©yukikoasano17
大学テニスサークルの新歓コンパは距離感の近い陽キャの集まりでした。佐久間さんは初対面から呼び捨てで呼び合うことに抵抗を感じながらも、その場の空気を読んで合わせようと頑張ります。
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次から次へとジョッキ片手に近づいてくる陽キャにタジタジの佐久間さん。「これは本当に初対面の距離?」と戸惑いを隠せません。
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今までにない価値観に触れ、どっと疲れが押し寄せてきます。あのノリに馴染めなかったのは、私が引っ込み思案だから…?
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「普通」の友だちになるには、慣れないノリにも順応しなくてはいけないのでしょうか?無理して相手に合わせてばかりでは疲れてしまいますよね。
相手に合わせること自体は「調和を保ちたい」「受け入れられたい」というポジティブな気持ちから来るものですが、人の感覚はそれぞれ異なって当たり前です。周囲と違う自分も受け入れてあげることで気持ちがラクになることもあるのです。
【続きを読む】頑張って真似てみたけれど...。距離感ゼロの価値観には馴染めない|仲良しの距離
人それぞれの「心地いい距離
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私たちは、どれくらいの距離に心を置けたなら、相手を「友だち」と呼べるのでしょうか。名前を呼び捨てにし、気軽に肩を組み、途切れない会話で笑い合う…。そんな分かりやすい仲の良さの形だけが、答えではないかもしれません。
今作の主人公は、呼び捨てで呼び合うサークル仲間との時間より、苗字に「さん」を付けて呼び合う手芸仲間と過ごす穏やかな空気に安らぎを感じていました。
人との心地よい距離は、まさに十人十色。呼び捨てやスキンシップを好む人もいれば、お互いのパーソナルスペースをしっかり保ちながら少しずつ仲を深めたい人もいます。言葉の受け取り方や、心と体のパーソナルスペースは、育ってきた環境や文化によっても変わるのです。
距離が近いほど仲がいいとは限りません。本当に大切なのは、相手の気持ちに寄り添いながら互いにとっての「心地よい距離」を見つけることです。相手に求められるまま、自分の心を偽ってまで距離を縮める必要なんてないのです。
互いを尊重し、思いやりながら、2人にとっての心地よい距離を探し出す。その過程を経て、初めて「友だち」になるのかもしれません。『仲良しの距離』は、友情に決まった形はないことに改めて気づかせてくれる作品です。
あさのゆきこ(@yukikoasano17)さんのインスタグラム
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