Ⓒママリ
山崎育三郎が、原作漫画や脚本に抱いた思い
ドラマ出演にあたり、脚本と合わせて原作漫画も読んだという山崎さん。「日々子どものいる環境で生活している中で共感する部分がたくさんあって、泣けたし、読み終わった後に温かい気持ちになりました」とコメントしています。
そんな山崎さんに、脚本の中で気に入っているセリフを教えていただきました。
「痛みを抱えているからこそ」
Ⓒママリ
山崎さん「『痛みを抱えているからこそ、人に寄り添えることだってあるはずだ』というセリフが、僕の中では印象的でした。
(遠野だけでなく)佐山自身も発達障害があって、子どものころからこのセリフでいう『痛み』をたくさん経験してきたはずで。だからこそ、クリニックにくる子どもたちに寄り添うことができる。僕は、まさにこのセリフこそが、彼そのものじゃないかと思うんですよね」
このセリフは、発達障害のために医師の道をあきらめかけていた研修医・遠野志保(とおの・しほ)に向けた言葉。原作漫画では第2話「でこぼこ研修医のカルテ②」(コミックス第1巻に収録)で描かれているシーンです。(セリフはドラマ版で多少異なります)
Ⓒヨンチャン・竹村優作/講談社
漫画『リエゾン−こどものこころ診療所−』(著:ヨンチャン・竹村優作 / 講談社) 第2話 でこぼこ研修医のカルテ②より
自身も発達障害を抱え、生きづらさを感じてきたからこそ、遠野の思いに寄り添おうとする佐山。医師として、そして人としての優しさと強さを感じさせる名シーンです。
ドラマ化に際し、脚本家から佐山の人柄、生い立ちなどの背景を記した資料を受け取ったという山崎さん。資料は15ページにもわたり、詳細に記載されているといいます。この資料を見ながら、山崎さんは作品が持つメッセージを伝えられるよう、佐山卓という役を演じているそうです。
温かいメッセージにあふれるヒューマンドラマ
山崎さんも「泣けた」とコメントした『リエゾン-こどものこころ診療所-』の物語。生きづらさを抱える子どもたちと、児童精神科医・佐山と研修医・遠野が向き合うストーリーからは、多くの温かいメッセージが受け取れます。原作漫画を映像化した、優しい世界観にも注目です。
編集後記
ドラマの役衣装で取材に応じてくださった山崎育三郎さん。「よろしくお願いします」と登場された姿から、すでに色気と華が放たれていました。あまりの素敵さに取材陣もクラクラに…。
取材中は、ミュージカルや歌番組で耳にする華やかでつやのある歌声とは異なる、静かで優しい話し方が印象的でした。序盤、緊張する筆者にも優しく語り掛けるように話してくださる山崎さん。おかげで筆者も徐々に落ち着きを取り戻し、お話は演技面のことに。すると山崎さんは、ご自身の考える佐山について熱く解説してくださいました。その様子からは、演じることへの強い信念を感じました。
筆者も、山崎さんが熱演する佐山卓が見られる日がますます楽しみに。ドラマの放送開始が待ち遠しくなるインタビューでした。(ママリ編集部:宮澤)