Ⓒママリ
🔴【第1話から読む】3歳娘が「お友達の上靴を…」信じられない報告に、胸がざわついた日|わが子が上履きを隠した理由
保育園のお迎えで、なつきは勇気を出してあやなちゃんに上靴を隠したことを直接謝罪します。先生の温かい働きかけと、あやなちゃん親子の理解により、なつきは大切な経験をし、あさみも子育ての自信を取り戻すのでした。
娘の小さな勇気
先生に相談した翌日、私はいつものようにお迎えに行った。緊張と期待がないまぜになったような、不思議な気持ちだった。先生が園で話をしてくれたというけれど、どういう風に話してくれたのだろうか。そして、あやなちゃんは、どんな気持ちでいるのだろう。
玄関で、靴を履いているなつきの姿を見つける。
「なっちゃん、帰ろうか」
私がそう声をかけようとした、そのとき。なつきは私がいる方向とは違う向きで走り出した。
「なっちゃん…?」
私の呼びかけにも答えないなつきの視線の先を見ると、そこにはあやなちゃんとママが立っていた。思わず身を固くする私をよそに、なつきはあやなちゃんの目を見つめてこう言った。
「あやなちゃん、おわかれがさみしくて、おくつ隠してごめんなさい!」
大好きなあやなちゃんに対してお詫びしたいという娘の気持ちが、ひしひしと伝わってくる声だった。
謝罪と理解、そして先生の導き
あやなちゃんママは、一瞬驚いたような顔をしたけれど、すぐに柔らかな笑顔を浮かべた。
「…なっちゃん。ちゃんとごめんね、を言ってくれて、ありがとう」
そう言うと、あやなちゃんママは、なつきの頭を優しく撫でてくれた。
「大丈夫だよ!わたし、なっちゃんのこと、大好きだもん!わたしもさみしいから…」
あやなちゃんも、少し照れたように、そう言った。
私はすぐになつきを追いかけて行って、改めてあやなちゃんとママに謝罪した。2人とも笑顔で受け止めてくれて、本当に感謝の気持ちでいっぱいだ。
「小学校に行っても、お手紙書くね」
あやなちゃんの優しい言葉に、なつきは笑顔を浮かべ「…うん!」と元気にうなずいた。
この後、先生に聞いた話によると、先生はこの日、園児全員に卒園をテーマにした本を読んでくれたという。お別れがさみしい気持ちも自然なことで、その気持ちを大好きな人に伝えていいんだよと話してくれたという。先生の言葉が、なつきの心に響いたのだろう。
娘の成長と母の確信
この出来事を通じて、なつきは自分で悪いことを認め、相手に自分の気持ちを伝えるという大切な経験をした。もちろん、最初から上靴を隠すなんてしないのが一番だけれど、間違った行動をしてしまったときの対処を知るのは大事なことだ。今回、なつきを上手に導いてくれた先生には感謝しかない。
あの日以来、なつきとあやなちゃんの仲は、前にも増して深くなったように思う。園で顔を合わせれば、二人は満面の笑みで抱きつき合い、楽しそうにお話している。
そして時は経って卒業式の日、なつきはあやなちゃんから、手作りの小さな花のブローチをもらった。あやなちゃんは「小学校に行っても、ずっとお友達だよ」と言ってくれたそうだ。
「あやなちゃんと、これからもずっと、仲良くしてほしいな」
そう願う私の心は、あの日以来、ずっと晴れやかだ。これからも親としての自分の未熟さにモヤモヤすることもあると思うけれど、娘と一緒に一歩一歩成長していきたいと思う。
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あとがき:勇気が紡ぐ、新たな絆
なつきちゃん、本当に頑張りましたね!小さな体で、自分の間違いを認め、直接謝る姿に、きっと多くのママが感動したはずです。そして、あやなちゃん親子や先生の温かい対応も、心に響きますね。完璧な親でなくても、子どもと向き合い、共に成長していくことの大切さを教えてくれる、温かい物語でした。あさみさんの自信に繋がって本当に良かったですね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










