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リサのSNSは、まるでユウスケさんとのラブラブ日記のようだった。不倫旅行中の写真。ユウスケさんからのプレゼント…。幸せそうな2人の姿。見るたびに、心臓がギュッと締め付けられた。
「リサ、本当に幸せそう… 」
そう思おうとすればするほど、胸の奥がチクチク痛む。その幸せを、心から祝福できない自分がいる…。SNSを見るのもイヤになって、私は無意識のうちにリサの投稿を避けるようになった。
「私って、心がせまいのかな?」
友人としての心配?それとも、不倫という行為に対する嫌悪感?
自分の感情がどこから来ているのか、分からなくなっていた。 ※1
親友の「ラブラブ日記」に困惑…
ある日、親友のリサから「既婚男性と付き合っている」と告白され、動揺します。その後、リサのSNSには「ラブラブ日記」ばかり投稿されるように。見ていられませんね…。
ただ、シズカは、なぜ嫌悪感を抱くのか、わからなかったそう。リサのことを考えると日に日に気分が沈み、娘・円佳ちゃんにも心配されるほど。1人で考えても答えが出ず、夫・タケルに相談します。
ハッとした…夫からの的確な助言
「シズカ。本当に親友の幸せを願うなら、まずは、自分が正直にリサに向き合うことが大切なんじゃない?」
「でも、私が言ったら、リサ、きっと怒るよ…」
「怒るかもしれない。でも、自分の価値観を押し付けるんじゃなく、親友として、自分のスタンスや意見を述べることは、誠実な証拠だよ」
タケルの言葉は、私の心の奥深くに響いた。そうだ、私は今まで、リサを傷つけたくない一心で、自分の本音を押し殺してきた…。それが、本当にリサのためになっていたのだろうか?
「それにさ、大人になったら、ある程度、友人を整理することも必要だよ」
タケルの言葉に、私は少し驚いた。
「整理…?」
「すべての人間関係を、無理に維持しようとする必要はない。価値観が大きく違って、お互いストレスになるような関係なら、無理に続ける必要はないんだ」
タケルの言葉は、私の心を解き放ってくれるようだった。私は今まで、「親友だから」という理由だけで、リサとの関係を無理に続けようとしていたのかもしれない。けれど、それは、私自身を苦しめているだけだった。
「リサに話してみる」
タケルの言葉に背中を押され、私は決心した。 ※2
リサの不倫に心を痛め、悩み続けていたシズカ。ですが、夫の言葉でハッとします。相手の顔色ばかりうかがい、友人として言いたいことも言えないような関係では、いけませんね。たとえ、それで関係が悪化したとしても、自分のためにも伝えるべきです。
シズカはようやく、リサに正直な気持ちを伝える決心を固めます。そして、「ユウスケさん(不倫相手)のことで、話したいことがある」と、メッセージを送ります。
指が震える…それでも、親友に伝えたこと
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リサの返信は、私が予想していたような、激しい反論ではなかった。私の言葉が彼女の心に届いたのかもしれない…。そう思うと、少しだけ安心した。
しかし、彼女の「分かった」という言葉の裏に、どれだけの覚悟があるのかはわからない。本当に彼女が不倫関係を清算するのか…。それとも、私の言葉を軽く受け流すだけなのか。私は、リサが変わるとは思わなかった。リサはきっと、自分なりの考えでこの関係を続けていくのだろう…。
「リサの幸せを、心から願ってる」
最後のメッセージを送って、私はLINEを閉じた。私の役割はこれで終わり。あとは、リサ自身の選択にゆだねるしかない…。そう自分に言い聞かせた。 ※3
シズカは、ずっと押し殺していた自分の意見を、ようやくリサに伝えることができました。シズカがどれほどリサを心配し、心を砕いていたか…。本当の意味で、このメッセージが伝わるといいですね。
ところが、リサは再び、シズカの意見を無視するような行動をします。またしても、SNSに不倫の様子を投稿したのです。これがきっかけで、シズカはリサの連絡先とSNSをブロック。完全に、関係を断ち切ります。
あなたなら、友だちが不倫をしたら、どうしますか?友だちだからこそ、思い悩み、暗い気持ちになってしまいますが、そのままでは、自分の心が壊れてしまいます。自分を守るためにも、一線を引くことは大切です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










