世界中で話題になっている「イギリスがEUから抜けた」問題
イギリスがEUを離脱すると決めたニュースが、世界中で話題になっています。
イギリスに何が起こったのでしょうか。対立していたEU離脱派と残留派の意見、また国民投票の結果を簡単にご紹介します。
離脱派 VS 残留派、戦いはこうして生まれた
離脱派と残留派、おおまかには次のように分かれたようです。
離脱派:郊外に住む人、高齢者、中小企業やEUから制約のある漁業者など
離脱派の人々は、EUの比較的貧しい他国から移民がたくさんやってきて、自分たちの生活や仕事、治安などが脅かされるのではないかと不安を募らせていました。
イギリスの法律ではなくEUの法律に縛られている普段の生活にも不自由さを感じていましたので、この状況が続くのであれば、いっそのことEUをやめて自由になりたい、古きよき時代のイギリスを取り戻したいと考えたのです。
経済的な打撃は、そこまで受けないと楽観的に考える人もいました。
残留派:都市に住む人、若者、学者や海外との取引が多い大手企業など
一方残留派の人々は、EUをやめてしまうと経済的にものすごく不利だと分かっていましたので、多少不自由なことがあるにせよ、長い目で見るとEUに残る方がメリットが大きいと考えました。
移民に対しても寛容で、ビジネスでEUの恩恵を被っている人々も多くいたというのも理由の一つです。
また、若い人達は生まれた時からEUと共に生きてきたという事もあり、EUに残りたいと考えた人も多かったようです。
予想外の結果に、世の中が騒然となった
今回の国民投票の事前予想では、EU離脱派と残留派はほぼ五分五分でしたが、結局は残留するだろうと多くの人が思っていました。
ところが離脱派が過半数を獲得した投票結果が明らかになり、全世界の人々が唖然としたのです。
キャメロン首相も辞任に追いやられ、予想外の展開に世界の経済も混乱しました。
イギリスのEU離脱により、どんな混乱があったの?
イギリスやEU諸国が、今後どうなるか誰にも分からない状況になってしまったので、「ポンド」や「ユーロ」の通貨を持っている人々は、とても慌てました。
イギリスやEU諸国の経済状況が悪化すると、これらのお金の価値が下がるかもしれませんし、もしもイギリスという国がなくなれば、ポンドを持っている意味がなくなってしまいます。
そこで、持っている財産を少しでも減らさないように、予測不能で危険な「ポンド」や「ユーロ」を売って、安全だと思われる「円」に替えたいと多くの人が思いました。
多くの人が「円」を求めて、円高になった
こうして、多くの人が日本円を買おうとしました。通貨は急には増えませんから、限りがあります。たくさんの人が欲しいと思って奪い合う状況になり、結果的に日本円の価値が上がっていきました。
こうして急激な円高(=日本円の価値が高い)になり、ニュースでも話題となっています。
円高で、子育て世代に影響することとは?
「イギリスがEUを抜けた」「円高になった」そういった事実は知っていても、それが直接的に自分たちに影響するとは思っていなかったママたち!実は無関心ではいられない影響を受けている可能性があります。
子育て世代に何か影響があるのでしょうか?気になる影響について調べてみました。
①円高になると、輸入品が安くなる!
円の価値が高くなると、輸入品の値段が下がります。1ドルが110円から100円になると、同じ1ドルの商品でも10円安くなるのです!
円高還元セールなど一時期行われていましたが、輸入食料品やインポートのブランド品、原材料を輸入している製造業など、価格の見直しがあるかもしれません。
例えば海外輸入の食材を扱うコストコやKALDI、成城石井などのスーパーなどで、セール品が増えたり、価格が下がったりすることもあるかも!?
憧れのハイブランドも、値下がりするなら、大変嬉しいですよね。
②海外旅行がお得になる!
例えば10,000円持ってイギリスに行く場合、1ポンドが200円から100円になると、50ポンドが100ポンドになりますので、現地での消費がお得になりますね!
円高でポンド安、ユーロ安が続けば、ヨーロッパへの旅行がしやすくなりますし、ドル安となればアメリカへの旅行がしやすくなるでしょう。
子連れで旅行のチャンス到来です!パパを説得しやすいかも!?
③為替リスクありの保険、投資信託、外貨預金などは見直しが必要
一方、為替が動くと、不利な状況もありえます。
為替変動型の保険商品や、投資信託、外貨などを購入していませんか?為替リスクありの商品を持っている場合は、今回のような急激な変動が起こると、損をすることがあります。
ポンド、ユーロ、米ドルなどの外貨を持っている場合は、日本円にするとその価値が下がってしまいますので、一度状況を把握しておいたほうが良いですね。
④長期的には景気が悪くなるかも…?
円高になると、日本の企業は輸出がしにくくなったり、海外の利益が減ったりしてしまいます。長期的には、日本の会社に影響を与え、人々の給料が減ったり、不景気になってしまったりする懸念もあります。
ただし、輸入をする会社にとっては円高はプラスに働くので、将来の日本の景気に関しては、専門家の中でも意見が割れるようです。
今回のイギリスのEU離脱!世の中の人はどう思っているの?
円高で喜ぶ人、困る人、どちらとも言えず複雑な心境の人…。それぞれの立場をみてみましょう。
円高で喜ぶ人たち
円高の恩恵を受けて、喜んでいる人たちの声をご紹介します。
スーパーの商品が安くなる♡
肉、魚、乳製品、小麦や大豆でできた製品…今や、スーパーに並ぶ商品は、輸入品がたくさん。価格が下がれば、毎日の家計も助かりますよね♡
いまのうちに旅行に行けばとってもお得!
夏のセール時期とも重なり、海外旅行がとってもお得になっています。
H.I.Sなどのサイトでは、サーチャージが0円の旅行も!ずっと諦めていた海外旅行、今こそ実現のタイミングかもしれませんね。
円高で困る人たち
円高は、いいことばかりではなさそうです。困っている人たちの声をご紹介します。
業績直撃して困る…
業種によっては、直接的に影響を受けてしまうこともあります。業績が悪化すると、給料やボーナスなどにも響いてきそうですね。
輸出産業にとっても、困る!
輸出産業で成り立っている日本。給料が下がると、家計のやりくりや、ローン返済、貯蓄の計算が狂ってしまうので、困りますね…。
どちらとも言えず、複雑な心境の人たち
最後に、今回の事について、どちらとも言えず、複雑な心境の人たちの声もご紹介します。
嬉しいんだか、悲しいんだか、複雑です
円高になって良い面も悪い面もあるので、複雑な気持ちになるようです。
留学には嬉しいけれど、長期的には大変!
ヨーロッパへの留学はしやすくなりますが、長期的な混乱の影響を考えると、一概には喜べませんね。
今後のことは誰にも分からない。引き続き、要チェック!
イギリスでは再投票を希望する声もあり、選挙、EU離脱へ向けての道筋など、また具体的には何も見えてきません。世界の経済に各国の政府が介入するかもしれませんし、各国の話し合いはこれからです。
円高がもっと進むのか、今の状況のままなのかも、誰にも分からない状況なのです。
円高の影響を受けて、物価が下がれば月々の生活がしやすくなりますが、日本の景気が悪くなって給料やボーナスが減ってしまったら、私達も困りますよね。
引き続き動向を見守り、話題のニュースをチェックしたいところですね!