結露ができるメカニズム、原因は温度差
寒い季節になると、窓の付近に水が溜まる「結露」に悩まされる方も多いですよね。なぜ、冬に結露が発生しやすいのでしょうか。まずは、結露が発生するメカニズムについてご説明します。
温度が高ければ高いほど、空気に含まれる水蒸気が多くなります。それぞれの温度に対して、空気の中に含むことが出来る最大の水蒸気量を「飽和水蒸気量」と言います。
この「飽和水蒸気量」は、温度が低くなればなるほど少なくなります。例えば、気温が20度の時、飽和水蒸気量は1立方メートルあたり17.3gですが、10度になると1立方メートルあたり9.4gまで下がります。
そのため、気温が急激に冷えますと、空気の飽和水蒸気量が下がり、水蒸気の形で存在することが出来なくなった物が、水となって現れます。温度差によって現れたこの水が、結露です。
カビやダニなど…結露が引き起こすトラブルとは?
結露には、壁や天井などの表面に現れる表面結露と、水蒸気が壁などの内部に侵入して発生する内面結露があります。表面結露と内面結露、このどちらも、トラブルを引き起こす原因となります。
結露が原因となって起こるトラブルには、どのようなものが考えられるのでしょうか。
家を腐らせる内部結露とカビやダニの原因となる外部結露
部屋の暖かい空気が壁や断熱材の内部に入り込み、より冷えた空気の場所で発生するのが内部結露です。こうした状態が続きますと、家の柱や土台を腐らせる原因となってしまいます。
柱や土台の部分が腐ってしまいますと、家全体の建物としての強度も弱まってしまうため、大きな地震などの災害が来たときにとても不安ですよね。
窓のサッシなどでも見かけることが多い表面結露は、カビやダニが発生する原因となります。そして、カビから出る胞子とダニの死骸やフンが、アレルギーの一因にもなると言われています。
結露の対策法は温度差と水蒸気に注意
結露は、部屋が濡れて不快な思いをするだけではなく、カビやダニなどを発生させる原因となったり、家の土台を腐らせたりするなど、放っておくと深刻な問題に発展することが分かりました。
結露を発生させないため、または発生したときにトラブルの原因とならないようにする為に、どのような対策ができるかをご紹介していきます。
結露の発生原因となる「温度差」をなるべく無くすようにすることも、結露の予防になります。
1. 換気をしっかりしましょう
温度差をなくすには、こまめな換気が必要になります。
お風呂場やキッチンで湯気や水蒸気が発生したときは、窓を開けるか、換気扇などを使って外に出すようにしましょう。また、2003年以降に建設された住宅には、24時間換気システムが導入されているはずです。こちらも活用するようにしましょう。
2. お使いの暖房器具を確認しましょう
暖房器具も、温度差や水蒸気を発生させる原因になっていないか確認しましょう。
すぐに暖まるガスファンヒーターや石油ファンヒーターは、燃焼タイプの暖房で排気が室内に出るため、多くの水蒸気を発生させます。
エアコンやパネルヒーター、床暖房などを使用しますと、結露の発生をかなり軽減させることができますよ。
3. 窓の結露対策にはエアークッションシートを使用しましょう
結露がよく見られる窓には、エアークッションなどのシートを貼るのが効果的です。空気が含まれているシートは、断熱効果が高いですので、温度差を軽減し、結露を少なくしてくれます。
いわゆる「ぷちぷち」の梱包材でもその役割は果たせますが、窓に貼る際にテープ等を使用しなければならないため、専用の糊付きシートがおすすめです。
4. 壁の結露にはカビ除去スプレーやミョウバン水が効果的です
壁の結露を防ぐのに簡単な方法は、カビ除去スプレーとミョウバン水を使用することです。
まず、カビ除去専用スプレーを壁に吹き付け、10分から15分放置してからふき取ります。その後、ミョウバン水を霧吹きでスプレーしてからしっかり水気をふき取りますと、予防になります。
ミョウバン水は、500mlの水に焼きミョウバンを15g入れ、よく振ってから、1~2日置いておきます。水が透き通ったら、使うことが出来ます。
5. 室内干しの際も換気に気を付けましょう
雨・雪の日や、外気温が低い日は、洗濯物が乾きづらいですので、部屋干しをしている方も多いですよね。
洗濯物が乾きますと、その水分量が室内に放出されてしまうため、水蒸気が充満してしまいます。そのため、部屋干しをする際も、こまめに換気をするようにしましょう。
結露の発生やカビを防ぐ対策グッズ10選
それでは、結露対策に使えるグッズ10選をご紹介します。
予防に使えるもの、実際に結露が出来てしまった時に使うもの、窓や押し入れなど場所ごとに使えるものなどご紹介しますので、お家でのお悩みに合わせて検討してみてくださいね。
1. 窓の結露を防ぐかわいい断熱シート
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こちらは、窓ガラスに貼るだけで断熱効果があり、結露を防ぐことができるシートです。
粘着するタイプのシートなので、水やテープが必要なく、簡単に貼ることが出来ます。
ほのぼのとした絵柄も魅力で、風景になじむ「リーフ&バード」と、クマと雪の結晶モチーフが可愛らしい「ホワイトベアー」の2つから選ぶことが出来ます。
2. 窓際に置くだけで結露防止になるボード
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結露対策として、窓に断熱シートを貼ることをご紹介しました。しかし、窓にシートを貼るのが面倒、上手に貼ることが出来ない、窓に何か貼るのが嫌…という方もいるのではないでしょうか。
そのような方におすすめなのが、この置くだけで良い「窓際あったかボード」です。窓際に立てておくだけで、窓の隙間から入る冷気を防げますし、結露対策にも一役買ってくれますので、とても便利ですよね。
3. 窓際をさりげなく結露から守る強力吸水テープ
