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「ごめんなさい」カードを盗んだ息子が友達に謝罪、親子で話した大事なこと|息子が泥棒になりました

平凡な母親・里香が、小学2年生の長男ユウの「カード盗み」をきっかけに直面する心の葛藤を描きます。幼い息子の嘘と過去の過ちの影に苦悩する里香。友人の温かい助言を受け、盗みの重みと信頼の尊さをユウに涙ながらに伝えます。その言葉は息子に届き、深く反省したユウと一緒に、友人宅へ誠実な謝罪に向かいます。『息子が泥棒になりました』をごらんください。

Ⓒママリ/画像の生成にAIを使用しています

🔴【第1話から読む】「お兄ちゃん、友達のカードを盗んでる」平和な朝が揺らぐ衝撃の展開|息子が泥棒になりました

親友・葵のアドバイスを受けた主人公・里香はユウに対し、ものを盗むという行動の深刻さについてしっかりと話すことに。ユウは大号泣しながら反省。里香はユウを信じ、一緒に友人宅に謝罪しに向かいます。

今、わが子のためにできること

親子 手 母 息子 PIXTA

葵との電話を終え、私は深く息を吐いた。心が、少し軽くなったような気がした。葵のアドバイスは、どれも私の中にすんなりと入ってきた。特に、「言える環境が大事」という言葉は、私の心に響いた。私はこれまで、ユウの話をきちんと聞いていたつもりだったけれど、もしかしたら、私が気づかないうちに、彼が何かを言い淀むような雰囲気を作ってしまっていたのかもしれない。

ユウが学校から帰宅するのを待ち、私はもう一度、彼と向き合った。リビングのテーブルに、あのモンスターカードを置いた。ユウは、私たちが座るなり、俯いてしまって、私の顔を見ようとしない。

「ユウ、もう一度、ママとちゃんとお話しよう。カードのこと」

私は、努めて落ち着いた声で話しかけた。ユウは、小さく頷く。

「あのね、ユウ。人のものを勝手に持っていくことは、泥棒。そしてね、泥棒は、法律で罰せられる、いけないことなの」

私は、慎重に言葉を選びながら、法律という言葉を出した。ユウの小さな体が、ビクッと震えるのが見えた。

わが子の涙に安心

男の子 泣く amana images

「もし、ユウが大きくなっても、そういうことを続けていたら、警察官に捕まっちゃうんだよ。そうしたら、もう学校にも行けなくなるし、お友達とも遊べなくなる。ママもパパも、ユウのそばにいられなくなるかもしれないんだ」

少し大袈裟に聞こえるかもしれないけれど、それがユウに一番伝わると思った。盗むという行為が、どれほど重いことなのか。彼の未来に、どれほど大きな影響を与えるのかを、具体的にイメージさせたかった。

「そしてね、一番悲しいのは、もしユウがまた同じことをしたら、誰もユウのことを信じてくれなくなる、っていうこと。お友達も、先生も、そしてママも、パパも、ユウの言葉を信じられなくなってしまうかもしれない。ユウが『これ、自分で買ったんだ』って言っても、『本当にそうかな?』って、みんなが疑うようになるかもしれないよ」

私は、彼の目をまっすぐ見て話した。ユウは、私の話を黙って聞いていた。その小さな瞳には、すでに涙が浮かんでいた。

「ユウが勝手に持って行ってしまったことで、そのお友達は、すごく悲しい気持ちになっていると思うよ。ユウは、誰かを悲しい気持ちにさせたいかな?」

ユウは、ふるふる、と首を横に振った。そして、次の瞬間、堰を切ったように泣きだした。

「ママ、ごめんなさい。もう、もうしない!ごめんなさい」

彼は、私に抱きついて泣き続けた。私の言葉が、ユウの心に、しっかりと届いたのだと感じられた瞬間だった。

「ママは信じるよ。ユウなら、きっと大丈夫」

私は、泣きじゃくるユウの背中を、優しく撫でた。苦い経験になったけれど、きっともう二度と、この子は同じことをしないと信じたい。

苦い失敗から学んだこと

親子 笑顔 PIXTA

その日のうちに、私は相手のママに電話をした。正直に、ユウがカードを盗んでしまったこと。そして、本人も深く反省していること。そして、一緒に謝りに伺いたいと伝えた。

相手のママは私の話を聞いて、少し驚いた様子だったが、すぐに優しい声で言ってくれた。

「正直にお話してくださって、ありがとうございます。大丈夫です。ユウくんが反省しているなら、それだけで十分です」

翌日、私はユウと一緒に、菓子折を持って相手の家を訪れた。ユウは、私に促され、小さな声で「ごめんなさい」と謝った。相手のママさんと、カードの持ち主であるお友達は、ユウの謝罪を受け入れてくれた。

幸いなことに、この一件で、友人関係に全く支障が出ることはなかった。子どものしたことだからと、寛大な対応をしてくれた相手の親子には、感謝してもしきれない。

これからも、お金のこと、やってはいけないこと。ユウが大人になるまでに、私が教えられることは、たくさんある。今回の経験を忘れずに、これからも、親子で一緒に成長していこうと、強く心に誓った。

🔴【第1話から読む】「お兄ちゃん、友達のカードを盗んでる」平和な朝が揺らぐ衝撃の展開|息子が泥棒になりました

あとがき:未来への誓い

里香とユウが苦い経験を乗り越え、親子の絆を深めていく過程が描かれます。葵の助言が、里香がユウと真摯に向き合うきっかけとなり、ユウの心に深く響くことで、彼自身が過ちを悔い、成長する姿が印象的です。誠実な謝罪と相手の寛大な対応が、読者にスッキリとした希望を感じさせる結びとなりました。今回の経験が、里香親子の今後の人生に大切な教訓として刻まれることを願ってやみません。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

🔴【全話読む】息子が泥棒になりました

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