子ども向け音楽教室の種類
「音楽教室に通わせたい…」と思われるなら、まずは子ども向け音楽教室の種類について把握することから始めましょう。音楽系の習い事ではピアノ教室が有名ですが、その他にもいろいろな種類の音楽教室があります。
- ピアノ、電子オルガン
- バイオリン
- エレクトリックギター
- アコースティックギター
- ドラム
- 歌
- ボイストレーニング
- リトミック
習える楽器の種類をあげればご紹介しきれないほどですが、子どもの音楽教室で人気なのは上記の6つ。ピアノや電子オルガンなど定番の鍵盤楽器から、バイオリン、大きくなってバンドを組みたくなったときに役立つギターやドラム、歌のレッスンもあります。
また、最近では音楽にあわせて身体を動かすリトミックにも人気が集まっていますよね。子どもが習いたいことはどれなのか、適性や本人の興味・関心にあわせて選ばせてあげましょう。
子どもに音楽を習わせるメリット
音楽教室にはさまざまな種類がありますが、子どもに音楽を習わせることのメリットをご存じでしょうか?音感やリズム感が身につくだけでなく、実は脳にも良い影響を与えると言われていますよ。
それでは、音楽を習うことのメリットを見ていきましょう。
リズム感の発達により創造力が高まる
音楽教室に通うことのメリットとして最初に思い浮かぶことは、子どもの音楽的感覚やリズム感が高まることではないでしょうか。リズム感が高まることは確かですが、実はリズム感が発達することは創造力の発達にもつながります。
身体的なリズム反応は,筋肉の発達と密接な関連をもち,低学年では単純なリズム反応をするが,学年が進むにつれて複雑なリズム反応が可能になってくる。また,他の音楽的諸能力の発達に伴い,楽曲の形式や構造から身体的な動きのリズムをくふう考案して,創造的表現ができるようになる。 ※1
このように、リズムを取りながら音楽を身体で表現することによって、創造性が豊かな子どもになると言われています。
創造性は芸術の分野だけでなく、アイデアの発案や物を作り出すために、社会に出てからも必要とされる能力。音楽教室に通うことは、音楽のプロを目指しているケース以外にも将来的に役立つはずです。
運動能力・認知能力・手先の器用さ向上につながる
楽器の演奏は脳の発達を促すとされていて、演奏する音楽の種類にもよりますが、多くの場合で音楽に親しむと脳の特定の部位が発達するという研究結果が報告されています。
結果は演奏を学んでいる群に顕著な変化が見られ,運動制御に関する部分,特に右中心前回(手の動きを制御する箇所)と脳梁が発達していた.これらの変化は左手の動きと聞き取り能力のテスト結果と一致しており,身体・認知能力の向上が動作的にも脳機能的にも確認できた. ※2
指先を器用に動かす楽器演奏が、手の動きを制御する部位を発達させるのは納得できますよね。脳梁とは右脳と左脳を連結する部分のことで、脳をバランスよく働かせるために重要です。
音楽教室に通うことには身体能力や認知能力の発達に良い影響を及ぼすとのことで、音楽の習得が目当てでなくても通うメリットは十分にありそうですよね。
空間認知能力・言語能力向上につながる
子どもを音楽教室に通わせることは、運動能力や認知能力だけでなく、空間認知能力・言語能力向上のためにも役立つそうです。
楽器演奏を成り立たせている能力は大きく二つに分けられる.前者は空間認知や異なった種類の情報を統合する能力とみなせる.…中略…後者は言語能力と密接に関わる点であり,演奏家のなかには多国語を流ちょうに操る者も多い. ※3
音楽教室と外国語習得がつながるイメージはないかもしれませんが、子どもの頃に音楽に親しんでおけば、将来的に外国語が得意な子どもに育ってくれる可能性もあるでしょう。
音大の入学や音楽のプロを目指すわけではなくても、音楽教室には子どもの成長にとって多くのメリットがあり、習い事として大変おすすめできます。
体験談から見る音楽教室のメリット
実際に音楽教室に通ったことがある方や、子どもを音楽教室に通わせている方の体験談からもメリットを探っていきましょう。
