🔴【1話から読む】27歳シングルマザーの親友、恋の相談に「まさか」…相手は妻帯者?|不倫に溺れる親友
シズカは、不倫に溺れる親友・リサと距離を置くことを決意し、リサのSNSをブロックします。心の平穏を取り戻したシズカですが、ある日、友人からリサの近況を聞くことに…。リサは、不倫相手とその妻と修羅場になり、慰謝料請求をされたあげく、不倫相手とは別れたといいます。リサの近況を聞いて心を痛めたシズカですが、距離を置いたことに後悔はありませんでした…。そんなある日、リサから電話がかかってきます。リサの口から出たのは、「ごめんね」という謝罪の言葉でした…。
親友の言葉に、嫌悪感は消えうせた
電話の主は、忘れもしない、親友…リサの声でした。
「リサ…どうしたの?」
「シズカが言ってたこと、全部本当だった。私、本当にバカだったよ…」
リサの口から出たのは、後悔の言葉だった…。彼女はこれまでの経緯を、震える声で話し始めた。
不倫相手・ユウスケさんの言葉をう呑みにし、盲目的に彼を信じ、奥さんから慰謝料を請求されたこと…。そして、彼がリサを守ってくれなかったこと。すべてが、彼女の想像とはかけ離れた現実だった。
「私、本当にひどいことした。シズカが心配してくれてたのに…聞く耳持たなくて。ごめん…本当にごめんね」
リサの心からの反省の言葉に、私の胸は熱くなった。そこにいたのは、傷つき、憔悴しきった一人の親友だった。怒りや嫌悪感は、いつの間にか消えうせていた。
最後までそばにいてくれたのは…
「リサ…つらかったね」
「うん…。でもね、自分にとって都合のいい幸せなんて、本当の幸せじゃないって、今ならわかるよ。私は見たいものしか見ていなかった…。アイのことだって…何も考えてなかった」
そう言った後、リサは声を詰まらせながら続けた。
「でも、私の側に最後までいてくれて…手を握ってくれたのは、アイだったんだよ…。ママ、大丈夫だよ。大好きだよって…こんなダメな母親なのに…」
リサは、嗚咽をもらしながら、自分の過ちを語った。その言葉の節々から、彼女がどれほど深く反省しているかが伝わってきた。
「シズカもずっと私のことを心配してくれてたのに…。みんな私の幸せをジャマしてるって、そんなこと考えてた…。本当にごめん…」
「リサ…」
沈黙の後、消え入るような声でリサはつぶやいた。
親友に戻れる?私の出した答えは…
「また、前みたいに会えるかな…」
私は、何を言うべきか言葉を探した。以前のように、軽々しく「大丈夫だよ」とは言えなかった。しかし、彼女の反省の言葉は、私の心を大きく動かした。
静かに、しかしはっきりと、私は伝えた。
「リサが自分の足で本当の幸せを見つけたら、また会おう。それが、私とリサが、これからもいい関係でいられるための道だと思う」
電話口が静かになったあと、少し鼻をすするような音がした。
「うん…分かった。ありがとう、シズカ」
そう言って、リサは電話を切った。
それぞれの人生を歩んだ先に
私は、スマートフォンをそっと置いた。
リサがこれから自分の人生を、自分の力で立て直していくことを心から願った。
私は、自分の選択を後悔していない。親友だからと、無理に付き合いを続けていたら、私自身が壊れてしまっていたかもしれない。
大人になったからこそ、大切な人間関係を見極め、時には「整理」することも必要なのだと、この経験を通して痛感した。
これからも、私の人生には、様々な出会いや別れがあるだろう。その一つ一つを、自分の価値観と向き合いながら、大切に選んでいきたい。
私たち2人は、それぞれの道を歩んでいく。しかし、いつかリサが本当の幸せを見つけた時、私たちは再び、笑顔で会える日が来ると信じている。
晴れ渡る空を見上げながら、私は、新しい日々に静かに期待をふくらませていた。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
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