©︎ママリ
恋愛体質のリサのことだから、「彼氏ができた」と聞くのは初めてでない。でも、今回は何かいやな予感がした。
「そうなんだ…。どんな人?」私は平静を装ってたずねた。
「あのね、ユウスケさんって言うの。43歳で、ちょっと年上なんだけど…すごく紳士的で、仕事もできる人なんだ」
「へえ、43歳か…」
「うん。それがね、ちょっと問題があって…」
リサはそこで言葉を濁し、私は、いやな予感がした。
「問題って、何?」
「…ユウスケさん、結婚してるの」
その言葉を聞いた瞬間、私の心臓はドクンと大きく鳴って、頭の中が真っ白になるような感覚がした。 ※1
親友の「不倫告白」で頭が真っ白
シズカとリサは、月に数回程度会い、おしゃべりするのが息抜き。今日も、久しぶりに子連れで会い、カフェでお茶をしています。すると、リサが不倫をしていると聞かされます…。誰だって、友だちが不倫をしていたら、動揺してしまいますね。
ですがリサは、「相手はもうすぐ離婚する」と主張。
不倫男性の言うこと、信じていいの?
「リサ…それ、本当に大丈夫なの?」
私の言葉は、心配と、少しの非難が入り混じっていたかもしれない。リサは、私の視線から逃れるように、コーヒーカップに手を伸ばした。
「大丈夫だよ。だって、彼は本当に私のこと大切にしてくれるし、子どものことだって理解してくれる。それに、奥さんとはもう冷め切ってるんだって。むしろ、私がいることで、離婚に踏み切れるって言ってた…」
リサの言葉は、まるで自分を納得させるかのように聞こえた。彼女の目がいつもとは違う…どこか不安定な光を帯びているように見えた。
私は、どう反応していいか分からず、ただ黙ってリサの顔を見ていた。 ※2
とても危険な雰囲気が漂っていますね…。リサは盲目的になっているのでしょう。相手の男性が言うことを、一方的に信じ込んでいるようです。シズカは親友として、どう言葉をかけていいのか、戸惑います。
リサから衝撃的なことを告白された数日後。またしても、不倫関連のことで、リサから連絡がきます。その内容は…。
完全に浮かれている親友!子どもはどうするの?
©︎ママリ
「そ、そう…」
私は、返信しながら指が震えた。子どもを巻き込むことだけは避けてほしい。そう願うばかりだ。 ※3
リサは娘・アイちゃんを実家に預け、既婚者の男性と旅行に行くそうです。まだ離婚が成立していない状況なのに、軽率な気がしますね…。また、仕事とウソをつかれ、大人の事情に振り回されるアイちゃんが、ただただ不憫です。
本作では、親友の不倫に心を痛め、友人関係を続けるかどうか悩んだ様子が描かれています。恋愛するのは自由です。ですが、誰かの不幸の上に成り立つ幸せでは、本当に幸せにはなれませんね。
もしも、大切な友だちが人の道をはずれるようなことをしたら?大人になってからの交友関係について、考えさせられる作品です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