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窓周りの結露対策に使えるグッズでは、こちらの結露給水テープも気軽に使えますのでおすすめです。強力というだけあり、1mあたり最大130gの水を吸収し、蒸発させてくれます。これを使うことによって、壁や床の濡れや腐食を防ぐだけではなく、カーペットやカーテンの汚れ、カビなども防ぐことができます。
とにかくシンプルなので、結露対策をしていてもインテリアの雰囲気を崩したくないという方にもぜひ試してみていただきたいテープです。
4. 窓の周りをかわいくガードできる結露防止シート
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結露対策をするなら、無機質なものを使うよりも可愛い物でインテリアを彩りたい!という方におすすめなのが、こちらの結露防止テープです。
雪の結晶とトナカイの柄がとても可愛らしいです。裏面は、表面と柄が異なっているところも遊び心いっぱいです。キャット柄のテープもありますので、子供部屋などの結露防止対策として使うのも素敵です。
5. 出来てしまった結露を一掃してカビを防ぐワイパー
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こちらの水滴ワイパーは、すでにできてしまった結露を取って掃除するのに最適なアイテムです。
ワイパーで水滴を取りますと、滴ってしまうのではないかと思いますが、こちらは、なんと、ふき取った水がタンクに溜まるため、まとめて捨てることができるのです。
下部にフック用の穴もついているので、冬場はフックにかけておいて、必要な時に取り出して使うことが出来るのも便利です。
6. ヒノキの香りで結露によるカビを防ぐスプレー
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壁や窓に、カビ防止用のスプレーをかけておくと、結露や結露によるカビ・ダニの発生を抑えることができます。
カビ防止用のスプレーと言いますと、ツンとした臭いのものをイメージする方も多いかと思いますが、こちらはやさしいヒノキの香りで、スプレーをするだけでたちまちその場が癒しの空間になります。
天然植物由来の防カビ成分が、カビの増殖を抑えてくれますので、窓のサッシや、浴室など、結露ができやすい場所に重点的にスプレーをしてみると良いでしょう。
7. 結露を「吸って取る」新発想のスプレー
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こちらは、先ほどご紹介したヒノキの香りのものとは異なり、結露を「吸って取る」という新しい発想のスプレーです。
使い方は、ガラスに直接吹きかけるだけで構いません。ガラスにスプレーすると作られる液体シートが、結露を吸収して、滴りを抑えてくれます。スポンジや雑巾などで全体に伸ばしたり、ふき取ったりする必要もありませんので、非常に簡単ですよね。
吸収された結露は、日光の自然乾燥で透明な膜になるため、視界が妨げられることもありません。
8. 押入れのカビやダニを防ぐ結露対策グッズ
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こちらは、押入れの結露対策におすすめの商品です。このバイオくんに使われている目に見えない大きさの微生物は、カビや悪臭・汚れを無機物に変化させる特徴があります。そのため、結露によるカビなども防ぐことができます。
使い方は、天井に貼り付けるだけと、非常に簡単です。洗剤や拭き掃除も必要ありませんので、「押入れの結露が気になる」という方は、試してみてはいかがでしょうか。
9. 室内干しによる結露を防ぐ衣類乾燥除湿機
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除湿能力:(50Hz)5.4L/日 (60Hz)5.6L/日、1時間あたりの電気代(円):(50Hz)約7.3〜7.6 (60Hz)約7.3〜7.6
室内干しで洗濯物が乾く際に発生する水蒸気が、結露の原因となることもあります。そのため、室内干しをする際は、換気をしっかりすることや、洗濯物がきちんと乾くように除湿器の力を借りることも重要になってきます。
こちらは、冬の部屋干しでも、しっかりと衣類を乾かすことができる衣類乾燥除湿機です。
冬場は特に、洗濯物が乾きにくく、室内干しをするご家庭も多いのではないでしょうか。結露の予防にはもちそん、浴室乾燥機などの機能がないけれど快適に衣類を乾かしたいという方にも、おすすめのアイテムです。
10. 外気と室内の温度差を軽減するスリムヒーター
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こちらは、結露防止のため窓際などに置いて使うことができる、150cm幅のスリムヒーターです。リビングや寝室などの窓の横に置いて、窓際からの冷気をあたためられるため、室内の温度と外気温の差を縮めることができますよ。それにより、結露の防止対策になります。
カーテンなどが触れても安全な設計になっており、騒音も気になりません。タイマーの設定も可能ですので、付け忘れの心配もありませんね。
結露ができる前、できた後の対策をして快適な生活を
結露ができる前とできた後の対策をしっかりと行うことで、結露によるカビや腐敗などのトラブルを最小限にとどめることができます。
結露が発生しやすい冬は、室内での水蒸気の発生や、外気温と室内の温度差に気を付けるようにしましょう。対策グッズも上手に使用しながら、ご自宅の住宅事情やライフスタイルに合わせた結露対策を行ってみてくださいね。
- 旭化成建材「結露はなぜおこる?」断熱のすすめ(https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/neo/mechanism/4-3.html)
- ALSOK「冬のお悩みナンバーワン!ビショビショ結露の対処法」HOME ALSOK(http://www.alsok.co.jp/person/lifesupport/family/13.html)