民間の学童と公立の学童の違い
学童保育には「民間」と「公立」の2種類がありますが、それぞれの違いをご存じでしょうか?より運営数が多い民間学童について、公立との違いをご紹介していきますね。
民間学童は公立学童より利用料が高い
利用料金が高いのは民間学童の方です。その理由は、公立学童では市町村による利用料金減免が行われることが多いため。厚生労働省からの報告によると、所得に対して加算を行う市町村は少なく、減免を行う市町村は多いことがわかります。
○利用料を徴収している市町村の多くが利用料の減免措置を実施している。(減免措置実施市町村数:1,199市町村)
○一定水準以上の所得のある世帯等に対して利用料の加算を行っている市町村等がある。(加算実施市町村数:63市町村) ※1
民間企業による運営である民間学童では、利用料金の公的な減免措置を行うことが難しく、利用料金が高くなりがち。利用料金の安さだけで選ぶのであれば、公立学童のほうが満足度は高いと感じられるはずです。
民間学童はプログラムやサービスの充実度が高い
民間学童は利用料金が高いものの、学習プログラムやサービスは公立より充実しています。公立学童は「子どもを預かる」ということを主な目的としていますが、民間学童ではスクールの役割を果たしているところも少なくありません。
給食やおやつが用意されていたり、土日や長期休暇でも利用できたりと、公立学童にはないサービスが充実しているので、公立より利用料金が高くても納得できるという方も多いでしょう。
民間学童は遅い時間まで預かってくれるところもある
夜遅くまで学童保育に預けたいというパパママなら、公立よりも民間がおすすめです。なぜなら、公立学童は多くの場合で18時までの預かりですが、民間学童はより遅い時間まで預かってくれるところもあるため。中には、19時以降でも対応してくれるところもあるようです。
18時では仕事帰りのお迎えに間に合わないという方もいらっしゃるでしょう。土日や長期休暇中でも利用でき、深夜まで預かってくれる民間学童は、仕事などで忙しいパパママにとっては大変使いやすいと感じられますよね。
- 厚生労働省「放課後児童クラブ関係資料」(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000192611.pdf,2021年3月24日最終閲覧)
民間の学童のメリット・デメリット
民間学童と公立学童の違いをご紹介してきましたが、民間か公立かという差で、多くの違いが現れることがわかりました。
ここからは、民間学童を選ぼうと考えているパパママに向けて、民間のメリットとデメリットをわかりやすくご説明していきますね。最後に学童保育の体験談もご紹介するので、学童保育を利用したことがない方は体験談からイメージしてみてください。
民間学童のメリット
まずは、民間学童のメリットから見ていきましょう。
- サービスが充実している
- 教育カリキュラムがしっかりと確立されている
- 預かり時間が延長できるところもある
- 土曜・日曜・祝日も預かってくれるところもある
メリットを見てみると、民間学童はサービスや教育が充実していて、預かり時間に対して柔軟性があることがわかりますね。ただ子どもを預けるだけでなく、きめ細やかなフォローをしてくれるところは、民間学童の最大のメリットと言えるでしょう。
民間学童のデメリット
民間学童はサービスが充実しているというメリットがあるものの、次のようにデメリットも存在します。
- 利用料金が高い
- 品質が一定ではない
- 学校から遠い場所に通わなければならない
利用料金が高いというデメリットも、サービスや教育が充実しているなら納得できますが、運営によっては品質が低い場合もあります。また、学校から離れた場所まで通わなければならないという、子どもにとってのリスクがあることも確かです。
学童保育の体験談
それでは次に、学童保育を利用した経験のあるパパママの意見をご紹介していきます。
「預けられて子どもが寂しい思いをしていないかな…」と心配されるパパママもいらっしゃいますが、違う学年の子どもとも接することができ、子ども自身が楽しんでくれることも。本人が楽しく通ってくれるなら、パパママも安心して預けられますよね。
ただし、学童保育の時間との兼ね合いで悲しい思いをしてしまった方も…。
(中略)
毎日仕事に行って終わったら速攻でお迎えに行って…って頑張っていたのになんだかすごく悲しくなってしまいました
この方は就労証明書では16時退勤となっているものの、残業もありお迎えが遅くなってしまうこともあるそうです。公立の学童は預かり終了時間が早いので、注意されてしまうこともあるのですね。
民間学童なら小1の壁・小4の壁も怖くない?
公立学童の利用を考えているというパパママにとって深刻な「小1の壁」と「小4の壁」。
働いているパパママの場合、子どもが小学校1年生になると時短勤務が認められず、残業をしなければならない企業も多いはずです。そして、小学校4年生になると公立の学童保育も利用できなくなってしまいます。
すると、小さな子どもを一人にすることに…。
しかし、民間学童なら「小1の壁」「小4の壁」も怖くありません。延長可能な民間学童なら22時頃まで預かってくれることもありますし、小学校4年生になっても変わらず対応してくれます。
仕事などで家を空けがちなパパママにとって、民間学童は子どもを危険から守るうえで欠かせない存在になりそうですね。
後悔しない民間学童の選び方
民間学童は預かり時間に柔軟性があり、「小1の壁」「小4の壁」にぶつかったときにぜひ利用したいサービスです。ただし、「民間学童を選んで後悔した…」ということにならないように、後悔しない民間学童の選び方を知っておきましょう。
- 先生の質や子どもへのサポート内容を確認すること
- 子どもが楽しめる環境であること
- 塾運営の場合は振替について詳しく確認すること
民間学童は運営によって質に差があることは先にお話したとおりです。先生の質や子どもへのサポート、サービスの充実度を確認し、比較しながら選ぶようにしましょう。子どもが楽しめる環境が整っていることも大切ですね。
また、塾が運営している民間学童の場合は、利用日の振替条件についても確認しておきたいもの。振替できない曜日がないか、1か月で何回まで振替可能かなど、事前に詳しく確認しておくことが欠かせません。
忙しいパパママには民間学童がおすすめ!
民間学童には利用料金が高いというデメリットがあるものの、時間延長ができたり、土曜・日曜・祝日も対応してくれたり、教育プログラムが充実していたり…と、さまざまなメリットがあります。
お仕事が遅くなる忙しいパパママなら、少々料金が高くても民間学童がおすすめ。ご紹介した選び方のポイントを参考にしながら、子どもが楽しく通える品質の良い学童保育を選んでくださいね。