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「愛」という名の洗脳30年。実母を拒絶して初めて知った、本当の自由|実母の宗教勧誘に悩んだ話#5

すみれは、愛する夫・新平と愛娘・美鈴に囲まれ、しあわせな日々を送っていました。しかし、実母からの執拗な「宗教勧誘」が、彼女の心を追い詰めます。幼少期から信仰を強要され、母の愛に疑問を抱き続けてきた、すみれ。ついに、産まれたばかりの娘までもが、教団の標的にされた時、彼女は長年の沈黙を破る決意をします。家族の絆と個人の尊厳を問い直す、母娘の境界線をめぐる葛藤と再生の物語。『実母の宗教勧誘に悩んだ話』最終話をごらんください。

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🔴【第1話から読む】結婚・出産しても消えない。「信仰なき者は不幸」母の呪いが、私を蝕む理由

新平の言葉に沈黙した母から、後日、謝罪と名簿抹消を伝える手紙が届く。適切な距離を置くことで、すみれは母の影におびえる日々を卒業した。自分の足で立ち、家族と歩む決意をした彼女の心には、清々しい風が吹いていた。

「みんな別の人間」夫の言葉は母に届くのか

祖母 後ろ姿 PIXTA

「お義母さん」

新平の声は、おだやかに、しかし、断固としたひびきを帯びていました。

「お義母さんが何を信じても、それはお義母さんの自由です。でも、人にはそれぞれ人格があります。お義母さんも、すみれも、私も、そして美鈴も…。みんな、別の人間なんです」

電話の向こうで、母のすすり泣くような音が聞こえてきました。

「お義母さんは、すみれを一人の大人として、尊重してあげてください。彼女の決断を、一人の人間として受け入れてください。それができないのであれば、これ以上、私たちの生活にふみ込ませることはできません」

夫のおかげで、母から解放された

夫婦 信頼 PIXTA

長い沈黙が続きました。数十秒が、永遠のように感じられました。 やがて、かすれた声で母が答えました。

「……私はただ、みんなでしあわせになりたくて……すみれをそんなに苦しめていたなんて、思わなくて……」

「…その言葉が本心なら、今は距離を置きましょう。お義母さんも、自分が何をしていたか、一度、ゆっくり考えてください」

新平が電話を切ると、部屋に静寂が戻りました。

私はソファーに崩れ落ちるようにして、新平の腰にしがみつきました。

「ありがとう……ありがとう、新平さん……」

「いいんだよ。俺が守るって、結婚するときに約束しただろ」

それから、母からの連絡はパタリと止まりました。

数か月後、一通の手紙が届きました。そこには、勝手に登録したという名簿から、美鈴の名前を抹消したこと、そして、自分の言動が、いかに私を傷つけていたかを反省する言葉がつづられていました。

子どもにも自分で選ぶ権利がある

はいはい 夫婦 PIXTA

まだ、以前のように笑って会えるまでには、時間がかかるでしょう。

でも、新平がはっきりと「境界線」を引いてくれたおかげで、私は母におびえることなく、美鈴との時間を心から楽しめるようになりました。

宗教が悪いわけではない。

でも、誰かの「正しさ」を、「愛」の名を借りて押し付けることは、時として暴力になります。

「美鈴、大きくなったなぁ」

はいはいを始めた美鈴を追いかけながら、新平が笑います。

「この子の未来は、この子自身が選んでいくんだ」

私はもう、「母の顔色を伺う すみれ」ではありません。

自分の足で立ち、自分の家族を守る一人の母親です。 もし、またいつか母が「勧誘」をしてきたら…。その時は、今度こそ私自身の言葉で、はっきりと拒絶する勇気を持っています。

しあわせの形は、人それぞれ。私は私の選んだこの景色を、新平と美鈴と共に、大切に育てていこうと思います。

🔴【第1話から読む】結婚・出産しても消えない。「信仰なき者は不幸」母の呪いが、私を蝕む理由

あとがき:自分で選ぶ、私の幸せ

「境界線」を引くことは、決して拒絶だけを意味するのではなく、お互いが、一人の人間として自立するための通過儀礼だったのかもしれません。

宗教の是非ではなく、個人の尊厳をどう守るか…。すみれさんが手に入れたのは、母の顔色を伺わない「自分自身の人生」です。

完璧な和解ではなくても、まずは、「自分がしあわせになること」が最も大切なことだと、すみれさんは気づくことができました。はいはいをする美鈴ちゃんを見つめる夫婦の笑顔に、家族が新しく生まれ変わった瞬間を感じ、胸が熱くなるエピソードでした。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

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