©ちくまサラ
上級生から受けた被害、心に傷を負う
この作品はちくまサラさんが小学校4年生のころに体験したエピソードです。性教育、性被害についてご自身のつらい経験をもとに伝えてくれています。
ちくまサラさんは、放送委員をしていました。4年生から6年生までの縦割りで構成された委員会。その同じ班の6年生Yという男子がいたそうです。そのYがちくまサラさんの心に深い傷を負わせるのでした…。
心から笑うことができなくなった日々…
©ちくまサラ
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ちくまサラさんは、当時小学6年生の男子児童・Yと2人きりのときに襲われたそうです。体格のいい上級生相手では、逆らうこともできずとても怖かった思いをしたでしょう。誰にも言えない傷を負ってしまったちくまサラさん。友だちや親にも相談できなかったといいます。怖かった気持ちを自分のなかに押し込めて過ごす日々は、どれほどつらかったことでしょう。
性被害は、深くその人の心に傷を残します。ちくまサラさんのように、まるで日常ががらりと変わってしまいます。どんなに時がたっても、この時の記憶はずっと被害にあった人たちを苦しめていくのです。
男子児童・Yは単なるふざける気持ちだったのかもしれませんが、彼が当時きちんとした性的な知識の教育を受けていれば、この漫画の中にあるような行動を取ることはなかったのではないかと思わされます。
正しい知識で守れることもある
©ちくまサラ
デリケートがゆえに、つい遠ざけてしまいがちな性教育。しかし、正しい知識を得ることは、わが子や他人の子どもの身を守ることにつながります。ちくまサラさんが言うように、知識があっても身を守れないことある性の被害。しかし、知識があれば、自分の身を守れる武器になることも。
どんなに仲が良いと思っても同意なしに触ってはいけない場所があること。性の話題で不快に思う人がいるということ。伝えなくてはいけないことはたくさんありますね。
小さいころから各家庭でできる性教育についてもう一度考えてみてください。わが子の身を守るため、そして被害者を出さないために、正しい性の知識を伝えましょう。