内診グリグリとは?
「内診グリグリ」とは、正式には卵膜剥離(らんまくはくり)と呼ばれる分娩誘発方法の一種です。妊娠40週目以降のママに対して薬や器械による陣痛誘発が行われることがありますが、その前に内診による卵膜剥離が行われることがあります[1]。
卵膜は赤ちゃんと羊水を包んでいる膜で、子宮の壁に張り付いています。しかし出産が近くなると子宮の下の方が少しずつ開いてきて、卵膜の一部が子宮の壁から剥がれ、「おしるし」と呼ばれる少量の出血を引き起こします[2]。
おしるしは全ての妊婦が経験するわけではありませんが、出産予定日が近くなってもおしるしを含む出産の兆候がない場合に、医師が卵膜と子宮の壁を刺激して陣痛を促す卵膜剥離という処置をすることがあるのです。複数回行うと効果的だとされているので、効果が見られない場合、次回の診療でも同じ処置が行われる可能性もあります。
- 永井産婦人科医院「お産のQ&A①」(http://www.nagai.or.jp/i/fqa_deli02.htm,2017年11月29日最終閲覧)
- 山本産婦人科「いつ入院したらいいの?」(http://www.yc-tsu.jp/dekigoto/makki/10.html,2017年11月29日最終閲覧)
- 産婦人科学会ガイドライン 産科編2017「日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会(編)」290(日本産科婦人科学会事務局,2017)
- 日本助産学会「日本助産学会誌」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjam/26/Supplement/26_1/_pdf,2022年11月8日最終閲覧)
- 国立成育医療研究センター「出産当日。そのとき、何が起こるの?」(https://www.ncchd.go.jp/hospital/pregnancy/bunben/img/guide_04.pdf,2022年11月8日最終閲覧)
内診グリグリの方法とは?
内診グリグリは下着を脱いで内診台に横になった状態で、先生が子宮口に指を入れて処置を行います。子宮の下から指を挿入して、グリグリとするのが特徴です。
子宮を強く押されるような感触があり多少の痛みを伴うこともありますが、個人差がありまったく痛みを感じないという方もいます。内診グリグリの時間はとても短いので、痛みを感じたとしても我慢できないほどではないでしょう。
内診グリグリを経験した方の体験談
内診グリグリは、出産予定日が近づいてきたタイミングでの妊婦健診で、経過をみて行われます。そのため、事前に「この日に内診グリグリ(卵膜剥離)をします」と予告されるわけではありません。
通常は、子宮口はかなり開いているのにいつまでたっても陣痛が来ない場合や、予定日が過ぎているのに陣痛がくる気配がない場合に行いますので、必要がない人に無理に行うことはありません。
不意打ちでの内診グリグリを経験する方が多いため、実際にどのような感じなのか気になるところですね。実際に経験した方の体験談をみていきましょう。
内診グリグリをされた時期
産院や医師によって、内診グリグリをする、しないの判断や時期に差があるようです。臨月に入ってからすぐに行うところ、予定日を過ぎてから行うところなど、さまざまです。
また、自然に陣痛が起こるのを待つという方針の産院にかかっていて、内診グリグリをされなかったという方もいました。内診グリグリをするかしないか気になる場合には、聞いてみるのがよさそうです。
出産までの時間
内診グリグリをしたあとの出産までの期間についても、個人差が大きいようです。その日のうちに陣痛につながる方もいれば、数日間生まれない方もいます。
痛みの強さ
膜を剥がすみたいなことを言っていました。。。
「内診グリグリは痛い」というイメージを持っている方がいるかもしれませんが、人によって感じ方に差があるようです。
激痛だったという方もいれば、そんなに痛くなかったという方もいるため、なるべく力を抜いて息を吐くことに集中するとよいかもしれません。
内診グリグリの感じ方には個人差が大きい
内診グリグリは、必要に応じて行われる、出産を促す方法のひとつです。人工的に子宮を刺激するため、人によってはかなりの痛みを伴うことがあります。しかし、それほど強い痛みを感じない人もいますので、緊張しすぎないことが重要です。
内診グリグリをされても、すぐに陣痛が起こって出産にいたるとは限りません。しかし、その日のうちに陣痛が起こる方もいますので、すぐに病院に行けるよう身の回りを整えておきましょう。