1. トップ
  2. トレンド・イベント
  3. ブログ・SNS
  4. 結婚・出産しても消えない。「信仰なき者は不幸」母の呪いが、私を蝕む理由|実母の宗教勧誘に悩んだ話#1

結婚・出産しても消えない。「信仰なき者は不幸」母の呪いが、私を蝕む理由|実母の宗教勧誘に悩んだ話#1

すみれは、愛する夫・新平と愛娘・美鈴に囲まれ、しあわせな日々を送っていました。しかし、実母からの執拗な「宗教勧誘」が、彼女の心を追い詰めます。幼少期から信仰を強要され、母の愛に疑問を抱き続けてきた、すみれ。ついに、産まれたばかりの娘までもが、教団の標的にされた時、彼女は長年の沈黙を破る決意をします。家族の絆と個人の尊厳を問い直す、母娘の境界線をめぐる葛藤と再生の物語。『実母の宗教勧誘に悩んだ話』第1話をごらんください。

PIXTA

🔴【全話読む】実母の宗教勧誘に悩んだ話

すみれ(30歳)は、夫・新平と愛娘・美鈴に囲まれ、しあわせの中にいた。しかし、宗教に心酔する母からの連絡が、平穏な日々に影を落とす。幼少期から信仰を強要されてきた すみれは、夫に真実を言えないまま、孤独な葛藤を抱えていて…。

しあわせなのに…消えない影

赤ちゃん 女性 スマホ PIXTA

「すみれ、美鈴ちゃんは元気に泣いてる? 信仰の功徳で、きっと健やかに育つわよ」

スマートフォンの画面にうかぶ、母からのメッセージ。私はそれを指で弾くようにして閉じ、小さく息を吐きました。

私の名前は すみれ、30歳。

今は、一か月前まで、おなかの中にいた長女・美鈴の寝顔をながめるのが、何よりのしあわせです。

となりには、優しく、たよりがいのある夫の新平。まさに、絵に描いたようなしあわせな家庭……のはずなのですが、私の心には、常に、消えない「影」がありました。

母が信仰している宗教

宗教 PIXTA

「すみれ、またお義母さんから? 最近よく連絡くるね」

キッチンでコーヒーをいれていた新平が、不思議そうにこちらを見ます。

「あ、うん。美鈴の様子が気になるみたいで…」

「そっか。孫がかわいいのはいいことだけど、すみれがつかれてるなら、無理に応えなくていいんだからな」

新平の優しさが、今は少しだけ痛い。

彼にはまだ、私の実家が抱える「本当の問題」をくわしく話せていません。

私の母が、ある宗教団体に熱心に入信したのは、私が2、3歳のころでした。

きっかけは、当時、私が患っていた大病が奇跡的に完治したこと…。母にとって、それは「神さまのおかげ」であり、それ以来、母の人生の軸は、すべてその宗教になりました。

もの心ついた時から、私の日常には「お経」や「先生」のお話がありました。

「すみれ、このお経を唱えれば、学校でいじめられないわよ」

「先生が仰る通りにすれば、将来は安泰なの」

子どものころは、母のよろこぶ顔が見たくて、何もうたがわずに付いていきました。

成長とともに違和感を覚える

女子高生 悩み PIXTA

でも、成長するにつれて、私は強烈な違和感を抱くようになったのです。

「お母さん、それって本当? 科学的には別の理由があるんじゃないの?」

高校生のころ、勇気を出してそう言った私に、母は悲しそうな、それでいて、どこか軽蔑を含んだような目で言いました。

「すみれ、あなたはまだ何も分かっていないのね。信仰心がないと、いつか不幸になるわよ」

その言葉が、呪いのように、私の胸に深く突き刺さりました。

私は母を愛していましたが、母が愛しているのは「私」ではなく、「同じ信仰を持つ娘」なのではないか…。そんな疑念が、30歳になった今も、私を苦しめているのです。

新平には、「母は少し信心深いところがある」とだけ伝えていますが、実態は、そんな生やさしいものではありませんでした。

「すみれ、聞いてる?」

新平が私の顔をのぞき込みます。

「……あ、ごめん。ちょっと寝不足かな」

「ムリするなよ。今日は俺が美鈴をみるから、少し横になりな」

新平に甘えて寝室へ向かう途中、また、スマートフォンがふるえました。

母からの着信。いやな予感がして、私はふるえる指で、通話ボタンを押しました。

🔴【続きを読む】「すべて神のおかげ」狂信的な母の正体…夫に言えない“秘密”

あとがき:愛という名の呪縛

「あなたのため」という言葉ほど、逃げ場のない重みを持つものはありません。

すみれさんが感じていたのは、母への愛ゆえに、断ち切れない苦しみです。家族だからこそ、価値観のズレはするどいナイフのように心を抉ります。

新平さんの優しさが救いである一方で、秘密を抱える罪悪感に胸がしめ付けられる第1話。彼女が抱える「違和感」の正体は、多くの女性がどこかで共感してしまう、切実な痛みなのではないでしょうか。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】実母の宗教勧誘に悩んだ話

🔴【今読まれています】「あれ、ない……?」私の“タンス貯金”が消えた日|娘がお金を盗んだ話

おすすめ記事

「小説」 についてもっと詳しく知る

本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

カテゴリー一覧