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「実家に帰る」義両親同居が限界で夫にLINE→返信内容がひどい|モラハラ義実家から逃げ出した話

愛する夫と娘と、義実家での完全同居。それは、幸せな家族の始まりのはずだった。しかし、優しい笑顔の裏で向けられる義母の鋭い言葉、そして無関心な夫の態度に、主人公・ありさは少しずつ心を蝕まれていく。『モラハラ義実家から逃げ出した話』をごらんください。

🔴【全話読む】モラハラ義実家から逃げ出した話

夫と娘と義実家で完全同居するありさ。義両親の無意識の嫌味と、何もしてくれない夫に心を病み、ついに限界を迎えてしまい―――。

実家で感じる穏やかな時間

天井 PIXTA

私は今、実家の客間で、娘・メグと2人きりで横になっている。 エアコンの優しい風と、いつもよりずっと静かな夜に、心がじんわりと溶けていくのを感じた。 こんなに穏やかな気持ちになったのは、いつぶりだろう。たぶん、1年ぶりくらい?

私はありさ、33歳。夫の満と、3歳になる娘のメグと、義実家で完全同居している。 同居は満から「親も年だから」と提案してきて、私も最初は「家族が増えるの、いいかもね」なんて呑気に考えていた。

満の両親は優しく接してくれていたし、私も一生懸命、気の利くお嫁さんであろうと思っていたのだ。でも、それは一定の距離があってこその考えだったと、同居してから深く後悔した。

義実家での息苦しさ

義母 PIXTA

でも、気づけば1年。 義実家という密室で、私は毎日少しずつ、呼吸の仕方を忘れていった。 何気ない一言が、鋭い刃物のように私の心を刺す。 それは、私の料理の味付けだったり、娘のしつけだったり、満への態度だったり……。

「あら、そんなにたくさん入れると、満くん太っちゃうわよ?」
「もっとゆっくり食べさせてあげないと、かわいそうかもよ?」

直接的な悪口じゃない。 優しい口調で、でも、その言葉の裏側には、いつも「あなたのやり方は間違っている」という明確な非難が隠されていた。

そして満は、その嫌味に気付いていないのか、一切守ってくれるような様子がない。

今日、私はついに張り詰めていた糸がプツンと切れる音を聞いた。 動悸がして、胃がキリキリと痛み出す。

「もう、ここにいちゃいけない」

そう思って、メグを連れて、何も言わずに家を出た。 本当は満に言いたかった。

「もう、限界。しばらく実家に帰る」って。 でも、言葉にする気力も、満に理解してもらえるという希望も、どこにもなかった。 だから、ただ「体調が悪いから、少し休んでくる」とだけ、メッセージを送った。

夫はどう思っている…?

親子 ベッド PIXTA

すると、数分後に返事がきた。

「わかった。母さんたちには伝えておくからゆっくり休んで」

たったそれだけ。

満は私を心配してくれているのだろうか?もう考えるのも面倒だった。隣では、メグがすやすやと眠っている。 小さな寝息を聞いていると、この子のために、なんとか踏ん張らなくちゃと強く思う。 でも、笑い方、忘れちゃったな。

私は、明日からのことを何も考えられず、ただ、実家の穏やかな空気に身を委ねるだけだった―――。

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あとがき:始まりは、地獄への序章

この物語は、誰にでも起こりうる、身近な問題を描いています。ありさの苦しみは、義両親の悪意から生まれたものではなく、むしろ「優しさ」という名の見えない鎖によって作り出されたものです。そして、その鎖は夫の無関心によって、さらに強固なものとなっていきます。第1話では、ありさの心に絡みつく、この見えない鎖の存在を丁寧に描きました。

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