トイレのつまりが起きるメカニズムって?原因にはこんなものも…
まずは、トイレのつまりが発生するメカニズムを説明していきます。
トイレがつまる一番の原因は排水管の形にあります。トイレの排水管はS字型で湾曲していますので、そもそも流れにくい形になっています。もちろん、S字になっていることにも理由はあります。湾曲している部分に水を溜めておくことで、下水の臭いをブロックすることができるからです。
湾曲部分は、物を詰まらせやすい部分で、便やトイレットペーパーなどが溶け残ってしまい、溶けきる前に新たに物を流しますとそこに蓄積されていきます。それがつまってしまう原因になるのです。
また、固形物を落とした状態でも同様に流れを防いでしまいますので、必ずすぐに取り出すようにしましょう。
詰まってしまうもの
トイレをつまらせてしまうものの中には、下記のようなものがあります。流しても平気だろうと油断しますと、つまりの原因になってしまいます。壊れてしまうと修理の費用が高額にもなり、手間もかかってしまうので十分に注意しましょう。
- 大量のトイレットペーパーやティッシュペーパー
- 水に流せるお掃除シート
- 猫砂
- スマホやおもちゃなどの固形物
- 吐瀉物
- 食品物
- 水に溶けにくい紙類
- オムツ
- ストッキングなどの衣類
- 生理用品
「水に流せる」と表記されている商品でもつまりの原因になってしまう事がありますので、注意しましょう。また、この他にも節水のために大を小で流すこともトイレがつまってしまう原因になります。
- 株式会社水道修理センター「道具なしでもOK!トイレつまりの直し方はお湯とバケツで即解決!」町の水道修理センター(http://0120656889.net/toilet/toilet13/)
お湯を使ったつまりの解消法と適切な使用シーン
トイレがつまってしまった時、お湯を使うだけで解消することができます。沸かすだけで手軽に試すことができますが、お湯を使ったトイレのつまり解消法には、向き不向きもあります。
どんな場合に、お湯を使うと効果的なのかご紹介します。
お湯を使っても良い時
お湯を使用できる時は、トイレットペーパーのような紙類や排泄物などの場合に限ります。お湯を使う理由は、つまりの原因をふやかして溶けやすくすることで、流せるようにしてくれるため、効果的につまりを解消することができます。
お湯を控えるべき時
溶けにくい固形物や異物を詰まらせてしまった時は、お湯を使わない方がいいです。固形物が仮に流れたとしても、排水管の奥側へ移動するだけで、便器の状態は悪化してしまいます。
最悪の場合トイレを取り外しての大規模修理に発展してしまいますので、異物や固形物を詰まらせた時はお湯を流すのは控えましょう。
お湯を使ったつまりの直し方
つまりの原因がお湯を使っても大丈夫な時とわかりましたら、原因を溶かすためにお湯を使いましょう!さっそく、お湯を使った解消法の手順を説明していきます。
1.お湯を準備しましょう
お湯の温度は必ず40~60℃程度までにしましょう。トイレの便器は陶器で出来ていますので、熱湯を使ってしまうと割れてしまいます。
40〜60℃のお湯って用意するのが難しい時は、お風呂のお湯を使用するといいかもしれません。お風呂にお湯がない場合は、ヤカンや鍋を使って水を沸かして用意しましょう。だいたい湯気が発生してきましたら丁度良い温度になっています。
ボコボコと強く沸騰し始めてしまいますと、温めすぎてしまっています。そういう場合は同量の冷水を混ぜるとちょうど50~60℃程度のお湯になります。半分の水を一気に沸騰させて、後から同量の水を足すという方法もありかもしれません。
2.便器の水をできる限りかき出しましょう
お湯を流す前に、便器の中に入った水を出来るだけかき出す必要があります。詰まった状態でお湯を流してしまうと、溢れてくる恐れがあります。また、便器内の冷水でお湯が冷めてしまい、ふやかす効果も薄れてしまうため、バケツなどを使って、できるだけ便器の水を取り除いておきましょう。
3.お湯を流し込んでみましょう
