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テレ朝ドラマ『リエゾン』第2話、発達障害児の母として考えた「親の心のあり方」

毎週金曜よる11:15~0:15(※一部地域で放送時間が異なります)放送のテレビ朝日系・金曜ナイトドラマ『リエゾン-こどものこころ診療所-』。皆さんは見ていますか?1月20日(金)に放送された第1話を見て涙を流した方さんはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?この記事は5歳でADHD・広汎性発達障害と診断された息子との12年間を発信しているインスタグラム「発達障害と共に生きる」家族のコミュニティー「そらあい」のSHI-・ママに寄り添う発達凸凹育児アドバイザー(_so_ra_ai_)が、『リエゾン-こどものこころ診療所-』を見た感想をつづります。

PIXTA

発達障害児を育てる親から見た『リエゾン-こどものこころ診療所-』

ドラマ『リエゾン-こどものこころ診療所-』の中で描かれている親子の様子。皆さんはどう感じられましたか?私は「発達障害を知らない人にはとても分かりやすい構成で描かれている」と感じました。大なり小なり大変さや困り感は違えど、細かい心の動きや当人にしか分からない心の葛藤、親としての思いや感情の動き、などセリフ一つ一つが「親として」ズシンと心に響き涙が止まりませんでした。

「この子、何か違う気がする」そう感じながらも、親の心の中では「発達障害であると認めたくない」という葛藤があります。そんな思いも当時の自分や息子と重なり、涙なしには見られないドラマだと思います。

発達障害のある子どもを育てている私のフォロワーさんの意見も交えながら、今回の第2話で感じたことや思いを書いていこうと思います。

第2話で見えたのは「子どもにとっての親の存在」

ランドセル 赤 暗い

『リエゾン-こどものこころ診療所-』第2話は、うつ病を抱え、日々アルコールに頼ってしまう父と小学4年生の娘の姿が描かれました。皆さんはどう感じられましたか?

複雑な家庭環境で育てられている子ども、うつ病と戦いながら寝ていることが多い父。アパートの部屋はゴミや缶ビールの山。学校に行きたくても「私がいないと、お父さんが死んじゃうから」と我慢をし、時にベランダからランドセルを背負いながら楽しそうに登下校している子どもたちを見下ろす悲しげな姿。心が痛むシーンばかりでした。

まだ幼い子どもが、大人の前では笑顔を振りまきながら、心に蓄積されていったであろう日々のつらさ。自身のADHDへの診療や支援も受けられず、父の看病を続けています。その蓄積されたSOSから出た行動は「万引き」。子どもは親の言葉に敏感で、親を守りたいと考えている。そして、気づかぬうちに親に支配されている。その描写がわかりやすく、切なく描かれていると感じました。

また、そういった家族に対する専門機関の介入の難しさも現れていたと思います。慎重な対応が必要で、各機関の連携が大切だとわかりました。こうした連携により、当事者家族も救われます。だからこそ、親としては頼れる場所をできるだけ複数確保する必要があるのですね。

息子と重なった、ドラマに登場する「悠里ちゃん」の姿

ドラマに出てくる悠里ちゃんの特性は、幼いころの息子と重なる部分がありました。

のちにADHDと診断された息子の場合、今ではだいぶ落ち着きましたが幼いころは公園へ行くと、なりふり構わず知らない人の中にグイグイと入って行く、家でも外でも落ち着きなく動きまわっている、話があっちこっちに行く、常にしゃべり続けているといった行動がありました。当時は本当に大変で、親として「どうにかしなきゃ」とばかり考え、本人の困り感まで思いを巡らせられていませんでした。

もしかしたら、幼い息子は「困っている」という感覚もなかったかもしれません。今でこそ「当時が一番息子らしく自由だったのかな」と振り返ることもあります。ただ、みんなが言う「普通」には当てはまりません。実際に、保育園からの連絡帳には、息子の他害やかんしゃく行動が記されていて、私は毎日頭を下げ「すみません」「ごめんなさい」を繰り返していました。

