Ⓒママリ
きたる夏休み…共働きワーママの苦悩
「はぁ、今日も一日終わった……」
夜の10時。ようやく子どもたちが寝静まり、私はソファに深々と身を沈めた。メグミ、30代も半ばに差し掛かる兼業主婦。総合病院の看護師としてフルタイムで働くパート従業員だ。今日の外来も、いつにも増して患者さんが多くて、足はパンパンに浮腫んでいる。でも、明日もまた朝から仕事だ。
お盆は休みになる病院もあるけれど、うちの職場は特に忙しくて、年末年始もお盆も関係なく出勤がある。それは承知の上で選んだ道だけれど、子育てとの両立は正直大変だ。
うちの息子、コウタは幼稚園に通う元気盛りの男の子。夫は会社員で、お盆休みがない会社。お盆期間中も基本的には仕事だ。となると、夏休み中のコウタの預け先が悩みの種になる。預かり保育はあるけれど、お盆だけは園が休みになるらしい。ワーママ仲間からのLINEで気づいた。
ママ友A:ねえ、預かり保育の案内見た?お盆は休みだって…
ママ友B:まじか…私はお盆だからって休めないのに~
メグミ:わかる…困ったなあ
「ママ、明日も土曜保育?」
コウタが寝る前に、不安そうに聞いてくる。その小さな声に、胸が締め付けられる。きたる夏休み、本当はたくさん遊んであげたい。でも、それができないのが現実だ。
実家の母を頼るしかない?躊躇する理由
実の母は、車で30分ほどのところに住んでいる。母もまだパートで働いているけれど、仕事がない日や時間帯は、近隣に住む姉夫婦の子供たちの面倒を見ていることが多い。姉は専業主婦だけれど、夫が単身赴任中。小学生の男の子に加え、1歳の男女双子を抱えていて大忙しのため、実家を頼りにしている。だから、私から母に「休日出勤にコウタを預かってほしい」とお願いするのは、いつも気が引けた。
「無理を言ってるって思われちゃうかな……」
スマホを眺めながら、思わずため息が漏れる。一方、夫のサトルは「なんとかなるだろ」と楽観的。サトルの両親は遠方で頼ろうとも思えないから、もう私が何とかしてくれるとしか思わないんだと思う。仕事が忙しいのは分かるけれど、ちゃんと真剣に考えてほしい…。
これから訪れる夏休み、そしてお盆。このままでは、どうにもならない。そう思うと、胸の奥で、じわじわと不安が募っていく。
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あとがき:働く親なら誰もが通る「子守り問題」
特にフルタイムで働く親にとって、長期休暇中の子どもの預け先は大きな悩みですよね。誰かに頼ることは心苦しいけれど、1人で抱え込むのは限界があります。この物語は、そんなリアルな葛藤から始まります。冒頭のLINEのやり取りからもわかるように、夫婦間のちょっとしたすれ違いも、不安を増幅させる原因になりがちですよね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています