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「放置子」の過酷な夏休み
小学一年生の夏休み…しおりは朝早くから夜遅くまで、家の外で過ごすよう母に言いつけられていました。少しのお金だけ渡され、おなかが空いたらコンビニでお菓子を買う…。そんな毎日が続いていたのです。
夏休みの後半、図書館で過ごすことを覚えたしおり。ようやく快適に過ごせるようになりました。すると、一人の男性がしおりに声をかけます。しおりが一年生だと知ると、「分厚い本を読めてすごいね」とほめてくれました。その後、男性がジュースを買ってくれ、外のベンチでおしゃべりをします。
大人の事情で犠牲になる子ども
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しおりは図書館で出会った男性に、夏休みの日々の過ごし方について打ち明けます。すると、男性は「いろいろ事情がある」と言いながらも、今の状況は「よくない」と自分の考えを話してくれました。
そして一枚のチラシをしおりに差し出します。それは、「生徒募集」と書かれた塾の案内でした。実は、この男性は個人塾を経営していたのです。さらに男性は、「お母さんが迎えに来るまで、勉強しながら塾で過ごすのはどうか?」と提案してくれました。帰宅後、しおりは早速、「塾へ通いたい」と母に交渉しました。
母の打算的な考えで入塾できることに!
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しおりの母は「マサくん」という男性と不倫関係にあります。そして、日ごろからしおりに対してマサくんの存在を公にしていました。不倫相手の本妻に対し、一方的に張り合っていたしおりの母…。そんな母の思惑から、しおりは塾に通えることになりました。
複雑な家庭環境で育ったしおり。幼いころから放置され、小学生の夏休みには過酷な日々を過ごしていました。そんな中、塾の先生との出会いで、しおりの日々は大きく変化します。子どもにとって、安心して過ごせる場所や頼ることができる大人の存在は欠かせませんね。
改めて、子どもの福祉にとって何が一番大切か、保護者として、大人として子どもに何ができるのか、考えさせられるお話です。