管理栄養士さんにお世話になったエピソード
管理栄養士さんとママとの関わりはどのような場面でしょうか。管理栄養士さんは学校や病院など、たくさんの人が集まる場所の給食や食事のメニューを考えたり、調理をしたりしています。
ママ達が管理栄養士さんにお世話になったエピソードを集めてみました。
先生に聞いたところ、皆そんなもんで、悩んでるお母さんが多いですが、バランスのよい食事を保育園で食べてるので家でしっかり食べなくてもそんなに悩まなくて良いと言われたことがあり救われました。
ママたちが子供の頃は、ママたち自身が学校や保育園などで給食を食べ、お世話になった方が多いのではないでしょうか。揚げパンやソフト麺など、子供心に給食が楽しみで仕方なかった日々を思い出しますね。
大人になり子供を産んでからは、子供が保育園の給食でお世話になっているという声が多く聞かれます。忙しいママに代わって、お昼ご飯でたくさんの栄養が摂取できるように考えて調理してくれることや、子供たちがおいしく食べてくれることはとても助かります。連絡帳に「完食」の文字があると嬉しくなりますね。
管理栄養士ってどういう仕事?
管理栄養士は厚生労働省の免許を受けた国家資格で、個人または集団に対して食事や栄養の指導をすることが主な仕事です。
乳幼児から高齢者までそれぞれに合わせたアドバイスをしてくれるスペシャリストです。具体的には以下のような施設で働いています。
- 病院
- 特別養護老人ホーム
- 学校
- 保育園
- 地域の保健センター
- 研究機関
- 教育機関
病院や学校、保育園などの施設で給食の運営と管理を行うほか、地域の保健センターなどで栄養指導を行ったり、研究機関で食品や栄養について研究したりする仕事もあります。また、管理栄養士を目指す学生に教えることも管理栄養士の仕事のひとつです。
保育園や学校では、食事を管理して提供するだけではなく、子供自身が食に興味を持って生活できるよう「食育」に関する指導を行うこともあります。自分たちが食べているものについて知ることは生きていくうえで大切なことなので、こうした指導はありがたいですよね。
赤ちゃんから高齢者、保育園から研究機関まで、幅広い施設で求められている管理栄養士。「食べる」ということは人が生きることに直結することなので、多くの場所でその存在が求められているのではないでしょうか。
管理栄養士と栄養士の違い
管理栄養士と栄養士は別の資格です。管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格ですが、栄養士は都道府県知事の免許を受けた資格なのです。管理栄養士は国家試験に合格することで資格を得ることができますが、栄養士は栄養士養成施設で学び、栄養士として必要な技術と知識を得ることで資格を得ることができます。
管理栄養士は病気の方や高齢者など食事がとりづらくなった方の食事の管理を行いますが、栄養士は主に健康な人を対象にした栄養指導や給食の運営が仕事です。
- 三重短期大学「栄養士・管理栄養士とは」三重短期大学(http://www.tsu-cc.ac.jp/shokuei/custom9.html,2017年4月18日最終閲覧)
- 日本栄養士会「管理栄養士・栄養士を目指す方へ」日本栄養士会(https://www.dietitian.or.jp/students/dietitian/,2017年4月18日最終閲覧)
- 藤原眞昭「管理栄養士・栄養士になるには」46(ぺりかん社,2013)
- 長谷川 素美「管理栄養士の一日」P8(保育社,2015)
- 全国栄養士養成施設協会「栄養士・管理栄養士とは」全国栄養士養成施設協会(http://www.eiyo.or.jp/about.html,2017年4月18日最終閲覧)
管理栄養士はどうしたらなれる?
管理栄養士になるには国家試験に合格する必要があります。国家試験を受けるためには専門の養成施設で勉強することが必須です。
管理栄養士の国家試験を受けるためのルートは以下の2つがあります。
- 管理栄養士の養成施設を卒業し、国家試験を受ける
- 栄養士の養成施設を卒業し、実務経験を積んだ後に国家試験を受ける
どちらのルートを選択した場合でも、学校を卒業すると同時に「栄養士」の免許を得ることができます。違いは「実務経験を積む必要があるか」という部分です。
大学、短大、専門学校などの管理栄養士養成施設の場合、学校を卒業すると同時に管理栄養士の国家試験を受ける資格を得られます。国家試験に合格すると管理栄養士になることができます。一方、栄養士の養成施設を卒業した場合、管理栄養士の国家試験を受けるには栄養士の実務経験を積むことが必要になります。必要な実務経験年数は、養成施設で学んだ年数によって異なります。
管理栄養士は、栄養士よりもさらに高度な知識と技術が必要になる資格で、専門的な領域にあたる医療現場や、高齢者福祉施設などの現場にも必要とされます。より多くの人たちの健康を食を通じて守る専門職であることがわかります。
乳児院や児童養護施設などの子供向け施設の場合、管理栄養士がいなくてはならないと法律で定められています。残念ながら保育園はこの法律の対象外ですが、ママとしては、保育園にもいてほしい存在ですよね。
- 第一出版「管理栄養士を目指すみなさまへ」第一出版(http://www.daiichi-shuppan.co.jp/challenge02/,2017年4月18日最終閲覧)
- 日本栄養士会「管理栄養士・栄養士を目指す方へ」日本栄養士会(https://www.dietitian.or.jp/students/dietitian/,2017年4月18日最終閲覧)
- 長谷川 素美「管理栄養士の一日」50 54(保育社,2015)
- 東京都福祉保健局「管理栄養士の必置指定について」東京都福祉保健局(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/kenko_zukuri/ei_syo/tokutei/kanri.html,2017年4月18日最終閲覧)
- 東京都福祉保健局「管理栄養士を置かなければならない特定給食施設の指定について」東京都福祉保健局(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/kenko_zukuri/ei_syo/tokutei/kanri.files/25kouseiroudoudaijinnsiteikijyun.pdf,2017年4月18日最終閲覧)
- 日本栄養士会「管理栄養士・栄養士配置規定」日本栄養士会(https://www.dietitian.or.jp/data/link4/,2017年4月18日最終閲覧)
管理栄養士はすべての人の食に関するアドバイザー
管理栄養士は老若男女問わず、すべての人の健康をサポートする存在です。食べることは生きていくことや健康に直接結びつくことなので、何をどのように食べるのかは重要なことですね。
専門の教育機関で栄養について学び、国家試験を受けた管理栄養士は、私たちが健やかな生活を歩む上でとても頼りがいのある存在です。行政施設では管理栄養士による離乳食講習会などの勉強会も開催されています。ママや子供の食に不安や心配ごとがあるときには、こうした施設にいる管理栄養士に相談をしてみるとよいかもしれませんね。
- 刈谷市「離乳食講習会」刈谷市(https://www.city.kariya.lg.jp/kurashi/syussankosodate/akachangaumarete/rinyusyoku.html,2017年4月18日最終閲覧)
- 大東市「離乳食講習会」大東市(http://www.city.daito.lg.jp/kakukakaranoosirase/hokeniryo/chiikihoken/bosi/1301372339291.html,2017年4月18日最終閲覧)