夫の弟夫婦から感じ取れる「危うさ」
「はぁ、また始まった……。」
ため息が、私の口からこぼれ落ちました。私は牧野花(まきの・はな)。夫と結婚して長い年月が経ち、今は22歳、12歳、10歳の子どもがいる母です。子育てもだんだん楽になってきましたが、まだお金はかかりますし、見守りが必要な時期です。私はごく普通の生活を送りたいと願う主婦、ですね。
何にため息をついているのかって?それは、夫の弟夫婦のことなんです。
遡ること3年前。「もう結婚はしないのかしら」と思っていた夫の弟が、いきなり子連れの彼女と、しかも「デキちゃった婚」で結婚しました。おめでたい話のはずなんですけど、正直、その頃から何かと波乱の予感はしていました。
何かと金遣いが荒い弟嫁
弟嫁さんも仕事はしているんです。でも、何しろ弟が全然生活力がない。実家でほとんど義父・義母のすねをかじって生きているように見えた人で、今もまともに働いているのかも怪しいし、稼ぎも少ないと思います。だから、日々の生活はかなり厳しいと思うんです。私たちも3人の子育てで家計は大変なので、余計にそう思ってしまうのかもしれません。
それなのに、弟嫁の金遣いは本当に荒い。洋服は次々と新しいものを買ってるみたいだし、弟抜きで友達と外食ばかりしているよう。最近では、好きなアーティストのライブに何回も行っている、なんて話も耳にしました。
とにかく、お金が湯水のように消えていくのが目に見えてわかるんです。連れ子さんは小学生2人。今は公立小学校に通わせているからお金がかからないのかもしれませんが、将来のことを考えれば絶対に今は貯金すべきだと思うのですが…。
まさかの家賃・光熱費・保育料の滞納
「そんなに使ってて、大丈夫なのかな……。」
そう思っていたら、案の定。ある日、義母からメッセージが届きました。
「あのね、花さん。ケンジ(義弟)のところが、また家賃滞納しちゃってね……」
「よく聞いたら光熱費も支払いが遅れていて、給食費も、滞納している月があるみたいなの」
耳を疑いました。滞納するほど生活が困難なのに、そんな豪遊をしていたの?家賃や光熱費、子どもの給食費は、生活の基盤でしょ?そこを滞納するなんて、信じられません。思わず義母に電話をかけました。
「今回もお義母さんが立て替えるんですか?」
私がそう尋ねると、義母はため息まじりに「そうねぇ……」と答えました。見ていて、本当に悲惨なんです。義母だってもう歳ですから自分たちの生活でいっぱいいっぱいだろうに援助だなんて。立て替えると言っているけれど、そのお金はきっと返ってこないと思います。
その日の夜、夫にも弟夫婦の話をしました。夫も「またか…」という顔をしていましたが、どこか諦めているような様子でした。義弟のケンジさんは、弟嫁にすっかり尻に敷かれてしまって何も言えないようです。やはり収入も弟嫁の方が多く、ケンジさんは仕事をしながら子どもの世話をしているようでした。
「親族とはいえ他の家庭なのだから私達には関係ない」そう思いたいのに、どうしてこうも話が耳に入ってくるのか。そして、この関係ないはずの金銭問題が、いつか私達の生活にまで影響してくるんじゃないか――そんな漠然とした不安を覚えずにはいられませんでした。
🔴【続きを読む】義母から借金しているのに裏で"豪遊三昧"!?義弟嫁の身勝手さに怒り…さらに極めつけのできごとが起きる
あとがき:親族内での金銭問題に見る、悪い予感
夫の弟夫婦が抱える深刻な金銭問題。浪費癖がありながら生活費を滞納する弟嫁の非常識さに、主人公は呆れと不安を感じています。
義母が立て替えをしている現状、そして夫の諦め顔。遠い親戚の話ではなく、家族の問題としていつか自分たちにも降りかかるかもしれない…という予感は的中してしまうのでしょうか。近い親族でこうした問題があると、気が気ではありませんよね。
※このお話はママリに寄せられた体験談をもとに、個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。