そのころを思い返しながらドラマを見ていて、強く感じたことがあります。

出典元:

ドラマから見る「親自身の心のあり方」

私が発達障害児の育児に関して記事を書く際は必ず「相談する場所、吐き出す場所」の大切さをお伝えしています。それは1人で悩みを抱えてしまうことで「親自身」がつらくなり、子どもと向き合えなくなってしまうからです。

発達障害のある子の育児は「大変」という言葉では言い表せないほど、過酷。1分1秒気が抜けないし、寝ない、かんしゃくや他害で悩むことも。そして何より「話せる相手や場所がない」ことで親は1人で苦しんでしまいます。

今回のドラマのケースでもあるように「親自身の心の健康の大切さ」が、第2話のメッセージの1つだと受け取りました。

わが子のSOS(万引き)を目の当たりにし、子どもから「一緒に暮らしたくない」という言葉を受け、今の自分ではどうにもできないことに気づいた父親。最後には「子どもの事をよろしくお願いします」と涙ながらに頭を下げます。父親も妻の死で立ち直れていない中、1人で大変だっただろうと想像がつきます。何とも切なく、苦しいシーンでした。

発達障害のある子を育てるフォロワーさんからの声

私はインスタグラムで発達障害のある子を育てている親たちとコミュニケーションを取っています。そのフォロワーさんたちからは以下のような声があがりました。

・障害関係なく、子どもは大人をしっかり見ているよね
・とても難しい。お父さんもつらいし、でも子どもの人生立て直せるのは今しかない。簡単ではないけれど。
・子どもの療育も大事だけど、親のメンタルケアもそれと同じくらい大事
・最後、お父さんも自分としっかり向き合えて良かった
・児相が出てきたりと、私たちを取り巻く環境も知ってもらえたらいいな
・自分もSOSに気づける支援者になりたいと思った

実際に子育てしている親だからこその言葉に、重みを感じます。子どもと向き合いながら自分の心のケアもするのは難しいのが本音ですが、やはり親のメンタルケアは重要視したいことです。現実に「児童相談所」に電話をした経験があるママ、かんしゃくなどの大声で通報された事があるママ、など現実ではたくさんのことが起きています。

子どもに寄り添う存在の大切さが描かれたドラマ

母子 PIXTA

ドラマで描かれている大切なことのもう1つは「子ども自身に寄り添う存在の大切さ」ではないでしょうか。悠里ちゃんのように、我慢を重ね、誰にも話せずにいた日々をじっくりゆっくりと溶かしてくれる「信じられる存在」の大切さです。泣きながら「学校行きたい」「お父さんとはもう暮らしたくない」そういう言葉を吐き出せる「理解者」の存在は大きいものです。

「偉かったね」「頑張ったね」そんな寄り添いで子どもが心を開ける相手がいる事の大切さ、自分を認めてくれる人がいる事の偉大さ、それらを感じる事ができた第2話でした。

『リエゾン-こどものこころ診療所-』を見ていて感じるのは、クリニックの人たちが目線を合わせ、個々を大切にしている、ということ。子どもにも、親さんにも、スタッフにも。それぞれが支えあっている関係性が伝わります。

佐山先生の言葉で「アンバランスを本人が自覚することが大事」というセリフがありました。私自身も息子と話している「自分の得意・不得意を知ることの大切さ」にはとても共感しました。生きて行く上で苦手を知ることは大事だと、これからも話し合っていきたいと思っています。

『リエゾン-こどものこころ診療所-』第3話は2月3日(金)夜11:15~放送予定。ASD・自閉スペクトラム症のある子が描かれるそう。今後の放送も楽しみですね。

SHI-・ママに寄り添う発達凸凹育児アドバイザー(_so_ra_ai_)のインスタグラム

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