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🔴【第1話から読む】占いにのめりこむ友人、学生時代に覚えた“最初の違和感”|占いに依存しすぎた友人
親友・まゆみが占いに依存し、人生の選択を占いに委ねる姿に、主人公かおりはもどかしさを感じていました。彼女の言葉よりも占いを信じるまゆみとの間に、溝が生まれ始めます。
どんどん占いに依存する友人
「まゆみ、今のままで本当に大丈夫なのかな。心配だよ」
私は娘・まりをあやしながらたかとに愚痴をこぼす。まゆみの占い依存は、私には理解できないレベルに達していた。
「かおりがそこまで言うってことは、相当なんだろうな」
たかとは、私の話に真剣に耳を傾けてくれる。
「そう!本人も、『本当はやめたいんだけど…』って言うんだよ。でも、『信じないと、悪いことが起こるんじゃないかって、怖い』って」
たかとは、少し考え込むように頷いた。
「まゆみちゃんにとっては、それが安心材料なのかもしれないね。人間だれしも不安はあるものだから…」
「でも、私が何か言っても、私の言葉より占いを信じるんだよ。この前もさ…」
私は少し前にまゆみから連絡を受け、カフェで相談に乗ったときのことを思い出していた。
仕事のことも、全て占い任せ
以前の会社を人間関係を理由に辞めたまゆみは、再就職先として検討している仕事について「私に合ってるかな?」「人間関係、うまくいくかな?」と、不安そうに相談してきた。
頼られてうれしい気持ちもあった私は精一杯、自分の経験や考えを伝えた。彼女の性格をよく知っているからこそ、具体的なアドバイスもしたつもりだ。
「まゆみなら大丈夫。真面目だし、人懐っこいからすぐ馴染めるよ。最初は大変かもだけど、頑張ってみたら?」
そう励まし、まゆみも「ありがとう」と前向きになってくれたように思った。でも、その日帰宅したらまゆみから電話があり、こう言うのだ。
「さっきはありがとう。かおりの言うことも分かるんだけどね…。でも、さっき電話で占い師さんに聞いたら、今の転職するのは良くないって。だから辞退しようと思う」
私のアドバイスには耳を傾けてもくれない
結局、彼女は占いの言葉を信じて、その仕事を断ってしまった。私の言葉は、彼女にとっては、占いの先生の言葉よりもずっと軽かったということ。それが、すごく、もどかしかった。私は彼女の味方で、彼女のことを心から心配しているのに、その気持ちが全く伝わっていない気がした。
まゆみにとって、占いはもはや、人生の羅針盤だった。それは、時に彼女を安心させ、時に彼女を縛り付ける。そして、その羅針盤は、私とまゆみの間に、確実に距離を作り始めていた―――。
🔴【続きを読む】会う約束を“ドタキャン”→友人が新幹線で向かった場所に『ドン引き』|占いに依存しすぎた友人
あとがき:私の言葉は、占いの言葉よりもずっと軽かった
人生の大きな決断を、親友の言葉ではなく、占いの言葉で下してしまうまゆみの姿に焦点を当てました。彼女が「占い師の言葉を信じて仕事を断る」という選択をしたとき、主人公が感じたもどかしさは、読者の皆さんにも伝わったのではないでしょうか。信頼していたはずの言葉が、自分にとって何の効力も持たないと知ったときの痛みを、かおりは感じ始めます…。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