お湯を排水口に向かって流し込んでみましょう。この時に、高いところから勢いをつけずに流し込むと効果的です。ヤカンのようなお湯の注ぎ口を細くすることができるもので、流し込むと勢いを抑えられます。そうすることで、つまりをふやかす以外にも、奥へ流し込むことができます。勢いをつけすぎてしまいますと、お湯が溢れてしまう恐れがありますので、お気をつけください。
4.つまりが溶けるまで待ちましょう
お湯を流し込んですぐにつまりが解消されるわけではありません。つまりがふやけたり溶けたりするまで時間がかかります。1時間ほど放置すると解消されているはずです。
それでも解消されない場合は、再度お湯を流し込んでみましょう。
- 株式会社Boon「お湯を使ったトイレつまりの直し方」水道コンシェルジュ(http://suidoukonsheruju.com/toilet-clogging-hot-water)
ラバーカップや重曹、真空ポンプを使った解消法3選
お湯を使っているのになかなか解消できないというときは、他にも方法がありますのでご安心ください。道具などを適切に使用することで解消することができます。
ラバーカップ・スッポンを使った解消法
トイレのつまりを解消するときに役立つ道具といえばラバーカップです。いわゆるスッポンと呼ばれているもので、おもちゃなどの固形物や異物が詰まってしまった場合を除き、ほぼすべてのつまりを解消できます。
正しい使い方とコツをご説明していきます。
ラバーカップを使う前の事前準備
まずは、ラバーカップの種類とトイレの種類を確認しましょう。実は、ラバーカップにも和式用と洋式用があるんです。みなさんのご家庭にもよくある半球で内部が窪んでいる形のものは和式用です。
洋式用は、半球の先に出っ張った吸引部分があり、そこに窪みがあります。現在、一般的な家庭の多くが洋式トイレを使用していますと、もし和式用のラバーカップのみを置いている場合は、洋式用のラバーカップを購入しておく事をおすすめします。
適切なラバーカップが用意できましたら、便器の周りにビニールや新聞紙を敷いて、水が飛び散ることを防ぐようにしましょう。そして、溢れそうな水をかき出していきます。ラバーカップを便器に入れて引っ張る時に溢れてしまわないくらいの量をかき出すと良いです。
ラバーカップの使い方とコツ
事前準備ができましたら、排水口に対して水平になるようにラバーカップを設置します。ラバーカップは真空状態でないと効果を発揮することができないため、ラバーカップのゴム部分が水に浸るようにしましょう。もし、水が足りない時は適切な量を注ぎましょう。
真空状態が確保できましたら、ラバーカップをゆっくりと少しずつ押し込んでいきましょう。押すことでつまりを解消できると思っている方も中にはいるかと思いますが、実は引っ張ることで効果を発揮します。そのため、押し込めないところまで来たら、グッと引っ張り、つまりを解消します。
押して引っ張ってを何度か行いますと、つまりがなくなり、ゴボゴボと音が鳴るはずです。
ラバーカップの洗い方
洗う時に注意したいのが、洗剤や漂白剤などを使用してしまいますと、ゴムを傷めてしまいます。水で綺麗に洗い流した後は、ベランダなどで天日干しすることで長持ちします。当たり前のことですが、水で綺麗に洗い流さないと臭いの原因となったり、虫が湧いたりしますのでご注意ください。
重曹とお酢を使った解消法
ラバーカップを使ってもつまりが解消できないという方や、和式用のラバーカップしか持っていない方は、重曹とお酢を使うことで解消することができます。正しい手順と解消法を説明していきます。
重曹とお酢を使う前の事前準備
まずはトイレの止水栓か元栓を閉めてから、水道を止めます。ウォシュレットなど温水便座を使用している場合は、電源コードも抜いてください。感電や漏水になってしまいますので、しっかりと事前に行いましょう。
重曹とお酢、お湯を準備しましょう。分量と温度にも注意してくださいね。
- 重曹:計量カップ4分の1程度(150g)
- お酢:計量カップ2分の1程度
- お湯:便器の半分ほどの量(温度は50℃程度)
重曹やお酢がない場合は、ベーキングパウダーで代用できます。ベーキングパウダーをお湯で反応させるだけで、炭酸ガスが発生し、重曹と同じような効果が望めます。しかし、重曹に比べて効果が薄いため、できれば重曹を購入するようにしましょう。ベーキングパウダーを使用する場合は、重曹の約2倍(300g程度)が必要になります。
重曹とお酢の使い方
便器に水が溜まっている場合は、ある程度取り除いておきます。水の量が多い場合、重曹とお酢を奥まで浸透させることが難しくなります。また、後からお湯を足しますので、それを考慮した上でかき出しましょう。
水をかき出すことができましたら、下記の順序で便器内に入れていきましょう。
- 重曹をふりかける
- お酢をふりかける
- お湯を便器の半分になる程度まで注ぐ
- 泡立ってきたら1時間ほど放置
放置した後すぐに水を流さないようにしましょう。ラバーカップ・スッポンなどで、仕上げに軽く押して引っ張りますと、溶けたつまりが分解されますので、より流れが良くなります。
もし、ラバーカップが無ければお湯を少しずつ流し込んでみましょう。お湯が引いていくようなら水を流して完了です。
真空ポンプを使った解消法
真空ポンプはラバーカップに似ていますが、便器の中に水がなくても真空状態を生み出すことができ、トイレのつまりを解消することができるアイテムです。通販やホームセンターなどで購入することができ、ラバーカップ同様にトレイの種類や排水口のサイズによって種類が複数あります。
使用の手順としては、以下のようになっています。
- 便器の周りに新聞紙やビニールを敷く
- 便器内の水を溢れない程度にかき出す
- トイレの排水口の形に合った真空ポンプで排水口を塞ぐようにかぶせる
- 排水口にカップを押し付けて、ハンドルを勢いよく引く
- 何度か繰り返す
- つまりが解消できたようなら、バケツなどで水を流して、引いていくか確認する
- 株式会社Boon「お湯を使ったトイレつまりの直し方 」水道コンシェルジュ(http://suidoukonsheruju.com/toilet-clogging-hot-water)
それでも解消できないときは、業者にお願いしましょう!
これまで紹介した方法でも解消できなかったり、スマホやおもちゃなどのような固形物がつまりの原因だったりする時は、業者に相談しましょう。固形物などによるつまりは、個人で解決することは難しくトイレを壊してしまう恐れがあります。つまりの原因が固形物の場合は、すぐに業者に相談しましょう。
それでは、つまりの対処をしてくれる業者を紹介していきます。
生活ファクトリーの水トラブルかいけつ隊
トイレのトラブル以外にも、リフォーム工事からちょっとした修理まで幅広いトラブルに即日工事が可能な業者です。全工事2年保証もありますので、安心です。対応地域は、東京/神奈川/千葉/埼玉/山梨/静岡/愛知/岐阜/三重となっていて、年中無休で対応しています。
そして、作業料金は以下が目安となっています。
- 軽度なもの:5000円~
- 便器脱着作業:12000円~
- 高圧洗浄基本料金:12000円~
- トーラー基本料金:12000円~
24時間対応!生活トラブル救急車
24時間対応、年中無休、全国対応の三拍子が揃った業者です。トイレやキッチン、お風呂などの水道まわりの修理や工事を請け負っています。前述の生活ファクトリーよりは少しお値段が高いですが、緊急の時や対応地域外の方にはおすすめです。
下記がつまりの修理にかかる料金です。
- 紙類や排泄物のつまり:8,000円〜
- 落下物のつまり:20,000円〜
くらし安心クラシアン
CMなどでよく聞く人も多いのではないでしょうか。クラシアンは、全国に支社があります。そのうえ24時間受付で年中無休で対応してくれます。年間対応件数が86万件以上あり、創業から25周年を迎えた業者です。
トイレのつまりは8,000円(税別)からで、作業の内容によって料金が異なります。また、22時〜朝6時までの対応は、夜間・早朝料金として作業料金が25%増しとなるため、ご注意ください。
原因を見極め、どう対応するのか考えましょう
様々な解消法をご紹介いたしましたが、原因によって対応を間違えてしまいますと、症状を悪化させ、便器が壊れてしまう恐れがあります。しっかりと原因を認識して、それぞれに合った対応方法で解消しましょう。