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義母の手により、ゲーム内の結婚相手と喧嘩した夫は意気消沈していました。しかしまだ、制裁は終わっていません。夫をゲームの世界から本当の意味で連れ戻すための、仕上げの始まりです。
ゲーム内妻から、リアル妻にDMが
あれから数日が経った夜、Aからモモコあてに、メッセージがきたのです。
「トモくんとはどういう関係ですか?」
返事をせずにいると、Aは勝手にヒートアップしていきました。
「私も何度も浮気されてるんだからどうせあなたもされてますよ」
「私はもうあいつはどうでもいいのでブロックします。ゲーム内結婚も解除済みです」
まさかAは、自分がDMしている相手が現実の本妻だなんて思っていないことでしょう。
そのとき、タイミングよく、玄関のドアが開く音がしました。
「ただいま」
そう言って、トモヒロがリビングに入ってきました。
「トモくん、おかえりなさい」
そう言って、私は微笑みました。私の笑顔を見たトモヒロは私に近づき、私の隣に座りました。そして、おもむろに口を開きました。
「あのさ、ユウコ。話がある」
夫婦の話し合い
私は、彼の言葉を静かに待ちました。
「俺、最近、ゲームに夢中になりすぎてた。ユウコに、寂しい思いをさせてごめん」
彼の言葉は、とても素直なものでした。
「親になるのが少し不安で、少し現実逃避したくてゲームに夢中になって…つわりでキツい思いしてるユウコからも目をそらしてた。情けないよ」
トモヒロは、そこまで言って、頭を下げました。
「ごめんね、俺がバカだった」
私は、彼の言葉を、ただ静かに聞いていました。トモヒロは、まだ私がゲーム内のチャット画面を見たことを知りません。そして、義母がゲーム内で彼を追い詰めたことも。トモヒロは、自分の罪悪感から、私に謝罪してくれたのです。
「うん、わかった。トモくんの気持ち、わかったよ」
「ありがとう、ユウコ」
トモヒロは、安堵したような表情で、私に微笑みました。お互いに核心的なことに触れないままの状態には少しゾッとしました。私は「知っているのに言わない」、夫は「心当たりがあるのに黙っている」若干の心地悪さを感じましたが、ゲームから足を洗ってくれるなら黙っておいてみることにしました。証拠は撮影済みで、バラすことはいつでもできるのですから…。
私はその日義母に「トモくんには作戦がしっかり効いて、思いを改めてくれました」と報告しました。義母も安心してくれたでしょう。
「おかえりなさい」
しばらくときが経っても、トモヒロが当時のようにゲームに夢中になることはありませんでした。
「そういえばトモくん。最近、ゲームしないの?」
私がそう尋ねると、トモヒロは苦笑いして
「うん、そんな時間ないしね」
と言いました。本当は、時間が理由ではないと思いますが、まさか身から出た錆で痛い目にあったからとは言えませんよね。
「そっか。よかった。やっぱり、現実が一番だもんね」
私の言葉に、トモヒロは少しの戸惑いが混じったような表情で、ただ頷きました。
「現実の結婚生活へ、おかえりなさい、トモくん」
いろいろな意味を含んだ私の言葉に、トモヒロは、一瞬、顔をこわばらせました。ゾッとしたような彼の表情を見て、私は、心の中で微笑んだのでした。
あとがき:ゾッとしながらもスカッと!
最後は少しゾッとする雰囲気でしたが、夫が気持ちを改めてくれてよかったですね。子どもが生まれれば夫婦ともに生活を大きく変えることになります。トモヒロのようなゲーム好きな夫も、ゲームの世界に逃げ込むことなく育児に取り組んで欲しいですよね。
妻や義母に懲らしめられなくとも、自分で意識を変えてくれるのが一番ですが、どうしてもうまくかないこともあるでしょう。そんなときは、できる範囲でお灸を据えることも一つの手なのかもしれません。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










