Ⓒママリ
🔴【第1話から読む】3歳娘が「お友達の上靴を…」信じられない報告に、胸がざわついた日|わが子が上履きを隠した理由
なつきの「さみしかったから」という言葉から、あさみは自分の何気ない一言が娘の靴隠しに繋がっていたことに気づきます。後悔と罪悪感に苛まれ、母親としての自信を失いかけるが、なつきと共に謝罪を決意し、先生に全てを打ち明けることに。
明かされた寂しさの理由
「…さみしかったから」
なつきの小さな声が、私の胸に刺さった。
なつきは私の膝に顔をうずめ、蚊の鳴くような声で言った。
「あやなちゃん、いなくなっちゃうから…」
その言葉に、私は衝撃を受けた。頭の中で、ある日の会話が鮮明に蘇る。それは、つい先週のこと。リビングでなつきと遊んでいるときに、ふと私が口にした言葉だった。
「もうすぐ年長さんは卒業だねぇ。なっちゃん、せっかくあやなちゃんとお友達になったのに、お別れするのはさみしいね」
そんな何気ない一言だった。なつきも「うん、さみしいね」と言っていた記憶がある。年長さんが卒園を控えている時期だったから、私は本当に何気なく、そう口にしただけだった。まさか、その一言が、なつきの心に大きな影を落としていたなんて。
親の言葉の重みと後悔
私は、なつきが私の言葉をどう解釈したのか、考えるだけで胸が痛くなった。
「いなくなっちゃう」
その言葉を、なつきは「卒園」というおめでたいものではなく「遠くに行って会えなくなる」という恐怖に感じ取ったのかもしれない。そして、その寂しさが「どうにかして引き止めたい」という思いにかりたてて、大切な上靴を隠す行動に出てしまったとも考えられる。
「なつきは、あやなちゃんがいなくなっちゃうのが嫌だったから、上靴を隠しちゃったの?」
私がそう問いかけると、なつきは再び頷いた。
「…いなくなったら、あそべないもん」
「…そっか。遊びたいんだね。あやなちゃんと、もっともっと遊びたいんだね」
なつきの気持ちを理解した途端、私は自分の胸が苦しくなるのを感じた。なんてことだろう…。私が、娘をこんな気持ちにさせてしまった。親のちょっとした一言で、子どもはこんなにも心を揺さぶられてしまうことがあるんだ。
もちろん、なつきがやったことはいけないこと。でも、その根底には、純粋な「好き」という気持ちがあった。そして、その「好き」の気持ちを、私自身が「寂しい」という言葉であおってしまったように思う。
もし、私が「卒園」をもう少し詳しく説明して「会えなくなる」というイメージだけで終わらせていなかったら…。後悔しても遅いけど、そんなことを考えてしまう。
自信喪失と新たな決意
私自身の後悔とともに、一刻も早くあやなちゃんとなつきの関係を元通りにしてあげたいと感じた。卒園までわずかな時間、また仲良くしてくれるといいのだけれど。
「…なつき。あやなちゃんに、ごめんなさい、しようね」
私がそう言うと、なつきは小さな声で「うん」と頷いた。その返事を聞いて、私はすぐに保育園に電話をかけた。もう一度、先生に経緯を話しておこうと思ったのだ。
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あとがき:母の後悔、心に刺さる「さみしい」
なつきちゃんの「さみしかったから」という言葉、そしてそれが自分の何気ない一言から来ていたなんて…あさみさんの胸の痛み、痛いほど分かります。良かれと思って言ったことが、まさか子どもの心にこんなにも深く響くなんて。母親としての自信が揺らぐ瞬間、本当に苦しいですよね。でも、そこから逃げずに娘さんと向き合おうとするあさみさんの姿に、温かいエールを送りたいです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










