無痛分娩を選択する人の割合と出産施設の現状
無痛分娩を選択した人は分娩全体のうちどれくらいの割合で、どういった施設で出産しているのでしょうか?無痛分娩というと病院で行われている印象が強いですが、実際には診療所など病院以外の施設で出産した人が多いようです。また、海外での無痛分娩実施率や医療体制の違いについて、あわせてみてみましょう。
病院ではなく、診療所で無痛分娩をするケースが多い
2016年度に無痛分娩を選択した人は分娩全体の6.1%でした。2014年度は4.6%、15年度は5.5%と年を追うごとに増えています。
2016年度に無痛分娩を実施した施設の内訳は、2017年8月の妊産婦死亡症例検討評価委員会の報告によると診療所53%、病院47%で、診療所の方が多かったことがわかります。
病院と診療所の違いは、医療法で「医業を行うための場所を病院と診療所とに限定し、病院と診療所との区分については、病院は20床以上の病床を有するものとし、診療所は病床を有さないもの又は19床以下の病床を有するものとしている」と定められています。「○○クリニック」「○○医院」という名称の施設は診療所です。
病院の場合、最低3人以上の医師がいることが求められますが、診療所は医師が1人でもいればよいことになっています。また、病院では、入院患者16人に対して医師1人と定められていますが、診療所では医師1人が診察する患者数に制限はありません。