🔴【全話読む】義母と嫁の思いやり、うまくかみ合わなくて|すれ違う優しさと痛み
妊活中に二度の流産を経験した主婦・アヤはある日、義母であるミチヨと連絡を取る中で返信に困るメッセージを受け取りました。
義母からの無邪気なLINEに傷つく、妊活中嫁の思い
「はぁ……。」
私はアヤ。夫・マモルと話し合って妊活を始めてから約1年が経ちました。その間に2度も流産を経験しましたが、今も赤ちゃんを授かるために頑張っています。毎月、期待と不安が入り混じった日々を過ごしています。
大前提として、義母のミチヨさんのことは本当に大好きです。私を娘のように可愛がってくれて、嫁姑問題なんて全くない良好な関係を築けていることに、心から感謝しています。だからこそ、今日届いたちょっとしたLINEが、私の心を深くえぐることになるなんて、この時は想像もしていませんでした。
久しぶりにミチヨさんに近況を伝えるLINEを送りました。何気ない世間話のつもりでした。1人暮らしのミチヨさんは、連絡をするだけで喜んでくれるので。すると、すぐに返信がきました。
『赤ちゃんの誕生楽しみに待ってますよ! スタイとぬいぐるみ作ってみました』
添えられていた写真には、手縫いの可愛いスタイと、ふっくらとしたぬいぐるみが写っていました。義母が孫を心待ちにする気持ちが、写真からもひしひしと伝わってきます。
妊活をしていることは、ミチヨさんには伝えてあります。だから、孫を心待ちにして、応援する気持ちでこういうものを作ってくれたんだろうなと思うんです。2度の流産のことまでは、話していません。夫のマモルと相談して、心配をかけたくない思いから、あえて伏せていたんです。だから、ミチヨさんには悪気がないんですよね。きっと…。
ミチヨさんは、私たちがただのらりくらりしているように見えちゃってるんだと思います。妊活を始めて1年、良い報告ができていないので。
最近は、流産のショックからもようやく立ち直って、前向きに過ごしてきたつもりでした。もう、大丈夫だって思っていたんです。なのに、このミチヨさんからのプレゼントと、添えられた無邪気なメッセージを見た途端、私の中に押し込めていた悲しみと、焦り、そしてどうしようもない感情があふれてしまいました。
たった1枚の写真を見ただけなのに、涙が止まらなくなってしまったのです。
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家族からの何気ない連絡にも傷つく、妊活中の心情
家族や友人からの温かい言葉は、妊活中の心に深い喜びをもたらす一方で、時として計り知れないプレッシャーとなることがあります。アヤさんのように、悪意のないプレゼントやメッセージが、過去の流産経験と重なり、悲しみや焦りを引き起こす例は少なくありません。
妊活中の心は非常にデリケートです。周囲の皆様には、安易な言葉ではなく、相手の状況を深く理解し、寄り添う姿勢で支えていただくことを切に願います。この物語が、妊活中の皆様の心情への理解を深める一助となれば幸いです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています