🔴【第1話から読む】「昨日の夜、最高だった♡」夫への不倫LINE発見→妻の怒りに火がついた日|不倫夫を泳がせて制裁した話
ホテルから出てきた満たされた様子の二人の前に突撃。顔面蒼白になる謙太と、逃げようとして渚に捕まる不倫相手。明子は証拠写真を突きつけ、慰謝料300万円と別居、養育費支払いを明記した示談書を突きつけます。体裁を気にする謙太は抵抗できずサイン。明子は「離婚しない」と告げ、経済的な支配と、最高のタイミングでの離別を目標に、現実的な勝利を収める。
ついに夫へ制裁のとき
私たちは、ホテルの出口が見える位置で、2人が出てくるのを待ちました。2時間半が経過し、ようやくホテルの自動ドアが開きました。
謙太と不倫相手の女は、満足げに笑いながら、肩を寄せ合って出てきました。女は謙太の腕に手を絡ませています。その顔はまだ火照っていて、幸せそうに見えました。
「明子、行こう!」
渚が合図を送りました。
私は深呼吸をして、駐車場の陰から、一歩、一歩と、二人の目の前に歩み出ました。
「最高のデートだったみたいね、謙太」
私の声を聞いた瞬間、謙太の顔は、今まで見たこともないほど真っ青になりました。まるで血の気が一瞬にして失われたかのように、彼の顔から表情が消え去ります。腕に絡みついていた女は、私の姿を見て、反射的に謙太から手を離し、逃げようと一目散に走り出しました。
「待ちなよ」
その時、渚が動きました。元夫の不倫騒動で鍛えられた渚は、予想以上に素早かった。彼女は相手の腕をガッチリと掴み、逃げられないように押さえ込みました。女はヒールを履いているせいでバランスを崩し、その場で動けなくなりました。
謙太は渚の存在にさらに衝撃を受けています。2人がかりでくるなんて、夢にも思わなかったのでしょう。
裏切りへの代償
私は静かに、バッグからスマホを取り出し、先ほど撮ったホテルの写真を謙太に見せつけました。
「言い逃れはさせない。あなたとこの女が、このホテルに入っていくところ、出てきたところ、全部証拠があるの。弁護士も立てたから」
女は渚に捕まえられたまま、顔を覆い「ごめんなさい、ごめんなさい」と情けない声を出すだけ。
「この裏切りに対して、あなたは責任を取ってもらう」
私はポケットから、渚に協力してもらって作成した示談書を取り出し、2人に向かって突きつけました。
「あなたとこの女に不貞行為の慰謝料として300万円請求します。これを全額、1週間以内に支払って。もし断ったり期日が遅れたら、それぞれ職場とご両親にも通知書を送ります。
それと、謙太。私は別居する。引っ越しが住むまで家には帰ってこないで。婚姻費用は、そこに書いてある額を毎月支払うこと。ちゃんと法的に適切な金額と手順を踏んで決めたものだから」
謙太は震えながら言いました。
「待ってくれ! 会社と親にだけは言わないでほしい」
いつかのときまで、夫はATMになった
「さっき言った通り、きちんとお金を払うこと。そしてあなたは私が伝えた条件をのむこと。それだけやってくれれば誰にも言わないよ」
この男にとって、体裁が全て。会社の信用や、世間体が、私や子どもの気持ちよりもずっと大切なのです。思った通り、その弱みを突けば、彼は抵抗できない。謙太は観念し、その場で示談書にサインしました。女も、渚に睨まれて震えながらサインしました。
「そして、最後に。謙太。私はね、離婚しないよ」
私が笑顔でそう告げると、謙太はなんともいえない表情で私を見ました。私はこのまま謙太を経済的に支配し、かずが自分の父親の状況を理解できるようになるまで待つことにしたのです。これは間違いなく彼にとって、地獄となることでしょう。
かずが自立して私の準備が整うその時が来たら、もちろん離婚するつもりです。それまで、私たちをきっちり養ってもらうつもりです。不倫女は書類にサインすると、一目散に闇夜へと消えていきました。
私にとって最も現実的な解決は、まず焦らず夫からしっかりとお金を得て、最高のタイミングで離婚を突きつけること。私と渚は、スカッとした気持ちでホテルの前をあとにしました。夫がその後どこに向かったのかは知りません。
ただのサレ妻だった私は一歩前進した。私は、自分の人生を、自分の手で取り戻し始めたのです。必ず自分の幸せをつかんで、自分のタイミングであの男のもとを去ろうと思います。
🔴【第1話から読む】「昨日の夜、最高だった♡」夫への不倫LINE発見→妻の怒りに火がついた日|不倫夫を泳がせて制裁した話
あとがき:経済的支配と最高の復讐劇
明子の復讐劇は、感情的な修羅場ではなく「現実的な勝利」という結末を迎えました。彼女は、慰謝料と経済的な支配権を確保しつつ、謙太にとって最も恐ろしい「離婚しない」というカードをちらつかせます。
これは、夫を経済的・精神的に縛り付ける、最も冷徹な復讐です。明子が自分の人生を自分の手で取り戻す、力強い一歩が描かれ、彼女の戦いはまだ続きますが、まずは一区切りつきました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










