イヤホンが使えないことで音の世界が広がった
イヤホンをつけて自分の好きな音だけを選んで聞くのは、とても贅沢なことですよね。お気に入りの曲で通勤や通学をすれば、朝から心が軽やかになったり、ラジオの声で癒されることもあるでしょう。
しかし、イヤホンで耳を塞いでばかりいると、まわりの世界が何を話しかけてくれているのか、気づかないまま通り過ぎてしまうのかもしれません。ある日、うさんがイヤホンの本体をなくしてしまい、使えなくなってしまった日のできごとを紹介します。
1週間前に奮発して買ったイヤホンをなくしたことに帰ってきてから気づいて、帰り道を辿ってまた大学まで来たのに教室に鍵かかっててすっごい気分落ちてふらふら外に出て学部棟の中庭のベンチで寝転がって、いつも風呂以外ずっっっとイヤホンしてて気づかなかったけど世界っていろんな音がするんだな ※1
みんないろんな人といろんな話をしている
かわいい色の車あるよって話している女子のグループの声が聞こえて、そっち向いたらほんとにかわいい色の車があった
風が吹くと、けっこう音がする
缶をゴミ箱に捨てる音がけっこうでかい
日傘を開く音がした ※2
寒くなってきた
帰るか
明日絶対見つけるから待っててね
ラジオと音楽以外にもいろんな音を教えてくれるんだな ※3
私たちの日常には、思った以上に「音」であふれているんですね。何かをなくすのは、つらいことです。しかし、今回は「イヤホンのない時間」にしか見えないものや、聞こえない音があることに気づけました。イヤホンをしていると届かない音も、世界の一部なのですね。
この投稿には「イヤホンしない時の新鮮さめっちゃわかる」という共感のリプライが寄せられていました。イヤホンで音楽などを楽しむ時間と、イヤホンなしで世界の声に気づく時間。その両方を、大切にしていけたらいいなと感じたエピソードでした。