©mocchi_kakei
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母親が子どもについて歩くのは、何のため?
当時小学生だった主人公・太郎さんは、自分の母親を「ずっとついてくる人」と思っていました。それが当たり前に感じたときもありましたが、成長とともに母親に違和感を持つようになったといいます。
登下校中、少し離れてずっと太郎さんについて歩く母親。確かに入学間もない時期や、子どもが望んで親についてきてもらうケースはあるでしょう。しかし太郎さんの場合はそうではなく、母親が勝手に、太郎さんの意志に関係なくついてきていたというのです。
「僕のママは他の人と違う」気づいたきっかけ
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自分の母親は他の家庭の母親と違うのではないか?太郎さんがそう気が付いたのは、小学生になったときでした。
登校だけでなく、下校時にも毎日迎えに来る母親。友だちと下校することも楽しみの一つでしたが、いつも母親と一緒に歩く太郎さんとは、一緒に帰る同級生はいなかったといいます。
友だち同士の時間も必要なように思えますが、太郎さんの母親は太郎さんの気持ちを聞くことなく、毎日付き添いを続けていたといいます。その行動に、太郎さんはだんだんとモヤモヤ、イライラをつのらせていきました。
交差点を「1人で渡りたかった」母の執着に怒りがわいた瞬間
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ある日、母親の具合が悪いために1人で通学することになった太郎さん。母のことは心配でも、それよりも1人で通学できるわくわくが勝っていました。しかし、交差点に差し掛かるとなぜか背後から母の声が…。
親子それぞれが考える「よい距離感」とは、とても難しいものです。親がよかれと思っていることが、子にはそうでないこともあります。逆に、子どもが親の気持ちを考えない部分もあるでしょう。
子どもの人生は子どものもの。ちょっとした冒険は子どもにとってよい成長のきっかけになることがあるというのも、肝に銘じておきたいですね。「守ってあげたい」と思う気持ちを、ときには飲み込むことも必要なのかもしれません。親子の良い距離感と愛情の伝え方について、改めて考えさせられる作品でした。