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🔴【第1話から読む】頼れるけれど“デリカシーがない”職場の先輩→気づかなかった黒い本性|パート先のセクハラ社員
恐怖で出勤できなくなったことを夫に打ち明けると、夫は退職することを勧めつつ、りかこのパート先に状況を伝えてくれます。結果、宮田はセクハラ行為がバレて懲戒対象となって…。
出勤できなくなってしまった
あの日の逃走から、私はパートに行けなくなってしまいました。パート先は、宮田さん以外は本当にいい人ばかりだったんです。みんな優しくて、仕事も楽しくて、本当に辞めたくなかったのに。
娘のゆきのを寝かしつけた後、私は夫の司に全てを打ち明けました。今まで、私の態度や対応が悪かったからセクハラされたんじゃないかなど、自分の責任についてぐるぐる考えていたことも。
夫の言葉に救われる
司は、私の話を最後まで静かに聞いてくれました。そして、静かに口を開きました。
「りかこは悪くないよ。そんな店は辞めていい。りかこの安全が第一だから。その男のことは、俺が店に話すから任せて」
パートを辞める。本当に悔しかったけど、いつまでも恐怖に怯えて悩んでいるのはもっと嫌でした。私は司の言葉に背中を押され、退職を選択しました。
逃げることは「負け」じゃない
翌日、司は有給を取り、私に代わってカフェの店長と、本社の人事部に連絡を取ってくれたそうです。証拠として残しておいた宮田さんとのやり取りのメモなど、すべて報告してくれました。
「店長も人事部も、すごく驚いて、謝罪してたよ。宮田は懲戒の対象になると思うって言ってた」
宮田さんの行く末がどうなったのか、私は見届けていません。もう、思い出すことすら嫌だったのです。
あの時の恐怖は忘れられません。でも、あの場から逃げた自分のことはたたえてあげたいと思います。仕事と居場所を一つ失うのはとても抵抗があることだったけれど、今は宮田さんに会う恐怖から解放されて心が少しずつ回復してきています。
夫とも相談しながら、もう少しゆっくりした後に、新しいパート先を見つけられたらと思います。
🔴【第1話から読む】頼れるけれど“デリカシーがない”職場の先輩→気づかなかった黒い本性|パート先のセクハラ社員
あとがき:正しい身の守り方
りかこは「逃げた」のではなく、「身を守るための正しい行動」を選択しました。ハラスメントは決して被害者の責任ではありません。夫・司の理解と、職場への報告という一連の行動は、被害者が孤立しないために不可欠なステップです。自分の心と身体の安全を最優先し、問題の解決を信頼できる人に委ねる。この決断こそが、この物語が伝える「正しい逃げ方」なのです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










