©kato_usausako
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深夜に突然の侵入者、警察署で捜査協力することに
一人暮らしをしていた加藤かとさん。ある日の明け方近く、施錠を忘れていた部屋のドアから不審者に侵入され、まさかの鉢合わせしてしまいます。
幸いけがはなく犯人は逃走したものの、警察を呼び、事情を聞かれることになったかとさん。何か犯人につながる手掛かりが見つかると良いのですが、動揺していたかとさんは犯人をしっかり確認できていないようです。
彼氏が犯人だなんて、ありえない?
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犯人について話を聞かれると思いきや、加藤かとさんの彼氏のことを細かく聞いてくる刑事。なんだか彼氏が疑われているようで、かとさんも不安ですよね。しかし犯人を間違いなく捕まえるためには、身近な人を調べることも大切なのだそう。見落としがないように、被害者の一番近い人からそうでない人まで徹底的に調べていくのですね。
ショックを受けながらも刑事の言うとおりに答えるかとさん。被害者のかとさんが、事件後も複雑な思いをしなければならないなんてつらいですね。
迷った挙句、彼氏に報告。しかし返ってきたのは…?
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警察での聞き取りが終わり自宅に帰ると、まずは両親に連絡をした加藤かとさん。その後、彼氏にもメールで報告。すぐに心配する内容のメールが返ってきましたが、「警察に俺のこと話した?」の一言にかとさんの背筋が凍りつきます。
「どうしてそんなことを聞くんだろう…。まさか…」刑事の話を思い出し、ちょっとしたことにも恐怖を覚えてしまうほどかとさんの心は傷を負っていました。
この被害の犯人は彼氏ではなかったのですが、疑心暗鬼になっているかとさんは彼氏の言動にすら恐怖を覚えたことがわかります。大事な人のことも信じられなくなるという犯罪被害のつらさを感じます。女性の犯罪被害の恐ろしさや、思わぬところに潜む危険を再認識させられるエッセー作品です。
「被害を減らせれば」との思いで作品を描いたという加藤かとさんの漫画を通じ、ご自宅の防犯について今一度見直してみてください。
『本当にあったちょっと怖い話』の著者である加藤かとさんは、この漫画にこめた思いについて以下のようにコメントしています。
「この漫画を描いたのはもう2年以上前なのですが、私のような思いをする人が1人でもいなくなれば、と注意喚起の意味も込めて自身の体験を漫画にしました。
性犯罪は身近にひそんでいます。私は「まさか」変質者が入ってくるなんて思いもせず、「つい」施錠を忘れて寝てしまったところに侵入されてしまいました。
こんなドラマみたいなことが自分に起こるなんて思いもよらず、少しの油断が被害につながったのかもしれないと思っています。
この事件は犯人を示す証拠が少なく、誰も捕まらないまま終わりを迎えました。
事件から20年近く経ち、犯人はこのときのことなど気にもせず、幸せに暮らしているのでしょうか?
しかし被害者である私は、今でもはっきりと当時の恐怖を思い出します。
この漫画を読むことで、こうした事件が「何もされなくてよかったね」で終わらないということについて、みんなで考えるきっかけになればうれしいです」
この漫画は犯罪被害体験談を紹介したものです。このような被害に遭っている、あるいは遭った経験のある方のために、内閣府の男女共同参画局では『性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター』を設置しています。
自治体によってはこのほかにも犯罪被害者支援センターを設けている場合があります。必要に応じて相談をご検討ください。