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親友のまゆみが占いに依存していく姿に心を痛めている主人公・かおり。その始まりは、大学時代に流行った動物占いを一緒に楽しんだ友人とのやり取りからでした。
親友からの連絡
「ねぇ、たかと。今日、まゆみから連絡があってさ。」
リビングで遊ぶ1歳になったばかりの長女・まりの傍らで、私は夫・たかとに話しかけた。28歳になった私は、ごく普通の主婦で、夫と娘との穏やかな日常を送っている。だけど、学生時代からの親友、まゆみの話となると、私はどうしてもいつもより感情的になってしまう。
たかとはそんな私の話を、いつも辛抱強く聞いてくれる。彼には感謝しかない。
「うん? またまゆみちゃんの話?」
たかとは、優しく私の目を見てそう尋ねた。彼の落ち着いた声を聞くと、少しだけ気持ちが落ち着く気がする。
「そうなの。大学のころに流行った【動物占い】覚えてる?」
「ああ、あのコアラとかチータとかのやつ?懐かしいな。かおりはコアラだったっけ?」
「そうそう。それでね、まゆみはそのころから占いにハマったんだけど、今になっても占い依存が辞められないみたいで」
これまでのことを踏まえて、まゆみがどんな人なのかお話をします。
きっかけは動物占い
まゆみとは、本当に長い付き合い。小学校からの幼馴染で、大人になっても一番心を許せる友人だと思っていた。ことの始まりは、あれは確か、私たちが大学に入学したばかりのころ。そのころ流行っていた「動物占い」を、休憩時間に一緒にやったのがきっかけだった。
2人で結果を見比べて、診断内容が妙に当たっていることに大いに盛り上がったのを覚えている。まさか、このささやかな占いが、まゆみの人生を、そして私たちの関係を、こんなにも大きく変えてしまうなんて、夢にも思わなかった。
動物占いをきっかけに、まゆみは少しずつ、占いに傾倒していった。最初は「今日のラッキーカラーは?」「今週の運勢は?」なんて、かわいいものだった。雑誌の巻末の占いコーナーを熟読したり、テレビの星占い番組を録画してまで見たりしていた。
私も「へー、そうなんだ」「面白いね」と、適当に相槌を打っていた。だって、それくらいのめり込むものだとは、想像すらしていなかったから―――。
占いにハマる友人
でも、まゆみの占いは、日に日にエスカレートしていった。
「かおり、今日の私の運勢、最悪なの。だから、地味な色しか着ちゃダメなんだって」
ある日、まゆみが待ち合わせ場所に現れた時、彼女の好みとは全然違う、地味な色合いの服を着ていた。聞くとその日の占いで「派手な色は避ける」と出ていたらしい。私は内心「またか」と思ったけれど、彼女の顔は真剣そのものだったから、何も言えなかった。
それが、最初の違和感だったかもしれない。彼女にとって占いは、もはや楽しいものではなく、少し怖いくらいのものになっていたのだ。
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あとがき:関係が狂い始めたとき
この物語は、学生時代からの親友が占いに依存していく姿を、その友人である主人公の視点から描いています。最初は軽い気持ちで楽しんでいた占いが、次第に彼女の人生を縛り付け、ついには二人を隔てる溝になります。誰もが持つ「占いにすがりたい」という気持ちに共感する人はいるかもしれません。何事も限度が大事ですよね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










