🔴【第1話から読む】デキ婚義弟夫婦の家賃滞納、もう27歳の大人なのに…「光熱費・給食費も…」義母の立て替えにモヤモヤ
「金銭援助は打ち切る」義実家の固い決意
義両親との話し合いから数日後、義両親から連絡があり、もう一度話し合いの場が設けられました。今回は、義父が中心になって話を進めてくれました。
「先日の話、夫婦でよく話し合った。お前たちの言っていることは、もっともだと思ったよ」
義父の言葉に、夫も私もホッとしました。
「確かに、あのままでは、ユウイチ(夫)と花さんに負担をかけすぎることになる。それに、ケンジとメグミさんの金銭感覚を改めさせないと、この先も同じことの繰り返しになると思う」
義父は、弟夫婦の現状についても、私たち以上に深く理解していたようでした。そして、義父は静かに、しかし明確に伝えました。
「今後、ケンジ一家への金銭援助は打ち切る。生活の立て直しは、自分たちでやるように、強く言い聞かせるよ」
義母も、少し寂しそうな表情をしながらも、義父の言葉にうなずいていました。きっと、心を鬼にするような決断だったのでしょう。
「そして同居の件は、ユウイチたちにお願いしたい。これは父さん、母さん両方からのお願いだ」
義父は、そう言ってくれました。私達の訴えが、しっかりと義両親に届いたのだと、心から安堵しました。実際、私たち夫婦が同居し、義両親を支えたいという思いには変わりありませんでした。
「ありがとう、これで俺たちも安心して準備できるよ」
夫はそう言いました。夫がしっかり考えてくれて、私達の生活を守ってくれたことに、感謝しています。
「お金は貸せない」義母の言葉で変わり始めた弟嫁
この話し合いから約1か月後、ご近所からいただいた野菜をおすそ分けしようと義実家に出向くと、弟嫁と鉢合わせしました。メグミさんに会うのは久しぶりです。妊娠中で体が重そうでしたが、義実家の掃除を手伝っているようでした。外で洗濯物をしていた義母に声をかけると、弟嫁の変化についてこっそり教えてくれました。
「あれからまた、お金を貸してと言われたんだけどね…『もうお金は貸せないよ、あなたの家庭とは別世帯だからね』とはっきり言ったの。ドキドキしたわ…。でも、そうしたら『わかりました』って。これまで、私が顔色をうかがいすぎていたのかもしれないわね」
義母は義弟が結婚したことがうれしくて、弟嫁に強く出られなかったのかもしれません。
「ケンジにもね、お父さんがきつく言ってくれたのよ。ケンジもわが子が生まれるのは楽しみみたいで、今は仕事を増やしているんですって。そのための子どもの預かりくらいは助けようと思ってるのよ」
義母は笑顔でそう言いました。帰り際、野菜を少しメグミさんに分けに行きました。するとメグミさんが質問してきました。
「すみません、私あまり作り置きとかしたことなくて…おすすめのレシピとかありますか?」
少し話してみたら、今は食費を浮かせるために作り置きを始めたんだそう。
「今さら主婦らしいことをしようとしても、世間知らずで恥ずかしいです…。赤ちゃんも生まれるし、これからはちゃんとしようと思います」
ケンジさんと改めて話し合って、今後のことを考えているというメグミさん。まだまだ長い目で見て大丈夫か不安ではありますが、応援したいと思う姿でした。
このできごとをきっかけに、家族問題をきちんと話し合う大切さがわかりました。言いにくいことだからこそ、相手にちゃんと伝えることも大事ですね。わが家でも、また何か問題が起こる可能性もあります。それでも誠実に向き合うことを忘れないようにしたいと思います。
私達の生活、そして家族の未来を守るための大きな一歩を踏み出せたできごとでした。
あとがき:感情的になりがちな家族問題ほど、冷静に話して
花さん夫婦の切実な訴えが義両親に届き、義弟夫婦への金銭援助の中止と将来の同居計画が守られました。家族間のデリケートな金銭問題や将来の計画は、感情的になりがちですが、冷静に事実を伝え、毅然とした態度で話し合うことが大事ですね。
また、義弟夫婦にも態度の変化が見られました。義母にはっきりと金銭援助を断られたことで、自分たちがいかに甘えて生活していたかがわかったのではないでしょうか。まだまだ経済的に安定した状態ではないと思われますが、今後は自分たちで生活できるように夫婦で力を合わせてほしいものです。
家族間での話し合いの大切さや、ときには毅然とした態度でいることの重要性がよくわかるエピソードでした。
※このお話はママリに寄せられた体験談をもとに、個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。