©ちくまサラ
©ちくまサラ
誰にも言えず、笑えなくなっていた
上級生のYから性的な嫌がらせをされたことを、誰にも言えなかったちくまサラさん。自分は何も悪くないのに、されたことを思い出し、心から笑うことすらできなくなっていました。先生や親に伝えれば、Yは何かしらの制裁を受けることにはなる。でも、大人に伝えるということは、自分がされたことを公にしなければなりません。
小学生とはいえ、Yのしたことは許されることではないと、改めて感じます。
6年生になり、仲の良い友達にようやくYにされたことを話すことができた、ちくまサラさん。なんと、その友達も被害者の1人だったということが発覚します。
Yがしたことの悪質性
©ちくまサラ
©ちくまサラ
ちくまサラさんの友達は、Yと何の接点もありませんでした。しかし、ある日突然、Yから性被害に遭いました。抵抗し、どうにか逃げたものの、その時のことをずっと言えずに一人で抱え込んでいたそうです。
Yの被害に遭った人はたくさんいるのではないか…と、感じたちくまサラさん。同じ学校にYがいるというだけで、被害者たちは怖かったはず。Yが何故、そういった行為を繰り返していたのかはわかりませんが、たくさんの人を傷つけたことは確かです。
子どもにとって大事なこととは?
©ちくまサラ
©ちくまサラ
ちくまサラさんは、自分が性被害に遭った経験から、子どもが安心して相談のできる環境の必要性を感じたそうです。先生でも親でも、あるいは第三者でも、とにかく誰かに相談することで状況が変わることがありますよね。
そして、もう一つ大事だと思ったのは、「性教育」です。体のしくみや生物学的なことだけではなく、やってはいけないことを教えることも必要だと考えたそう。性の知識を得たばかりの子どもにとっては、性に関することは新鮮で面白く感じることもあると思います。しかし、それが間違っていることならば、大人が責任を持って伝える必要がありますよね。
Yの周りには、Yの危険性を感じていた大人が何人もいたはず…。しかし、誰も踏み込んでいこうとはしませんでした。大人がYを止められていたら、もっと被害は少なかったのでは…と思わずにいられません。
自分の大切な子どもが加害者にも、被害者にもならないために、私たち大人にできることをやっていかなければいけませんね。