リトミックに通っているのだそうですが、音楽への関心が高まっていることがわかりますね。メリットとして最初にご紹介した「創造力の向上」が顕著に表れている体験談でした。
集中して音楽に没頭することは、集中力を育むことにも良さそうですよね。楽譜と向き合って演奏に集中することは、小さな子どもにとって貴重な体験と言えるかもしれません。
人気のピアノを習う!音楽教室の選び方
どの楽器でも習うことにメリットはありますが、子ども向けの音楽教室で最も人気を集めるものといえばやはりピアノ教室でしょう。
人気があるだけにピアノ教室の数は多いですが、教室選びでは次のようなポイントを意識してください。
- 月謝が適正であること
- レッスンの振替システムが使いやすいこと
- 自宅近くのピアノ教室を選ぶこと
ピアノ教室によって月謝や振替システムはまちまちなので、子どもが無理なく通え、家計の負担にならない教室を選ぶことが最も大切です。また、通いやすさを考えると、自宅から近い教室を選びましょう。
子どもにおすすめの音楽教室5選
ここからは、人気のピアノを習わせたいという方に向けて、おすすめの音楽教室をご紹介します。ヤマハ音楽教室やカワイ音楽教室など、多くの子どもが通う音楽教室の特徴や月謝の目安などを解説していくのでぜひ参考にしてください。
ヤマハ音楽教室
子ども向けの音楽教室として最も高い知名度を誇る「ヤマハ音楽教室」。全国の教室数は3,300にものぼるので、自宅近くで見つけやすい音楽教室でもありますね。「ヤマハ音楽教室」のカリキュラムは、次のように展開されます。
- 音楽を聴く
- 歌を歌う
- 楽器を弾く
- 楽譜を読む
- 音楽を作る
音楽に関連する能力を幅広く身につけられることが最大のポイント。満1歳から入会可能で、グループレッスンがメイン。先生を選ぶことはできませんが、年齢にあわせたオリジナルテキストでわかりやすく音楽を学べるはずです。
レッスン料は年齢に応じた各コースで異なりますが、満1歳~入会できるドレミらんど らっきークラス(1~2歳)への新規入会で、レッスン料のみが月額5,500円となっています。
このコースは月3回のグループレッスン(1回40分)で、半年ごとに必要になる教材費や施設ごとにことなる施設料が必要になります。
- ヤマハ音楽教室「ヤマハ音楽教室公式サイト」(https://www.yamaha-ongaku.com/music-school/,2021年4月7日最終閲覧)
- ヤマハ音楽教室「ぷっぷるくらぶ ドレミらんど」概要・料金(https://www.yamaha-ongaku.com/music-school/puppleclub/doremiland/outline.html#link,2021年4月7日最終閲覧)
カワイ音楽教室
「ヤマハ音楽教室」に次いで知名度の高い子ども向け音楽教室である「カワイ音楽教室」。教室の理念は、音楽を学ぶのではなく、音楽で学ぶということ。つまり、音楽の上達を目的とするのではなく、音楽を通して自己表現する楽しさを学ぶための音楽教室です。
カリキュラムは次のように、オリジナルテキストである「サウンドツリー」を用いたもの。
- 楽譜を読む
- 書く
- 打楽器でリズムを学ぶ
- 歌を歌う
- オーケストラの演奏を聴く
- 描いた絵を音で表現する
さまざまなアプローチから音楽を体験するので、音楽に対する子どもの興味・関心を高めるためにおすすめの音楽教室です。授業料と運営管理費は教室ごとにことなるので、体験入会のさいにしっかりとたずねることが必要です。
入会金は一部教室をのぞき5,500円(税込)、レッスン開始時に各コースの教材購入費、また月ごとに月謝のほか運営管理費がかかります。カワイ音楽教室は教室ごとに費用がことなる部分があるので、実際に通わせたいと思う教室にしっかりと事前確認をしましょう。
- カワイ音楽教室「カワイ音楽教室」(https://music.kawai.jp/,2021年4月7日最終閲覧)
- カワイ音楽教室「ご入会までの流れ」(https://music.kawai.jp/enter/,2021年4月7日最終閲覧)
