

頑張る PIXTA

「よし、明日からたくさん認めよう」と意気込み過ぎず、1日1つ認めてみよう、というくらいの気持ちで取り入れてみてくださいね。

1日1つでも、一年続けたら365回認めたことになります。これぞまさしく「ちりも積もれば山となる」。そして、子どもだけではなく、ぜひ自分自身のことも「今日も子育てを頑張った」と認めてあげてくださいね。

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