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🔴【1話から読む】27歳シングルマザーの親友、恋の相談に「まさか」…相手は妻帯者?
ある日、シズカはリサから不倫の事実を告げられます。日に日に不倫相手にのめり込んでいくリサ。周囲の苦言にも耳を貸しません…。そんなリサの姿を見て、違和感を抱くようになったシズカは、リサとの付き合い方について悩みます。シズカは、リサにLINEを送り、正直な気持ち伝えます。しばらく、リサと距離を置いたシズカ。シズカの心に浮かぶのは、過ぎし日のリサとの思い出でした…。
親友との懐かしい思い出
LINEで自分の気持ちを伝えてから、数日が経った。リサからの連絡は途絶え、私のLINEにも、彼女のSNSにも、新しい動きはない。静けさが、かえって私の心を重くした。これで本当に良かったのだろうか。親友との間に、深い溝を作ってしまったのではないか…。そんな不安が、常に私の心をよぎった。
ある日、私は何気なく、棚の奥に仕舞い込んでいた古いアルバムを取り出した。それは、私とリサが中学校のころからの思い出が詰まったアルバムだった。
ページをめくるたび、なつかしい記憶が鮮明によみがえる…。
初めて会った日、リサは転校生で、少し緊張した面持ちで教室に入ってきた。
「ねぇ、どこから来たの?」
「隣の市からだよ。ここ、何もなくてつまんないって聞いたけど…」
「そんなことないよ!一緒に楽しいこと見つけようよ!」
そう言って、私たちはすぐに打ち解けた。修学旅行で枕投げをして、先生に怒られたこと…。 2人でこっそり抜け出して、夜中にコンビニに行ったこと。 初めての失恋で、一緒に涙を流したこと。 将来の夢を語り合い、互いの幸せを心から願ったこと。
「ねぇ、シズカ。将来はどんなお母さんになりたい?」
「うーん、優しいお母さんかな。リサは?」
「私は、カッコいいお母さん!仕事もバリバリこなして、子どもにも尊敬されるような!」
あのころのリサは、真っ直ぐで、いつも前向きだった。どんな困難にも立ち向かう強さを持っていた。今のリサと、アルバムの中のリサ。2つの姿が、私の脳裏で交錯する。
「リサ…」
アルバムの中のリサは、無邪気な笑顔で私に語りかけてくるようだった。あのころの私たちは、どんなにささいなことでも、互いの気持ちを分かち合えていた。
心の中で何かが音を立てて切れた
不意に、リサのSNSの更新通知が携帯に表示された。胸がざわめいた。
「ユウスケさんと何かあったのかな…」
恐る恐るアプリを開くと、そこに写っていたのは、海外の高級リゾート地でユウスケさんとリサが笑顔で寄り添っている写真だった。タグには「最高の時間」と添えられていました。
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私の送ったメッセージは、彼女には届いていなかった。いや、届いていても、彼女の心を動かすことはなかった…。そう突きつけられたような気がした。その瞬間、私の心の中で、何かがプツンと音を立てて切れた。
「もう、ムリだ…」
私は、アルバムをそっと閉じた。懐かしい思い出が、今の苦しい感情をさらに際立たせるようだった。リサの幸せを願う気持ちは本物だった。でも、それは、私自身の心を犠牲にしてまで、続けるべき関係ではない。
リサのSNSの投稿を見て、私の心は完全に冷めてしまった。あんなに悩んで、勇気を出して伝えた私の言葉は、彼女には何の影響も与えていなかった。むしろ、私の忠告をあざ笑うかのように、彼女は「最高の時間」を謳歌している。
私は、タケルの言葉を思い出した。
「大人になったら、ある程度の友人の整理も必要だよ」
まさに、今がその時なのかもしれない…。私は、長年築き上げてきたリサとの関係を、ここで終わらせることを決意した。
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あとがき:長く続いた友人関係を終わらせるとき
学生時代に友人と過ごした心温まる思い出は、大人になってからも心の支えになったり、人生で壁にぶつかった時の道しるべになったりすることがありますよね。シズカにとっても、「お互いの幸せを願いあった」リサとの思い出は、かけがえのないものでした。
ですが、あくまでも「思い出は思い出」だということを、シズカは思い知ることになります。もう、中学時代のリサの輝きを思い出せないほど、リサは変わってしまいました。自分の軸をしっかりと持ち、周囲に対しても思いやりのある、芯の通った明るい女性だったリサ…。そんなリサが、今は不倫という道を選び、不倫相手のペースに振りまわされ、誰かを傷つけ、自分の欲望にだけ没入している…。
自分の言葉はもう、リサには届いていないと実感したシズカ…。自分の心にウソをつき、リサに合わせて行動をすることは、もうムリだと感じていました。そして、改めて夫・タケルに言われた「友人を整理する」という言葉を思い出します。
長年築き上げてきた、親友との関係を終わらせることは、シズカにとって大きな決断であり、身を引き裂かれる思いだったのではないでしょうか。ですが、シズカは自分の心と自分の家族を守ることを決意したのですね。「人間関係を終わらせるタイミング」について、改めて考えさせられるエピソードです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
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