島村楽器音楽教室
楽器店として全国展開されている「島村楽器」が運営する音楽教室です。ピアノだけでなく、リトミックやギター、ドラム、歌、ダンス、管楽器、弦楽器などさまざまな楽器を学べるところが最大の特徴。
レッスンは子どものレベルにあわせて適切なものが行われますが、ヤマハ音楽教室やカワイ音楽教室のように体系的なものではないようです。月謝は習う楽器によって異なります。
例として1歳6か月から参加できる「りとみっくひろば」は年間レッスン回数36回で、月謝は6,600円。レッスンの形態はグループレッスンです。キャンペーン時などではない入会金は5,500円となっていまう。
年齢があがると、学べる楽器の幅も広くなり、3歳からはヴァイオリンやピアノ、4歳からはクラシックギターなども選択できるようになります。
ヤマハやカワイのように体系的ではありませんが、その分、子どもにあったレッスンを受けられるということでもあります。希望した条件にあう先生を選べますし、ショッピングモールなどに入っていて通いやすいので、子どもの個性にあった楽器・音楽教室を選びたいという方におすすめですよ。
- 島村楽器「島村楽器の音楽教室」(https://www.shimamura.co.jp/lesson/,2021年4月7日最終閲覧)
- 島村楽器「こどものための音楽教室」(https://www.shimamura.co.jp/lesson/about/kids.html,2021年4月7日最終閲覧)
- 島村楽器「りとみっくひろば」(https://www.shimamura.co.jp/lesson/course/kids/rythmique-hiroba/,2021年4月7日最終閲覧)
クロサワミュージックスクール
こちらも「クロサワ楽器店」という楽器店が運営する音楽教室。音楽教室としての理念は、音楽による感動を味わうことと、音楽を通じて得られるコミュニケーションを大切にすることです。
先生は音楽活動をしているプロであり、より実践的な音楽教育をしてもらえることが特徴。子ども自身のスケジュールに合わせてレッスンを組んでもらえるので、「忙しくて行けなかった…」「振り替えてもらえなかった…」という事態に陥ることもありません。
とにかく選べる楽器の種類が豊富なので、珍しい楽器を弾けるようになりたい、という子にもぴったりです。
- クロサワ楽器店「クロサワミュージックスクール」(http://www.kurosawagakki.com/school/,2021年4月7日最終閲覧)
オンピーノ
自宅で音楽のレッスンを受けるタイプの音楽教室が「オンピーノ」です。 ピアノ教室では、練習をして課題曲を弾けるようになるレッスンを繰り返すことが一般的ですが、「オンピーノ」は子どもが楽しめ、音楽好きになれることを目指しています。
ピアノ教室なのでピアノ以外の楽器は習えませんが、子どもの送り迎えができない方、自宅近くに音楽教室がない方、パパママがレッスンを見守りたい方におすすめです。
出張レッスンの対象は3歳~18歳。講師によっては3歳以下の子どもでも対応可能な場合があるようです。出張レッスンなのでレッスン形態は個人レッスンとなり、レッスンの回数は年間で40回。月額のレッスン料金は7,590円(税込)ですが送迎が不要であることを考えると、妥当な金額に思えますよね。
- オンピーノ「オンピーノ 子供ピアノ教室」(http://www.onpino.jp/,2021年4月7日最終閲覧)
- オンピーノ「コース/料金」(http://www.onpino.jp/coursePrice/,2021年4月7日最終閲覧)
音楽教室は子どもの発達にメリット大!通いやすい教室を探してみて
音楽教室は音楽を学べるだけでなく、子どもの認知機能や言語能力の向上、脳の発達などに良い影響を与える習いごとです。
この記事ではおすすめの音楽教室・ピアノ教室を厳選してご紹介いたしましたので、子どもの適正や通いやすさ、月謝を考えて、子どもが楽しく続けられそうな音楽教室を選んでくださいね。