「うたのお兄さん」横山だいすけさん
2008年から約9年間うたのお兄さんとして活躍してきた横山だいすけさん。かぞえてんぐでの仮装に個性的な演技、また数々の歌の中で見せるコミカルな顔芸。そして、透き通るような歌声は、いつ聞いても素敵ですよね。
「実はキツイ」と話題のうたのお兄さんを続投し9年。ついに2017年3月末、卒業しました。こんなにも長い期間うたのお兄さんとして、子供たちに笑顔を届け続けてきただいすけお兄さんの情熱は、本当にすごいんです。
今回は、この横山だいすけお兄さんについてご紹介したいと思います。
- 毎日新聞社「「うたのお兄さん」横山だいすけが卒業へ 歴代最長9年で(2017/2/17掲載)」毎日新聞(http://mainichi.jp/articles/20170217/dyo/00m/200/002000c)
横山だいすけさんプロフィール
- 生年月日:1983年5月29日
- 出身:千葉県千葉市
- 出身校:国立音楽大学
- 身長:171cm
- 血液型:O型
かつては劇団四季に所属していた!
幼いころから歌が大好きだった横山だいすけさん。小学校3年生から合唱を始め、大学を卒業するまで続けていました。
その歌唱力で劇団四季のオーディションに合格し、劇団四季時代は「魔法をすてたマジョリン」「ライオンキング」等数々の舞台を経験。
歌を歌うことが本当に大好きだったんですね。
多くの音大生やミュージカルを愛する人が憧れ、目指す「劇団四季」。しかし、劇団四季を目指したことは「ゴール」ではなく「スタート」だったのです。
だいすけお兄さん「夢への道」
だいすけお兄さんがうたのお兄さんになるまでをご紹介します。
高校時代からの夢「うたのお兄さん」
高校1年生の夏休みに国立音大の夏期受験準備講習会に参加したことをきっかけに、より本格的に歌を学ぶようになりました。
そんな時に資料室で読んだ文献が横山さんの人生を大きく変えることになりました。「子供の成長に音楽が深く関わる」といった内容の本を読んだ横山さん。
「自分がそうだったように、子供にもっと歌を好きになってほしい。」と感じ、「子供のために歌いたい」という気持ちが強くなったようです。
このイメージと一致した存在こそが「うたのお兄さん」だったのです。
うたのお兄さんへのステップを確実に
「どうしたら、うたのお兄さんになれるか」が書かれた記事を部屋に貼りだし、高校時代から努力を続けてきた横山だいすけさん。
音楽を学び続けるため、国立音大に入学。
在学中にミュージカルにも出演し、今までの「合唱」とは違う魅力を感じ、子供と一緒に楽しめる音楽という面でも喜びを感じ始めました。
そんな中で知った、当時の現役うたのお兄さんである今井ゆうぞうさんが劇団四季の出身という事実。それをきっかけに劇団四季を目指すようになりました。
ダンスの経験がほとんどなかった横山さんはオーディションを受けることも悩んだそうですが、出演したミュージカルの関係者に背中を押され受験したところ、合格。
劇団四季ではダンスを猛特訓。毎日夜中まで続くレッスンに耐え、体重が10kgも一気に落ちたといいます。
それでも頑張り続けた横山さんは、入団2年目で「ライオンキング」にヤギ役として出演。厳しい稽古に耐えながらも、充実した劇団生活を送っていました。
そして夢は現実に…
劇団四季で多忙な日々を送っていた横山さんに驚愕の知らせが届きます。そのときのことを横山さんはこんな風に語っています。
「ある日後輩から“うたのお兄さんの一次オーディションが先日行われたらしい……”と連絡がありました。オーディションの情報は、定期的に問い合わせてチェックしていたのですが、たまたまそのときだけ確認をしていなかったのです。突然の事態にショックを受けながらも、ダメもとでNHKに電話をかけました。すると、ちょうどその日の朝に一次オーディションの追加募集が決まったとの話が。本当に運が良かったと思います」 出典: www.kunitachi.ac.jp
なんとオーディションに応募しそこねてしまった横山さん。
そこで決まってしまっていたら、だいすけお兄さんは誕生しなかったんですね。追加募集とは本当にラッキーでしたね。
歌の神様はだいすけお兄さんの頑張りを見ていたのかもしれません。
うたのお兄さんに就任!そして超人的スケジュールが開始…
そしてオーディションに合格しうたのお兄さんとなった横山だいすけさん。
しかし本番はここから。超過密スケジュールとトレーニングの積み重ねが待っていたのです。
1週間ほぼ休みがないスケジュール
以前テレビ番組で元うたのお姉さんであるはいだしょうこさんが語ったスケジュールによると、月曜から水曜は収録、木曜は次週のリハーサルを行い、金曜に歌の録音。
さらに週末は地方へ出かけてファミリーコンサートに出演。
まさに超過密、超人的なスケジュールをこなしていたのだそうです。
おそらくだいすけお兄さんも似たようなスケジュールをこなしていたのでしょう。体調どころか、喉を壊すこともできないため、体調管理はとても大変でしょう。
最初の3ヶ月で1000曲を覚える
また、就任して最初の3ヶ月で約1000曲もの楽曲を覚える必要があるようです。
うたのお兄さん・お姉さんが代わると、番組の中で流れる全ての曲の声が変わりますよね。その収録とレッスンにはものすごい労力を要するようです。
1日に10~12曲をレッスンして歌詞も覚えるのは、とても大変なことですよね。
「一般のママ」のキーに合わせるトレーニング
おかあさんといっしょで流れる曲のキーは、お母さんが子供に歌って聞かせてあげられるよう、一般女性が歌いやすいキーに設定されているのだそう。
その音域は、横山さんがかつて歌ってきた男声高音「テノール」よりも低く、その音域に合わせるためにトレーニングをすることも大変だったと明かしています。
どんなときでも「笑顔」
うたのお兄さん、お姉さんはそのイメージを壊さないため、仮に体調不良で病院に行くことになっても、子供に声をかけられたら笑顔で応対しなくてはいけないとされていたそうです。
また、収録はやり直しがきかないため、子供がいたずらをして予測不能な行動に出ても、柔軟に対応しつつ番組を続けなくてはいけません。
どんな場面でも常に「笑顔」を欠かしてはいけないこの仕事。実はとても大変なんですね。
厳しいNHKルール
うたのお兄さん、お姉さんについては子供たちにとって確固たるイメージを守る為、厳しい「禁止」ルールが。
- 海外旅行禁止
- 結婚禁止
- 恋愛禁止(厳密にはバレるのが禁止)
就任当時まだ24歳だっただいすけお兄さん。大学卒業後は劇団四季で忙しく、その次はうたのお兄さん。
自分がプライベートで楽しむ暇などなく、毎日子供たちのために歌い続けていたんですね…。
実はそんなに高くない?「給料」
「うたのお兄さん・お姉さん」についてはNHKの契約社員になるそうです。
詳しい年収は公表されていませんが、契約社員という立場上おそらく月給30万円程度ではないかと言われています。
1週間ほぼ休みなしの激務、しかもプライベートも制約が多い…。歌や子供が大好きで、並々ならぬ情熱がないとやっていけない仕事です。
冷めない情熱はいつまでも…
うたのお兄さんに就任してからずっと、だいすけお兄さんは燃えるような情熱を持ち続けています。だいすけお兄さんは、うたのお兄さんとしてのこだわりをこんな風に語っています。
一番大切なのは「歌詞を届けること」
「歌詞をきちんと伝えるにはどのような歌い方をすればよいかを、うたのお姉さんといつも綿密に話し合っています。学生時代の学びで取り組んできた“曲を深く理解した上でフレーズをつくっていく”という考え方は、今の仕事に欠かせない重要な基礎です」 出典: www.kunitachi.ac.jp
うたのお姉さんと、いつも真剣に話し合いをして私たちに歌を届けてくれていたんですね。
だいすけお兄さんと、前任のたくみお姉さん、現在のあつこお姉さんの歌や表情からは、歌詞に込められた思いがひしひしと伝わってきましたよね。
時には怒りながら意見をぶつけあう
歌が好きという思いで2人でゼロから出発をして、フレッシュな気持ちを忘れず、子どもたちに元気になってもらえるように、楽しさが伝えられるように、いろいろなことを話し合いました。笑ったり泣いたり、時には怒りながら意見をぶつけたり、そんな8年間でした 出典: www6.nhk.or.jp
たくみお姉さんの引退会見で語った言葉です。2人の情熱あってこそのぶつかり合いだったことがわかります。
そんな壮絶なやりとりがあったことなんて全く感じさせない笑顔で、いつも子供たちに歌の楽しさを教えてくれている名コンビでしたよね。
この言葉を聞いて、会見時のたくみお姉さんは大粒の涙を流したそうです。
このあと1年間あつこお姉さんとともに、また新しいコンビとして素敵な歌声を届けてくれました。
全ての原動力はこれ!
「ずっと夢に描いてきた場所で歌える幸せは、他の何にも代えられません」 出典: www.kunitachi.ac.jp
小さいころから思い描いてきた「歌を歌う」という夢。そして高校生で見つけた「うたのお兄さん」という目標地点。
だいすけお兄さんは自分の力で一歩一歩、夢に向かって歩みを進めてきました。大変なことも、厳しいこともたくさんあったと思います。
しかしそれでもだいすけお兄さんを動かす原動力は、夢の力だったんですね。
活躍する「だいすけお兄さん」へのファンの声
お兄さん大好き!
歴代のうたのお兄さんと比べても引けを取りません。大好き!と感じているママ、たくさんいますよね。
9年間にわたって子供たちはもちろん、多くのママに笑顔を届けてくれました。育児がつらいと感じたときも、だいすけお兄さんの歌を聞いて頑張ろうと感じたり、歌を聞いて笑顔になる子供を見て幸せに思ったりしたママは多くいると思います。
まさに天職!
だいすけお兄さんの「かぞえてんぐ」本当にやりきっている感があり、親まで爽快になりますね♡
輝く姿はまさに「天職」でしたね。
子供たちのことをよく考えている
筆者もファミリーコンサートに行ったことがありますが、だいすけお兄さん、たくみお姉さんは舞台から降り、子供にハイタッチしてくれました。
体操の後に席に戻れなくなった子を見つけて「この子のお母さんいますか?大丈夫ですか?ゆっくり帰ってくださいね」と声をかけていました。
そして、帰る時には気を付けて帰ってねと言ってくれました。歌だけでなく、子供への気遣いも素晴らしいですよね。
これからも全力疾走!走り抜けてだいすけお兄さん!
幼いころからの夢を叶え、毎日テレビの中で歌い続けてくれるうたのお兄さん。
2016年にはたくみお姉さんの卒業によってコンビが代わり「フレッシュにできるか不安」と会見でも語っただいすけお兄さんですが、たくみお姉さんはそれに笑顔で「できるよ!」と背中を押していましたね。
だいすけお兄さんの笑顔は、子供たちを元気にしてくれ、親までも元気をもらい、時には笑わせてもらっていました。
そして後任の12代目うたのお兄さんには、花田ゆういちろうさんが決定しあつこお姉さんと一緒に活躍されています。
ゆういちろうお兄さんがオーディションで歌った曲は、「虹のむこうに」。7代目うたのお兄さんである、坂田おさむさんが作詞作曲した名曲ですね。
この曲は、だいすけお兄さんが「おかあさんといっしょ」出演最終回で最後を飾る曲として、Wお兄さんで歌を披露しました。いつも視聴しているママさんたちにとっても、思い入れのある曲となったのではないでしょうか。
オーディションで歌った『虹のむこうに』や、子どもの頃から聞いていた歌をレッスンで聞くと、子どもの頃の記憶が蘇ります。
出典: news.ameba.jp
卒業してしまっただいすけお兄さんの今後の活躍も、注目したいですね。
(※こちらの記事には一部2016年2月22日時点の情報が記載されています。)