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「愛ではなく執着だった」妻は新たなスタート→元夫とママ友は【地獄へ】|ママ友と夫が不倫していた話

不倫を知ったのに動けぬまま、夫婦関係が壊れていく朱里と勇。そんな中、不倫相手の夫・篤志が離婚報告に来ました。彼との話で「結論を急がなくてもいいのかも」と考えた朱里。1年以上経ち、ようやく離婚へ踏み出しました。そんな彼女は冷静に、自分の幸せについて考え始めたのです。裏切りと悲しみを乗り越え、真の幸せを問うお話『ママ友と夫が不倫していた話』最終話をごらんください。

🔴【第1話から読む】「パパと友達の家に行った」にドキッ→ママ友と夫は2人きりで…|ママ友と夫が不倫していた話

ママ友と夫の不倫を知ってから1年以上経ち、朱里は離婚を決断しました。2人の子どもを引き取り、実家へと帰ります。対する元夫の勇と不倫相手の穂乃花は、地元に残りました。

実家に戻り、三世代での生活へ

祖父母 PIXTA

実家に戻った私は両親の手を借りながら、ナナミとトオルの育児と仕事を両立できるよう頑張った。3世代での同居はうまく回り始め、ナナミも小学校、トオルは保育園へ通う。離婚のため早めに仕事に戻った私に、職場の人たちも理解を示してくれた。

ただ、子どもたちから父親を奪った申し訳なさはあった。けれど、養育費を渡したきり面会も望まない彼に対し、子どもたちは「会いたい」という気持ちが湧かないらしい。

「公園がたくさんあるし、こっちに来てよかった!」

ナナミの言葉を聞いてホッとする。以前のような都会ではないが、郊外のほどほどに栄えた場所にある実家は子どもたちに好評のようだ。いつしか穏やかに時は過ぎる。その中で私は着々と、ある準備を進めていた。

慰謝料請求へと踏み出した

請求 PIXTA

「では、以上のように相手側に請求書を送ります」
「よろしくお願いいたします」

頼りになる弁護士の男性へ頭を下げ、私は事務所を後にした。

あれから私は、勇と穂乃花に対して慰謝料請求をすることにした。不倫発覚から3年以内であれば請求できる…そう知った時、実行しようと決めたのだ。離婚までの間、ひたすら証拠をかき集める。勇はパソコンをいつもスリープモードにしているから、チャットツールを覗き見ることは可能だった。

以前は実行できなかった彼らのデート尾行も行い、卑猥なホテルに入る瞬間の写真をいくつも収めた。「これだけの証拠があれば必ず勝てるでしょう」と、弁護士からも太鼓判をいただくほどだ。

他のママ友から連絡がきて、勇と穂乃花が破局した事実を聞いた。不倫が会社にもバレた勇は会社から要注意人物と見なされたのか、左遷される。辺境の地へ飛んだらしい。それに穂乃花はついて行かず、新たな別の男性を誘惑した。しかしよりによってその相手も既婚者で、また慰謝料請求されているらしい。信じられない女性だ。

「朱里さんの件もあったでしょう。だから味方も誰もいなくて。彼女、慰謝料返済にあえいでいるらしいよ」

彼らの悲惨なその後を聞いても、もう心は乱れない。

苦しみを経て得た「幸せかの問いかけ」

笑顔 振り返る PIXTA

あの時再構築をしようとした私にあったのは「勇への愛」ではなく「日常への執着」だった。平凡な日々を壊されたくない…それだけの気持ちで、大きな問題を見落としていた。大切なのは日常の維持じゃない。真に安らげる環境であるかどうかだ。

5年経ち、ナナミは6年生、トオルも小学校に入学。元気に学校に通う彼らを見て、再構築ではなく離婚を選んだのは間違いではなかったと思える。慰謝料もきっちり回収でき、元夫・勇と、ママ友だった不倫相手・穂乃花とは疎遠だ。

「それって、本当に幸せなの?」と問いかけてくれたみどりに、今でも感謝している。あれから迷う時や苦しい時、それは本当に“私の幸せ”なのかを、自分に問うようになった。だから今なら、みどりに対して笑顔で答えられるだろう。

「うん。幸せだよ」――と。

あとがき:大切なのは冷静に決断できる環境を整えること

生活を整えた後に、慰謝料請求をしようと決意した朱里。気弱で大人しい彼女でしたが、さまざまな人たちの支えや助言もあり、本当の自分の幸せについて考えることができました。すぐに行動を起こさなくても、ゆっくり自分のペースで見つめ直せばいい。大切なのは「正常に判断できるよう心を整えてから、トラブルに対処すること」だということを、この物語は教えてくれました。

人生にはたくさんの問題や不幸はつきものですが、冷静に考えることができれば、きっと幸せを見失うことはないでしょう。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。

🔴【全話読む】夫とママ友が不倫していた話

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