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「親がやってほしいもの」より大切なのは?【保育士目線】習い事選びのコツと、見守り方

幼稚園や保育園に通い出すと、周囲の子の習い事事情を耳にすることがあると思います。さらに小学生になると、習い事の選択肢も広がりますね。とはいえ親としては、まず何を習わせたらいいか悩むのではないでしょうか。そして習い始めてからも「行きたくない」と言われたときの対応など悩みごとがあると思います。この記事では、保育士ママ5人で運営している【いつママ(@itsumama_home)のしずママ】が解説します。

習い事 PIXTA

好きを得意に。得意を好きに

習い事を選ぶなら、まずは本人が興味のある分野がおすすめ。お友だちきっかけでも良いので「やりたい!」までいかなくとも「やってみようかな」くらいのニュアンスで前向きな気持ちが持てるものがいいですね。

「やりたい」からスタートして続けてくれるのが理想的かも知れませんが、なかなかやりたいものが見つからない場合もあると思います。そういうお子さんには、親御さんが「やってほしいもの」ではなく、お子さんの「得意そうなもの」を体験させてみてはいかがでしょうか。

親がやってほしい習い事となると、期待感が出てしまって、子ども自身がやりたくないとなった時にショックが大きいものです。そのため親から見て「指先が器用」「とにかく走るのが好き」など、子どもの好きなものや得意なものを探してから習い事につなげるのも、長続きするポイントです。

習い事の意味は、スキルを身につけることだけじゃない

考える PIXTA

習い事に期待することといえば、水泳であれば、泳力、ピアノであればピアノを弾く技能や、リズム感などのスキルアップですよね。他にもチームプレイを学ぶような習い事や、集中力や計算力などを身につけるものもあるでしょう。習い事の種類によって、さまざまな事柄を習得できます。親としてもそう行った技術や能力を身につけることへの期待は大きいと思います。

しかし、習い事のメリットはそれだけではありません。少し視点を変えて考えてみると、家庭や学校という狭い世界で生活している子どもたちにとって、習い事は3つ目の居場所となりえます。学校以外の友だちや先生、空間は、少し自分を解放できる場です。普段、家庭や学校で言えないような話ができたり、学校に行きたくない時が来ても「〇〇の習い事がある」と思える居場所になるケースもあります。

そういったことを念頭に置いておくと、技術が思うように習得できなくても「いい経験ができた」「人間関係が広がった」などととらえることができますよ。

「行きたくない」そのときどうする?

泣く PIXTA

習い事に向かう時、元気に行ける時と「行きたくない…」とネガティブモードな時がある子もいると思います。気分にムラると、親としては「本当にやりたいの?」と言いたくなるかもしれません。しかし、私の経験上、本当に習い事がイヤになったわけではないこともあると思います。

習い事以外に理由があるかも?と考える

もしかすると、習い事の前に行っていた幼稚園や保育園・学校などで疲れているのかもしれません。

大人でも「疲れている」「眠い」「おなかが空いている」というときは動きたくないですよね。子どもも同じで、習い事に行く前に何か不快な原因があると、習い事が嫌なわけではないのにグズグズしてしまうことがあります。特におなかはしっかり満たしておくことをおすすめします。

こうした不快に対応した上で、本当に習い事に対してネガティブな思いを持っているのかを見極めてみるといいですね。

休んでOKの日を作ると気が楽に

体調が悪いわけでもない、習い事が嫌いになったわけでもない、でも行きたくないという日もあるでしょう。こんなときに対応するため、私の家庭では年5回の「お休みDAY」を作っています。学校でも習い事でも「どうしてもいきたくない」という、いわゆるズル休みでもOKにする日です。

「無理やりにでも連れていくほうがいい」「クセになる」と考えるご家庭もあるでしょう。しかしわが家の場合は、大人にも有給があるように子どもも休んでいいのではないかと考えたのです。そのおかげでちょっと頑張れる日もあるんじゃないかなと考えています。

子どもながらに考えて、休みたい気持ちを言葉にすることも大事だと思うので「お休みDAY使いたい」と言葉にしてくれたら休ませてあげて、好きなことをする日にしています。わが子の場合は、休むことで翌日からはすっきり頑張れるようです。

期待はほどほどに見守って

応援 PIXTA

習い事によるマイナスは、ほとんどないと思っています。ただ一つ、親からの過度な期待や「こんなにやってるのにできないの?」という言葉には、好きな気持ちや自信がなくなる可能性がはらんでいるので、避けたいですね。

習い事での子どもの状況が不安な時は、親から子どもを批判する形で伝えるのではなく、先生に相談し、先生から話してもらうのがいいでしょう。「子どものために」と思うと、口出ししたくなりがちですが、そこはぐっとこらえて見守ることが大切だと思いますよ。

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