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1年目の保育士が号泣「不信感を持たれてしまい…」苦い経験から学んだ、保護者の気持ち

新人の先生にお子さんを預けるということに不安のある保護者の方もいるのではないでしょうか。当時の私も1歳児クラスの担任になり、ベテランの先生に囲まれて、毎日ついていくことに必死でした。そんな中、保護者の方からの言葉に何度も助けていただきました。そんな経験を少しお話しさせてください。この記事では、保育士ママ5人で運営している【いつママ(@itsumama__)のしずママ】が紹介します。

落ち込む PIXTA

1つの失敗から学んだ信頼関係

これは私が保育士1年目のころのお話です。

保育園に勤め始めて間もなく、ある園児の呼び方について保護者の方からのご要望がありました。「家で呼んでいる呼び方で園生活を送ってして欲しい」というものでした。要望を受けて、普段は気をつけて呼ぶことになりました。

しかし、ある日のお迎えの時、私はその子を誤って違う呼び方で呼んでしまいました。私は間違ったことに気づかず引き渡しをしてしまい、後日、保護者の方から「お願いをした呼び方で呼んでくれていない」という声がありました。保育園に対して不信感を持たれてしまったように感じ、保護者の方には主任とともに謝罪をしました。

「信頼を取り戻したい」園生活を伝える機会を大切にした

その日からは、その保護者の方のお迎え時間に、積極的に園生活について話すようにしました。保護者の方の表情から、私に対して不信感があることが伝わってきましたが、積極的に園生活についてお伝えするようにしました。保育士としての信頼を取り戻すために、コミュニケーションが大事だと思ったからです。

2週間くらい続けたとき、私がお休みをいただいた翌日、保護者の方から「昨日はいなかったですね。子どもの様子を聞きたかったな」と、声をかけてくれました。「すみません、おやすみをいただいていて…」と言うと「こんなに子どもの話をしてくれる先生は初めてだったので、気になって…」と言ってくださったのです。

一度は失敗してしまった私を信頼して、子どもの様子を聞きたいと思ってくれたことに、私は涙が止まりませんでした。

保護者の方の不安を聞くことができた

握手 PIXTA

私を信頼してくれるようになったあとは、保護者の方は不安なことを話してくださるようになりました。

「正直、新人の先生で大丈夫かな?と思っていた」という本音や、アレルギー、おむつ替えの時の拭き方について気になっていることなど。園にお子さんを預けることに、たくさんの不安があると知りました。

そこで初めて私も保育士として「全力で子育てのサポートしたい」「安心して預けてもらえるようにしたい」という思いをお話できました。

1年目の保育士として意識していたこと

先生 PIXTA

1年目のときは子どもたちに「先生といると楽しい」と思ってもらえるよう努めていました。

保護者の方に「朝、先生がいると子どもがスムーズに保育室に入ってくれると安心できます」と言ってもらえたときは本当にうれしかったです。

子ども達から信頼してもらえるようになってからは、半年ほどかけて保護者の方からも信頼されていると思えるできごとが増えました。もちろん、新人なので行事やイベントに追われて余裕は全くなく、連絡帳を渡しそびれてしまったり、着替えの間違えがあったりとご迷惑もかけてしまったのですが「先生、頑張ってるね」「いつもありがとう」「先生のいってらっしゃい、お帰りなさいで元気になるよ」と言っていただけるようになり、すごくやりがいを感じました。

ほかにもある、うれしかった「保護者からの声掛け」

言葉 PIXTA

他にも、保育士1年目で心に残っている、保護者の方からの言葉があります。

「保育園に入れて良かった」

先生 PIXTA

自宅ではほとんど受け付けず、給食になってからも苦手なものが多くあまり食べられなかったところが、少しずつ食べられる食材が増えた時に「保育園に入れてよかったです」と言っていただきました。食べられるという事が信じられないという驚きと、うれしいという喜びが伝わってきました。

「あの時、先生に相談してよかった」

トイトレで悩んでいた保護者の方に「保育園ではこんな風にやっていますよ。一緒にやっていきましょう」とメモにしてお伝えした時に、涙を流されて「家では余裕がなくて全然進められていません…」とのお話を聞きました。少しずつできるようになった時「あの時先生に相談してよかった」と言って頂けて、こちらも安心しました。

「連絡帳を見るのが楽しみ」

連絡帳 PIXTA

毎日の子ども達の様子を読むのを楽しみにしてくださっているのだな。と思うと、書くのもより力が入りました。卒園の時に「日記はかけないけど、この先生とのやりとり全てが私の子育て日記になりました」と言って頂けて、うれしかったです。

「安心して仕事に行けます」

後ろ髪を引かれながら出勤していく保護者の不安を、取り除いてあげたいという気持ちが、伝わっていたらいいな。と常々思っていたところ、「泣いて泣いて保育室に入っていっても、先生がなんとかして楽しませてくれると思ったら、切り替えられます」といって頂けた時、こちらの想いが伝わっていると分かって安心しました。

「先生の話を家でもよくしてます」

「帰宅後、子どもと先生の話をよくしていて、子どもが先生のことが好きなのが伝わってきました」と歌や手あそびの真似をして先生ごっこをしている様子を聞いて、保育園では見せない自宅でのお子さんの様子に心が温かくなり、保護者の方との会話が弾みました。

保護者の立場になってわかった、先生とのコミュニケーションの難しさ

先生 親 PIXTA

私自身が保護者になり、気づいていたことは先生とコミュニケーションをとるのが、難しいと感じることです。「先生忙しそうで話しかけていいのかわからない」「こんな小さな悩みを相談するべきなのか」「気づいてくれているのかな」と遠慮してしまったり、もう少し様子を見るべきなのかと勝手に思ってしまう。そういう小さなモヤモヤが、あることに気づきました。

でも、保育士の立場で言えば「いつでも話しかけて大丈夫」です。先生達はいつでも話してほしいと思っているし、知りたい、聞けてうれしいと思っていますから、少しでも気になることがあれば、遠慮せずに話しかけてください。

保育士としての経験年数が増えていっても、忘れられない1年目のできごとについてお伝えしました。

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